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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

拉致発覚から20年−我々はどこまで来たのか 東京連続集会報告3(2017/02/03)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2017.02.03)

■拉致発覚から20年−我々はどこまで来たのか 東京連続集会報告3

西岡 私も思い出すと、97年の夏くらいだったと思いますが、「朝まで生テレ
ビ」という討論番組があり、「北朝鮮問題で討論してくれ」と言われて出たとこ
ろ、吉田康彦さんという大阪法経大学の教授が前に坐っていて、当時「拉致事件
はでっち上げである」ということを延々とやっていました。

 2000年にもはやり「北朝鮮問題を議論するから出てほしい」と言われて、
「いいですよ」と言ったんですが、その後電話がかかってきて、「司会者の田原
総一朗さんと相談したが、今回は西岡先生の出演は取りやめになりました」と言
われました。「理由は何ですか」と聞いたら、「今回は朝鮮総連に出てもらいた
い。朝鮮総連は西岡先生との同席を拒否している。それで出演を取りやめにする
ことにした」と。

 2000年当時、朝鮮総連は「拉致はでっち上げだ」と言っていました。私は
「拉致がある」と言っていました。私は朝鮮総連と議論していいと言っていたの
ですが、朝鮮総連を出席させるために、「拉致がある」という人を一度頼んだの
に辞めさせた。こういうのが2002年以前のマスコミの状況でした。

◆日本に拉致情報を提供してくれた脱北者、当局者に勲章を

 次に西村先生の質問主意書に移りますが、その前に一つだけ。やはりこの横田
めぐみさんの事件については、長谷川さんの緻密な取材でも明らかなように、韓
国側が亡命者を秘密にしているという状況の中で、本来ならその亡命者との約束
があれば公にしないことが情報の世界では普通のことなのに、あまりにも13歳
の少女拉致がひどいことだということで、通常なら韓国だけの国益を考えていた
ら公開しないことがあってもいい情報にも関わらず、「許せない」と、「拉致は
テロだ」ということで日本に提供してくれたということです。

 私はもう少し色々なことを知っているのですが、横田めぐみさんが帰ってこら
れたら、その情報を提供してくれた最初のXさん、そして情報を提供する判断を
したそれぞれの部署にいた人たちに、日本政府は勲章を出すべきだと思い、その
ことの運動をしようと思っています。早くそういう運動をする日がきてほしいな
と心から思っていますが、今の日韓関係には様々なことがありますが、当時韓国
側から見て日本は情けないと思っていたのに、情報提供の事実があったというこ
とは、我々は忘れてはならないことだと思っています。

◆もし最初の拉致事件で厳しい対応をしていれば、その後の拉致はしなかったか


長谷川 北朝鮮のような犯罪国家のことはともかくとして、日本という国、ある
いは日本政府に重大な問題があるんじゃないでしょうか。今西岡さんがおっしゃっ
たように、当時韓国側は、当然日本が相当の対処をするんじゃないかと思ってい
たふしがあります。

 私は実際に韓国側の人に取材して、その気持ちを感じていたものですから。し
かし日本は何にもしなかった。色んな交渉はしているけれど、今もって40年間
拉致されたままの状態です。

 経緯を調べてみると、驚くべきことに、一番最初に拉致が発生したのは197
7年9月19日なんです。これは石川県の能登半島から、東京都三鷹市の職員の
久米裕さんが、在日朝鮮人にだまされて能登まで連れ出されて、北朝鮮から来て
いた船に乗せられて拉致された。これが最初です。

 この後拉致が1件ありますが、久米さん拉致の2か月後に横田めぐみさんが拉
致されているんです。1977年11月15日に。久米裕さんの件で、確実に日
本側で対処がなされていれば、横田めぐみさんの拉致は未然にくい止められたか
もしれないし、それ以降続々と毎年のように拉致が続くわけです。これもなかっ
たかもしれない。

 これに政府あるいは外務省がどう関わっていたのか。久米裕さんという人を三
鷹市から連れ出して、「北朝鮮に行けばいい商売がある」というだまし方だった
ようです。石川県警察本部は北の暗号電波を解読していて、能登半島のある場所
で何かが起こると、拉致が起こるというようなことを事前に分かっていて、警戒
をしていて、三鷹市から手引きして連れて行った在日朝鮮人を捕まえているんで
す。

 しかし、その人は結局起訴猶予になり、その後日本に帰化して日本人になって
います。私はきちんとした追跡しかしていないので漠然とした言い方しかできま
せんが、日本の政治家が介入して、それ以上の追及を止めさせたという話はある
んです。

 つまり、北朝鮮を刺激するなということなのか、あるいは何らかの利害関係、
利権関係が北朝鮮とあったのか。ともかく日本の政治家が介入してうやむやになっ
てしまった。ここで強力な活動を警察がやり、日本の外務省が北朝鮮に対して重
大な抗議を申し入れていたら、それ以後の拉致があのように続いたのかどうか。

 13歳の横田めぐみさんが下校途中に暴力的に何かに押し込められて連れ去ら
れるということが発生したかどうか。もう発生しなかった可能性もあるわけです。
そうするとその日本の政治家というのは重大な責任を負うべきです。

 しかし政治の圧力に屈した警察も警察だと思いますが、私はここに日本そのも
のの、つまり今もって拉致問題がほとんど解決されていないのは、北の問題は論
外ですが、日本側にも重大な問題があるのではないかと思っています。

◆西村眞悟議員質問主意書への回答から見た政府の対応

西岡 今おっしゃった久米さん拉致については私も随分調査しました。当時取り
締まりに当たった、引退した担当者の自宅にも何回も行き、色々な話を聞いてい
ます。今長谷川さんからそういう問題提起があったということで、そのことを話
しているとまた1時間くらいかかりますので、1つだけ私が知っていることで言
えることは、警察は無線の内容は分かっていなかった。ただ、電波が飛んだとい
うことは分かっていて、警戒していたということです。

 拉致ということではなくて、船が来たという警備情報がかかっていたというこ
とは間違いないことが現場で確認できました。

 今日の資料に、長谷川さんと併行して行われていた西村眞悟先生の質問主意書
及びそれへの回答を掲載した「現代コリア」の資料を持って来ましたので、その
話をします。

 この1・2月合併号は1月後半に出したと思います。ここで初めて「現代コリ
ア」に横田めぐみという名前を書きました。その時の一部の記事を持ってきまし
た。左側に当時分かっていた拉致被害者の名前を書きました。小住健蔵さんの名
前が抜けていますが、ここで17人を出しています。私は97年の「諸君!」1
月号に「17人」と書きました。

 西村先生の質問主意書と回答は「現代コリア」の3月号です。「新潟日報」の
記事も載せて「拉致の疑いがあるのではないか」と追及しています。

◆韓国政府から情報提供があったことを事実上否定しなかった

 西村先生の質問主意書と回答を一つずつ確認したいと思います。97年2月の
段階での、日本政府の拉致に関する回答が文書でここに出ています。まず質問一。

 「失踪者横田めぐみに関し、前記亡命北朝鮮工作員から前記供述を得た韓国政
府より我が国政府にその供述の裏付けのための照会が平成七年六月から同年十一
月の間に為されたと当職は聞いているが、韓国政府からこの照会があったのか。
あったとすればその内容。また、照会があったとして、それに対し、我が国政府
は調査したのか。したとすればその調査内容。さらに我が国政府は韓国政府に回
答したのか。したとすればその内容。」

 この質問に対して、政府の回答は、

 「お尋ねの事項については、御指摘の失踪者の安全に配慮する等の観点から、
外国政府との間のやりとりの有無を含め、答弁は差し控えたい。

 なお、本件については、御指摘の報道には、その時点で接したところであり、
その内容を踏まえ、今後適切に対処してまいりたい。」

 これは「現代コリア」の96年10月号の報道等のことを言っていると思いま
すが、「安全に配慮する等の観点から答弁は差し控えたい」と言っています。し
かし、長谷川さんの取材では、韓国政府から情報提供があったことを事実上否定
しなかったということです。

 次に

「横田めぐみ失踪の翌年夏、日本海岸及び九州の海岸などで北朝鮮工作員による
アベック拉致事件が連続して起こっているが、横田めぐみ失踪に関し、北朝鮮工
作員による拉致の可能性は検討されたのか。検討したとすれば、北朝鮮に対し、
いかなる対処を為したのか。」

 めぐみさんの拉致についてどう思うかという質問ですが、これについては、

 「御指摘の失踪者については、昭和五十二年十一月十五日夕刻、新潟市内にお
いて中学校から帰宅する途中で消息を絶ち、その後、現在まで行方不明となって
いるものと承知している。

 本件については、捜査当局において御指摘の可能性も含めて所要の捜査を実施
しており、また、関係機関において関連情報の収集に努めているところである。

 なお、御指摘の失踪者が拉致されたか否かについては、現在までのところ確認
されていないと承知している。」

 「御指摘の失踪者」はめぐみさんのことです。「御指摘の可能性」は拉致の可
能性のことです。長谷川さんに出した文書の回答とほぼ似ているような回答がこ
こで出ています。

 質問の三は、

「政府は、横田めぐみ及び李恩恵を含め、我が意に反し、違法手段により北朝鮮
に拉致された日本人を把握しているか。把握しているとすれば何人か。また、そ
の氏名及び失踪前の住所は。」
これに対し回答は、

 「北朝鮮に拉致された疑いのある日本人の数は、これまでに六件、九人であり、
また、拉致が未遂であったと思われるものは、一件、二人であると承知している
が、その者の氏名及び失踪前の住所については、本人の安全及びプライバシーの
保護の観点から、答弁は差し控えたい。」

 この「六件、九人」は、アベックの3件6人と、長谷川さんがおっしゃった久
米裕さん、そして田口八重子さん、原敕晁さんです。梶山答弁では久米さんにつ
いて言及がありませんでした。質問されなかったから言及しなかったと思われま
すが、ここでは何人なのかと聞かれたので「六件、九人」。(1988年の)梶
山答弁では8人でした。

 私は91年に17人と書いていたわけです。2002年9月の段階では、政府
はよど号犯(に拉致された)3人を加えて12人について北朝鮮に調査を求めて
いました。

 政府は、住所や名前について、「本人の安全及びプライバシーの保護の観点か
ら、答弁は差し控えたい」と回答しています。ここでも「安全」という言葉が入
ります。当時の政府のスタンスとして、名前を出したら危ないということが分か
ります。「安全」と繰り返しています。

◆日朝協議で外務省は拉致被害者一人を提起しただけ

 質問の四は、

「国民を守るという政府の責務に鑑み、政府は北朝鮮に拉致された日本人救出の
ため、何か対処を為してきたのか。為したとするならば、その時期及び内容は。
それに対する北朝鮮側の態度は。

 特に、失踪者横田めぐみに関し、北朝鮮に対して政府として取った措置はある
か。あるとすればその内容。また今後、北朝鮮に対しいかなる態度で臨むつもり
か。予定する行動があるならばその内容は。」

 これについて政府は、97年以前に何をやってきたかについてこう答えていま
す。

 「北朝鮮に拉致されたと疑われる日本人のうち、李恩恵については、平成三年
五月に同人が失踪中の日本人女性である可能性が高いと判断するに至ったことを
踏まえ、同月に開催された日朝国交正常化交渉の第三回本会談において照会を行っ
た。同交渉においては、第四回本会談以降、本会談の開催のたびごとに本問題に
ついての実務者協議(以下「実務者協議」という。)を開催し、北朝鮮に同人の
消息等についての調査を強く求めたところである。これに対し、北朝鮮は、李恩
恵事件は韓国の陰謀でありそのような問題はそもそも存在しない等の主張を繰り
返し、平成四年十一月の第八回本会談の際の実務者協議において北朝鮮が一方的
に退席したことにより、日朝国交正常化交渉が中断しているところであり、実務
者協議も行われていない。

 また、御指摘の失踪者の件については、捜査当局において所要の捜査を行って
いるところであり、関係機関において関連情報の収集に努めているところである。」

 「御指摘の失踪者」はめぐみさんのことです。

 ここで分かるのは、梶山答弁では少なくとも8人について、「拉致の疑いが充
分濃厚」と言ったのです。梶山答弁は1988年です。「平成三年」は1991
年です。91年5月に日朝本会談において李恩恵のことを出したと言っています。
ではなぜそれ以外の人を出さなかったのか。

 日本政府は1991年以降、北朝鮮と交渉する度に拉致問題を交渉してきたと
いつもパンフレットに書いていますが、私はこれにすごく腹が立っています。増
元照明さんもおられますが、2000年当時、槙田アジア局長のところに陳情に
行った時に、槙田さんが「この問題は私が詳しいんですよ」と。この実務者協議
をやっていたんです。首席代表ではなく、ナンバー2でした。

 私は本当に頭にきて、「ここに増元照明さんがいるけど、なぜあなたは増元る
み子さんを出さなかったんですか。梶山答弁があったじゃないですか」と。私は
紳士ですからあまり声を荒げることはないんですが、そう言いました。

 後で増元さんが局長に呼びとめられて、「あんな柄の悪い奴とはつきあうのを
やめた方がいい」と言ったそうです。でも梶山答弁で「8人」と言っているのに、
一人しか出さなかった。

 それもここに書いてある通り、本会談で出したのは1回だけなんです。その後、
「実務者協議で出した」と言っていますが、これはどういうことか。本会談で出
したら、北朝鮮が「でっち上げ」だと言って席を立ってしまった。それで日本の
学者とか外務省の北東アジア課のナンバー2を平壌等に派遣して裏交渉をして、
こういう裏合意をしました。

 「5回目の協議に戻ってきてほしい。本会談では拉致問題を出しません」と。
しかし、休憩中に首席代表が席を外しているところで、4回目の協議でお願いし
た李恩恵と呼ばれる日本人に関する調査がどうなっていますかと聞く。北朝鮮は
黙ってそれを聞いている。日本側は日本に帰って、「拉致問題を出しました」と
言う。北朝鮮は「出しませんでした」と言う。

 こういう裏合意があって実務者協議なるものが行われたので、「なんで本会談
で出さないのか。日本人が拉致されているとの国会答弁があったのに」と。そも
そも増元るみ子さんのことは本会談で出してないんだから。少なくとも5件8人
については同じように扱うべきだったと今でも私は思っていますが、当時の外務
省はそういう状況でした。

 ところが北朝鮮は第8回日朝協議の実務者協議で、日本側が拉致問題を出すと、
北朝鮮側は黙って聞いておくという密約だったのに席を立ってしまった。それで
協議が決裂した、ということになっています。

(4につづく)


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「もう我慢できない。今年こそ結果を!」。2月2日に家族会・救う会合同会議で決めた今年の運動方針です。 拉致被害者家族の高齢化が進み、「生きている間に被害者に会えないかもしれない」という言葉が出るようになっています。経過はすべて説明して頂くことはないと思います。しかし、今年中にぜひ結果を出して欲しいということが、家族会・救う会そして心ある日本人の心の底からの叫びだと思います
2014年4月27日午後2時午後5時 日比谷公会堂
東京都
千代田区
日比谷公園1-3