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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

緊迫する朝鮮半島情勢下での救出戦略−東京連続集会報告2(2017/05/30)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2017.05.30)

■緊迫する朝鮮半島情勢下での救出戦略

西岡 ミサイルのことは分かりました。まずたくさん撃っている。そして技術が
進んでいるということで、脅威が高まっています。ミサイルと核弾頭の開発は両
輪ということですが、核弾頭の開発はどこまでいっているのか。

 ミサイルについては、よく言われるのが、大気圏の外に出た後、大気圏に再突
入する時高温になるので、地上に届く前に爆発してしまう、と。その再突入技術
を持っているかについても教えてください。

◆ミサイル開発で再突入技術は必要ない

惠谷 テレビをご覧になっていると、再突入技術について聞いたことがあると思
いますが、ミサイル開発においてそんなものは必要ありません。毎日、毎日、
「再突入はできない」なんて言っていますが理解に苦しみます。

 人間を乗せた人工衛星が回っています。それが帰還する時に再突入するわけで
す。大気は空気抵抗がありますから、大気に浅く突っ込んでくると、水面に石を
投げた時のように宇宙にはね返されます。深く入ると設計以上の熱で燃え尽きて
宇宙飛行士が死んでしまう。ですから正確な角度で入る必要がある。それを再突
入技術と言います。

 弾道ミサイルを撃つと、大気圏を抜けて一旦宇宙空間に入ります。落下すると
大気圏で高温になります。打ち上げた後引力によって落ちてくると高温になるわ
けですが、耐熱技術があるかどうかです。それをテレビで再突入技術と言ってい
ます。

 北朝鮮はもう耐熱技術は持っています。昨年金正恩は敢えてそういうものをパ
フォーマンスしてみせましたが、見せる必要はないんです。というのはテポドン
が2回も人工衛星を打ち上げている。そして1段目も2段目も再突入している。
燃え尽きてはいません。

 またスカッドもノドンも何度も打ち上げて、一旦宇宙空間に出てまた入ってき
ています。つまり百数十回は耐熱技術の試験をクリアーしています。従ってその
問題は何の問題でもない。北の技術を貶めようというのが「再突入技術を持って
いない」という言い方なのかもしれません。私はその話が出る度に疑問に思いま
す。

西岡 北朝鮮は5月15日に火星12号の発射実験の後「朝鮮通信」で、日本の
あるいは世界のそういう議論を意識してか、「過酷な再突入環境の中で、弾頭部
の誘導特性と、核弾頭爆発システムの動作の正確性を実証した」と、今回その実
験をしたんだとわざわざ言っていますね。

◆ミサイル発射を新聞、テレビで見せるようになった

惠谷 昔ならそういうのは北朝鮮ですら無視しました。金正恩になってそういう
ところまでご丁寧に弁解してくれているということでしょう。

 もう一つ、金正恩政権になってけた違いの発射数であると同時に、当日静止画、
翌日以降動画をほとんど見せる。これが金正恩政権の最大の特徴です。金正恩風
情報公開ですね。これによって技術レベルが分かる。本当に助かります。もちろ
ん出さないのもあります。

 最近2回は、発射する、それを日韓米が確認する、翌日の「労働新聞」に成功
したという写真がたくさん出ます。30枚、40枚も出ます。午後3時40分か
ら毎日テレビニュースがありますが、そこで動画を発信、公開する。私はそれを
待っているわけです。この公開で情報入手では助かりますが、分析はめんどうで
す。

◆核弾頭の小型化はまだできていない

西岡 次に核開発の現状について。

惠谷 これまで核実験が5回行われました。そのうち4回目までは3年置きに行
われました。4回目は爆発力が小さくて失敗だと私は思っています。北朝鮮は水
素弾と言い、日本はそれを水爆と訳しました。4回目は水爆なのに3回目までよ
り規模が小さい。こんなもの水爆ではない。水爆は原爆の10倍、100倍の威
力があります。

 1月の失敗をカバーするために、9月に再実験しました。これは過去最大の爆
発力で成功しました。それが去年の9月です。今年3月にはある新聞は、「核実
験秒読み」という大きな見出しを出しましたし、その後も「核実験はいつでも行
える」という報道も色々ありました。

 しかし、先ほど言ったように、過去には3年置きに行ってきたものを、去年は
年2回行いました。それが9月ですから8か月経ちました。通常なら去年9月か
ら3年後に実験があるはずです。

 しかし、金正恩が、「核弾頭を一日も早く作れ」とハッパをかけ、実験の感覚
が短くなるかもしれませんが、そんなに簡単にできるものではないんです。色々
な問題をクリアーするのが実験ですが、やっと昨年9月に過去最大の爆発を成功
させました。

 これを核弾頭化、つまりミサイルに搭載できるものとして成功したと発表して
います。私もそうかなとは思いますが、まだ1回だけの実験です。核弾頭化をど
う判断するかは非常に難しいのですが、重量が1トン以下、直径が88センチと
いう小さなものです。

 今は直径が1.5メートルで重量が4〜5トンのものを小型化するわけです。
大変な技術がいるんですが、目指しているのは間違いありません。テレビが今年
3月、4月に、「いつでも実験できる」と言った。先ほど西岡さんは、実験場で
バレーボールをしていると言いました。

 いつでも実験できるというのはどういうことかというと、豊渓里(プンゲリ)
という核実験場にトンネルを掘る。縦から横に、西に東にたくさん作る。そこに
実験の場合は核爆発装置を設置して、コンクリート壁をどんどん落として、爆風
が地上に上がってこないようにする。

 そのトンネル内で50センチくらいの隔壁がドンドンと降りてきて坑道を閉鎖
するんですが、その配置はすべて整いました。それは3月、4月に整ったわけで
はなく、前から整っているんですが、いつでもできますよということです。そし
て車が出入りしている。職員がバレーボールをしている。

 つまり坑道はいつでも使えるんです。ところが、そこに持ち込む核兵器、去年
9月に成功させた核兵器よりももっと小型化したものは8か月なんかで作れるも
のではありません。しかし、金正恩が「やれ」というので、普通は3年後ですが、
それを「1年後にやれ」というふうに時間短縮はあるにしても、小型化した兵器
が坑道まで持ち込まれて、常時置かれていて、「いつでもできます」というわけ
ではないんです。

 新聞はそれを「秒読み」とか言っています。核実験がいつでもできるという情
報ソースは、「38ノース」というジョンズホプキンス大学の情報ですが、それ
は衛星で見て、職員や車の動きがあるので実験ではないかというものです。

 私は3月からテレビ局に呼ばれたり、電話を受けたりすると、「実験はありま
せん」と。局としては、「いやあるかもしれない」と言ってくれれば呼ばれるわ
けですが、「実験はありません」と言うので「結構です」となる。テレビに出た
ければ「やるかも分かりません」と言えばいいんですが、私は「やりません」と
ずっと言ってきました。

 問題は、ミサイルに乗せられる核を作るかどうかです。

西岡 作ろうとしていることは間違いないですね。

惠谷 120%間違いない。

◆北朝鮮は核・ミサイル開発をやめない

西岡 わが政府、防衛省の「防衛白書」では、「2015年には、北朝鮮が核兵
器の小型化、弾頭化の実現に至っている可能性も排除できない」と。去年8月に
公表された2016年版の「防衛白書」では、「小型化、弾頭化の実現に至って
いる可能性も考えられる」とあります。

 「排除できない」という否定形から「可能性も考えられる」という肯定形に変
わった。安全保障というのは、「疑わしきは備えよ」ですから、可能性がゼロじゃ
ない以上備えなくてはいけないし、私は逆に、「今年の4月に核実験を準備して
いた」という内部情報を持っています。

 情報がはずれていることもあるし、惠谷さんの技術的な見方が正しいかもしれ
ません。戦略的なことでは惠谷さんと一致するんですが、細かいことではいつも
違っていることが多いんですが、今日は核問題がテーマではなく、拉致問題なの
で、少なくともアメリカ絡みで危機が強まってきた。

 アメリカの本土まで届くミサイル開発が最終段階に入ってきたことをトランプ
政権が認めて、すべての手段をとってやめさせるという状況になった。このこと
をまず確認したいと思いますが。

惠谷 間違いないと思います。

西岡 そして今、トランプ政権も、北朝鮮が話し合いで核をやめるだろうかとい
う強い疑念を持っていて、話し合いの条件は「核をやめると宣言することだ」と。
「実際に核をやめることが話し合いの条件で、話し合いのための話し合いはしな
い」と言っていますが、北朝鮮は、惠谷さんの見方でも私の見方でも核・ミサイ
ル開発はやめないという状況です。

◆今3回目の核危機

 これは実は3回目の危機です。北朝鮮の核開発が表面化するのは、1986年
で、寧辺の5千キロワットの黒鉛減速炉が稼働を始めたということを衛星でつか
んだ。その原子炉を北朝鮮は発電用と言いましたが、送電線がないんです。実験
用にしては大きすぎ、発電用にしては小さすぎる。

 ソ連やアメリカが軍事用プルトニウムを作った時とほぼ同じ大きさの、核兵器
の原料を作るのに大変いい規模の原子炉が動き始めた。この86年から一部の情
報関係者の間で危機が始まった。

 実は核危機と拉致問題は当初から一緒にスタートしています。50年代から核
をやっていたんですが、86年に核危機が表面化する。ついに原子炉が稼働を始
めた。88年、89年、90年と3回稼働が止まって燃料棒を取り出している疑
いが出てきた。燃料棒を再処理すればプルトニウムを持ってしまうという状況が
進んでいる中、日本の国会で梶山答弁があって、「北朝鮮による拉致の疑いが十
分濃厚だ」となった。

 アメリカは確実な証拠を握って、多分90年代初めだと思いますが、アメリカ
の情報関係者が衛星写真を持ってきて、日本の情報関係者に見せた。それは「見
た」という日本の情報関係者から聞きましたが、「この原子炉が危ないんだ」と。

 一方日本では拉致問題が一部プロの間で表面化した。その時北は何をしたか。
金丸訪朝をやったんです。アメリカの圧力が出てきた中で、自民党と社会党のトッ
プ、特に社会党を使って金丸さんを呼び寄せて、日本と国交正常化交渉を始める。
もちろんソウルオリンピックで中国、ソ連が韓国を承認するという状況で、国際
的な外交上の不利益を挽回するために日本に接近する必要がありました。

 もう一つ、アメリカに届くための核・ミサイルを作っているわけですから、彼
らにしてみれば、発覚したらアメリカが何をするか分からないと思ったわけです。
そういう中でアメリカの同盟国である日本に近づいておく、ということでした。
日本はアメリカ側から距離をとらせるために利用された。

 金丸訪朝の時は核問題も取り上げず、拉致問題も取り上げず、ただ国交正常化
交渉をやりましょうと合意しました。そして91年から92年にかけて8回、国
交正常化交渉をやりましたが、当時の谷野アジア局長は国交正常化交渉が始まる
前にワシントンを訪問して、「核問題は米朝の問題だから国交正常化交渉の議題
にしないようにしたい」と言って、アメリカの政府関係者にどなられた。

 「何を言っているんだ。安全保障のことで絶対に譲歩は許さない。1インチも
譲歩してはならない」と言われて、北朝鮮の核問題が日朝国交正常化交渉の4つ
の主要議題の1つに入りました。しかし日本人拉致は主要議題に入らなかった。

 日本人拉致については、第3回交渉で1回だけ田口八重子さんのことを取り上
げただけです。でも日朝国交正常化交渉が進むと、アメリカから強い圧力が来て、
「何をやっているんだ」、「本当に北は核開発をしているんだぞ」ということで、
91年から92年にかけての国交正常化交渉は止まり、93年から核危機になる
わけです。

◆日本を射程に入れたミサイルを撃たれてもなかったことにした

 アメリカは爆撃の準備をする。93年の5月には日本を射程に入れたノドン・
ミサイルの発射実験が行われた。86年から始まった核危機の中で、拉致は表に
出ないで日朝交渉が進む。ミサイルも撃たれる。最後にアメリカが軍事的圧力を
かける。93年から94年にかけてそういうことが起きた。

 日本はミサイルについては、93年の5月にノドン・ミサイルが撃ち込まれた
時に何をしたか。なかったことにしたんです。発表しなかった。当時の宮沢総理
大臣、河野官房長官は、「発表するな」と命令した。あまりにも安全保障上の危
機だからというので、石原信雄官房副長官が意図的にリークした。

 ご承知の通り、拉致についても88年に梶山答弁があったけれども、マスコミ
も報道しなかった。同じようになかったことにされてしまった。日本は目の前に
危機があっても、なかったことにする。

 アメリカは北朝鮮の核開発をやめさせる。そのためには爆撃の準備をする。融
和的だと言われていたクリントン政権でも爆撃の準備をしました。当時はまだ原
子炉は動いていたが、再処理施設は動いていなかったので、取り出された燃料棒
を再処理施設に入れる前に爆撃してしまえばよかった。

惠谷 いや動いていました。

西岡 そうですか、私は島田洋一副会長が言っていることをとりました。事実関
係を確かめます。しかし、寧辺の核施設だけを攻撃するということだった。それ
に対して、北朝鮮が全面戦争をしたら数十万の被害が出るだろうというシミュレー
ションはありました。そのシミュレーションはあったが爆撃の準備が続きました。

 94年の5月、6月はものすごく緊張しました。アメリカの在韓米軍の家族は
日本に引き揚げてきました。全面戦争になったら北朝鮮は細菌兵器を使うだろう
ということで在韓米軍兵士は天然痘の予防注射をしました。

 そういう緊張が高まっている中、日本から多額のお金がいっている。朝鮮総連
資金がいっている、と。これは現代コリア研究所が問題提起をし、内閣調査室が
調べたところ、1800億円から2000億円の金と物がいっているという調査
結果が出て、警察と税務署が動いて、「止めろ」というミッションが動き始めた。

 特に39号室に入る秘密資金を止めるということと、軍事的圧力をかけると言っ
たら北は動きました。金日成が出てきて、カーターと会って、「核開発を凍結す
る」と言って、86年に稼働を始めた原子炉を止めました。

 しかし、止める条件として「ただで発電所を作ってくれ、あれは発電用だった
んだ」と言って2機で50億ドルの軽水炉を作ってもらうことになって、日本は
10億ドル出すと約束して5億ドル出してしまった。

 そしてプルトニウムはやめたけれど、濃縮ウラニウムの抽出を始めた。パキス
タンから技術を導入したわけですが、第1回目の危機の時、日本は拉致もミサイ
ルもいっさい日本のレッドラインを設定しなかった。アメリカに言われて、寧辺
の原子炉を止めるということが当面のミッションだった。

 それに総連の金を止めることも協力したし、アメリカが爆撃するなら在日米軍
基地が使われるということについても協力の準備をしていた。そしてアメリカが
「これでいい」と言ったら、総連のお金を止める作戦もストップしてしまい、逆
に5億ドルというお金を北に出した。これが第一次危機です。

西岡 その後97年に家族会・救う会ができ、拉致問題を提起しました。2回目
の核危機は2001年からです。

(3につづく)



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