救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

緊迫する米朝関係と拉致問題−東京連続集会報告1(2017/07/31)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2017.07.31)

 第97回東京連続集会が、平成29年7月27日、東京・文京区民センターで
開催された。以下はその報告である。

 米国トランプ政権が、北朝鮮の核・ミサイル開発阻止のため、中国の銀行への
二次的制裁を開始し、北朝鮮制裁に動きがにぶい中国に対して圧力を強めた。そ
の直後、北朝鮮はICBMミサイル発射を強行し、米国および国際社会との緊張
を一層高めた。今回は西岡力・救う会会長と米朝関係に詳しい島田洋一副会長が、
米朝関係、米中関係の新しい動きを報告し、拉致被害者救出の道を探った。

■緊迫する朝鮮半島情勢下での救出戦略−東京連続集会報告

◆一体日本のざまは何なんだ

西岡(救う会会長、麗澤大学客員教授)

 みなさんこんばんは。北朝鮮の核・ミサイル開発を巡って緊迫する国際情勢の
中で、拉致被害者救出をどのように実現するのかということをテーマとして議論
します。アメリカの北朝鮮政策をずっとウォッチしている島田洋一副会長と二人
で議論したいと思っています。

 まず私から。拉致問題の観点からして、今の北朝鮮の核開発をめぐる国際情勢
がどう見えるのかについて問題提起をして、それを受けて島田さんに、アメリカ
の情報等を話していただきます。

 私は今年4月、ワイドショー等で毎日のように「Xデーはいつなのか」、「ト
ランプ大統領は北朝鮮を爆撃するのか」と言っていた時よりも、今の方が緊張が
高まっていると思っています。獣医学部の認可の問題をやっている場合ではない
んです。

 話がそれますが、トランプ大統領は、アメリカの与野党の上院議員全員をホワ
イトハウスに招いて、「アメリカにとって今最優先課題は、北朝鮮がアメリカ本
土まで届く核・ミサイル開発を完成に近づけていることだ」という説明を秘密で
しています。

 様々な秘密情報を話しながら、全上院議員に危機感を共有してもらうことをやっ
ています。日本は閉会中の国会で何をやっているのか。アメリカは、北朝鮮が核
を持っても、第二撃能力、報復能力を持っています。またアメリカは、日本とと
もに開発しているミサイル迎撃システムを持っています。

 それでも、「アメリカ本土まで届く核・ミサイルは持たせない」、「極東のちっ
ぽけな国の独裁者がいつでも自由に、アメリカ本土まで核攻撃できる能力を持た
せない」と言って、今真剣に取り組んでいるわけです。

 日本はまだ第二撃能力を持っておらず、核攻撃されたらアメリカが反撃すると
いうことで抑止をしているわけです。しかし、北朝鮮がアメリカ本土まで届く核
を持ってしまったら、その抑止が効くかどうか。

 アメリカは東京を守るためにロサンゼルスを犠牲にするのか、という問いに我
々が直面する直前まで今来ています。第二撃能力を持っているアメリカでも真剣
に取り組んでいるのに、言葉は悪いですが、一体日本のざまは何なんだと強く思っ
ています。

 マスコミも4月に、トランプ大統領がいつ爆撃するか、Xデーはいつか、と天
気予報みたいなことばかり言っていましたが、事の本質は、北朝鮮がアメリカま
で届く核・ミサイル開発を今続けていて、数年内に完成するだろうと見られてい
ることです。今日の朝刊によると、米軍の情報機関であるDIAは、「来年には
完成する」という報告書を作ったという報道がなされています。

 危機が迫っているのに、その危機を危機だと思っていない日本のあり方こそが
危機なんじゃないかと思いますが、この場は日本の危機を考えるのではなく、拉
致被害者を救うための集会ですから、そういう中で被害者をどう救えるのかとい
うことを今日考えたいと思います。

◆米朝で「チキン・レース」が続いている

 4月よりも緊張が高まっていると言いましたが、その根拠は、まず北朝鮮が核
・ミサイル開発を着々と進めていることです。数年以内にアメリカ本土まで届く
核・ミサイルを完成させるだろうと多数派の専門家が見ています。

 次に、トランプ政権が、「アメリカ本土まで届く核・ミサイル開発をやめさせ
る。アメリカにとってそれが最優先課題だ」と言っていることです。そして「テー
ブルの上にすべての手段を置いている」と言い、「すべての手段の中には軍事攻
撃も含まれる」と言った。

 北朝鮮は核・ミサイル開発を進めている。アメリカはやめさせると言っている。
そういう基本的な矛盾は4月から何も変わっていないんです。逆に、北朝鮮が7
月の初めに大陸間弾道弾の発射実験を成功させたことで一歩脅威が高まったわけ
です。

 これを「チキン・レース」と言うんですが、同じ線路の上をトランプ政権と金
正恩が列車を走らせていて、どちらが先にブレーキをかけるか肝試しをしている。
しかし、米朝関係だけを見ると、両方ともまだブレーキをかけていないという状
況です。

 どんな生命体でも、自分の安全を守るのは本能です。アメリカという国家は、
北朝鮮の独裁政権がアメリカまで届く核・ミサイルを持つことが明らかになって
きて、その本能が働いて、「すべての手段を使ってもやめさせる」と言っていま
す。

◆中国は「石油で圧力」をかけていない

 じゃあ日本は一体何なのか、韓国の5月の選挙結果は一体何なのかと思ってし
まいます。そしてチキンレースが続いている。これが基本的構造です。

 2番目の、「アメリカはすべての手段を使ってやめさせる」と言っている、
「すべての手段」には順番がある。第一に経済制裁。アメリカは北朝鮮とほぼ経
済関係がありませんから、日本や韓国などとともに経済制裁をする。日本も韓国
も今、厳しい制裁をしています。

 しかし、裏から北朝鮮の核開発を支えているのが中国と最近のロシアです。中
国とロシア、イランとの経済的関係を断つことができれば、各開発は止められる
かもしれない。それは軍事的行動に比べて犠牲が少なくて済む。そういうことで
トランプ大統領は中国の習近平に会って、「石油で圧力をかけてやめさせろ」と
言った。

 色々な情報によると、4月20日に、北朝鮮は核実験をしようとして18日に
中国に通報したら、中国はアメリカに通報し、アメリカは日本に通報したという
情報があります。ほぼ間違いではないと思っています。

 中国は北朝鮮に、「そんなことをしたら国境を封鎖する」、「アメリカが攻撃
しても、相互防衛条約を発動しない」と脅した。それで、「金与正(ヨジョン)
という金正恩の妹がこれは危ないと言って核実験を延期した」という情報があり
ます。

 その時はトランプ大統領は、習近平に「よくやっている」と言いました。しか
し、大陸間弾道弾の発射実験をされてしまって、「中国は何をやっているんだ」
と言い始めました。

 まず、中国に交渉してやらせるというのが第一段階ですが、中国が本気になっ
て止めなければ、アメリカはまだ手段を持っている。それは、アメリカの国内法
で制裁をかけることです。

 中国が本気にならないということは、自動的に安保理事会が機能しないという
ことです。安保理事会で制裁決議をしようとしても、中国が拒否権を使って決議
ができなくなる。大陸間弾道弾の発射実験があったのに、安保理は今も非難声明
さえ出せない。なぜなら中国とロシアが反対しているからです。

 その後ロシアは、「7月に発射されたミサイルは大陸間弾道弾ではなく中距離
ミサイルだ」と言った。そこの認識が一致していないので、安保理は何もできな
いという状況です。

◆中国への二次的制裁が発動されるか

 安保理は何もできない、中国と交渉してやらせないということができないとい
うことがほぼ明らかになりつつある中で、アメリカができる手段はまだ2つ残っ
ています。

 次の手段はアメリカの国内法でできるセカンダリー・サンクション(二次的制
裁)です。アメリカは世界の金融秩序を支配しています。世界の為替取引はすべ
てドルを媒介させている。

 そしてトランプ大統領が決断をすれば、国内法に基づいて、世界中の企業や銀
行がドル取引することを拒否することができる。そうするとその企業や銀行は国
際的な為替取引ができなくなる。

 これは安保理事会の決議なしでアメリカの国内法でできる。既にマカオの銀行
に対してブッシュ政権が一度やりました。愛国者法という国内法でやったんです。
それができるのはアメリカだけです。というのは、国際為替取引がドルを基にな
されているからです。

 4月に習近平とトランプが会って、トランプは「習近平はいい男だ。彼が北朝
鮮の核を止めてくれるだろう」と言ってた時に、中国の専門家は口をそろえて
「トランプは騙されている」と言った。「中国はそんなに甘くない」と。「協力
するふりをしているだけだ」と言っていました。

 しかし私は米軍の情報関係者から話を聞いていて、「セカンダリー・サンクショ
ンを準備している」、「もう準備は終わっている。中国政府が国連の制裁決議を
破って北朝鮮の核・ミサイル開発を支えてきた証拠を集めている。それを根拠に
いつでもセカンダリー・サンクションを発動できる」と聞いていました。

 ですから、トランプが騙されるかどうかは、セカンダリー・サンクションを厳
しいものにするかどうかにかかっている。トランプがたるんでいるんではなくて、
やらなければドドスの息を止めるぞと警告しているとも見れる。

 そうすると、今後の見通しとしては、私が「産経新聞」に書いたものを配布し
ましたが、中国銀行という世界で4番目の資産規模を持つ銀行があります。東京
三菱UFJ銀行の1.5倍、ゆうちょ銀行の2倍くらいの資産規模を持っていま
す。

 中国銀行が国連制裁決議に違反して北朝鮮と不法な取引をしていたということ
について、国連の制裁パネルは調査の結果証拠をつかんだ。中国が安保理で拒否
権を使ってその公表を止めた。それでその中身がアメリカの「ウォールストリー
ト・ジャーナル、WSJ」にリークされた。

 アメリカの保守的な専門家やメディアの中では、「チャイナ・バンクまで制裁
をかけるべきだ」という声が今上がっています。しかしそれは、GNP規模で世
界で一番と二番の米中経済関係に大きな影響を与えるでしょう。しかし、人は死
にません。そこまでトランプ大統領が決断するか。

(2につづく)

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