救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

国連人権理事会主催会議などで被害者家族が訴え(2015/09/23)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2015.09.23)

 9月21日、ジュネーブで開催された国連人権理事会主催の北朝鮮人権問題パ
ネル・ディスカッションで家族会の飯塚耕一郎さんがパネラーの1人として訴え
を行った。

その席には北朝鮮代表もおり、耕一郎さんらの訴えを聞いた後、「他人のことに
口出すな」などと暴言を吐いた。

また、同日、国際NGOが開いた北朝鮮の人権侵害について考えるシンポジウム
では家族会の横田拓也さんがスピーチを行った。

 現場で感じたことなどを、横田拓也さんは次のように伝えてくれた。

「耕一郎さんのパネルディスカッション、キューバやベネズエラなどの特定の国
は反対のコメントを出していましたが、EUをはじめ多くの国が賛同してくれまし
た。

北朝鮮の発言は予想通りのものでしたが、カービー氏や他の国から強い非難があ
りました。

 私のサイドイベントでは北朝鮮の発言はなく、幸いな事に私のスピーチの後に
会場から拍手がわき、多くの国が賛同してくれました。成果だと思います。

今後のフォローアップをどうするかがポイントになろうかと思います。」

 飯塚耕一郎さんの発表の日本語原稿全文は以下の通り。なお、横田拓也さんの
スピーチ原稿は本ニュース次号でお伝えする。


■飯塚耕一郎さん国連人権理事会パネル・ディスカッション訴え

 初めまして。日本から来ました飯塚耕一郎と申します。

私は今年38歳ですが、母の記憶がありません。母と会話した記憶がありません。
母に触れた記憶もありません。

私の母は田口八重子と言います。当時22歳だった彼女は、働きながら一人で、
1歳だった私と3歳の姉を育てていました。

そんな時に、彼女は北朝鮮の工作員によって突然、拉致されたのです。

彼女と私とのつながりを示すものは、赤ん坊だった私に彼女が微笑み返す1枚の
写真だけです。

私は1歳という時期に、拉致という行為によって大切な母親との絆を引き裂かれ、
今もその状態が続いているのです。

2002年9月に北朝鮮と日本との間で首脳会談が開催され、北朝鮮は母を拉致
したことを初めて認めましたが、安否については「交通事故で死亡した」と説明
しました。

海外の仕事先でその一報を聞いた私は、一度も見たことのない母に永遠に会えな
くなったのかとひどく落ち込みました。

その時の気持ちは言葉ではうまく言い表せません。ただとめどなく涙があふれて
きたことを覚えています。

しかし、事実は違いました。「田口八重子、死亡」の情報は根拠のないものでした。

当時、北朝鮮は「田口八重子さんは交通事故で死亡した」と伝えてきましたが、
北朝鮮が示した「死亡診断書とされる資料」は捏造されたものでしたし、「交通
事故の報告書」という資料に田口八重子の名前はありませんでした。

北朝鮮による安否説明には多くの矛盾や誤りがあるのです。それは日本政府の調
査でも明らかになっていることです。私は、北朝鮮が根拠のない架空のストーリ
ーを作り上げ、母を死亡したことにし、その存在を隠蔽しようとしたと考えてい
ます。

彼女は今も北朝鮮で生きています。

彼女は今も北朝鮮で救出されることを待っています。

私の家族のような、日本人が北朝鮮に拉致されたケースは、日本政府が認定して
いるだけでも17人に上ります。

このうち5人は帰国を果たしましたが、まだ12人が帰国できていません。本日
こちらの会場にいる横田拓也さんのお姉さんである横田めぐみさんのように13
歳という、信じられない若さで拉致されたケースもあります。

また、それ以外にも、北朝鮮に拉致された可能性がある日本人は数百人に上ると
されています。

北朝鮮は、未帰還者12人については「8人死亡、4人未入国」と説明していま
すが、いずれの説明にも不自然な点や矛盾点が多くあり、死亡を裏付けるものは
何もありません。

例えば北朝鮮は、2004年に「横田めぐみさんの遺骨だ」とするものを出して
きましたが、日本政府による鑑定の結果、本人ではない別人のDNAが検出され、
遺骨はめぐみさんのものではないことが明らかになっています。

更に、北朝鮮による拉致事件は日本だけに留まりません。帰国した日本人拉致被
害者などの証言から、日本以外にも、韓国、タイ、ルーマニア、レバノンなどの
国民が北朝鮮に拉致された可能性があるとされています。

また、昨年2月に公表されたCOI報告書では、これらの国々に加え、マレーシ
ア、シンガポール、フランス、イタリア、オランダ、中国といった諸国にも拉致
被害者が存在し、その規模は数百人に及ぶとされており、北朝鮮による拉致問題
は国際社会全体の人権問題なのです。

現在、日本政府は、生存を前提に、北朝鮮に拉致被害者の帰国を求めつづけてい
ます。

同じように、各国の被害者家族及び政府が、被害者がそれぞれの祖国に早く帰国
できるよう協力していかねばならないと考えます。

拉致事件の発生から、すでに30年以上が経っています。被害者家族の中には、
被害者との再会を果たせぬままこの世を去った親や兄弟もいます。これは悲劇で
す。

失われた時間は戻ってきませんが、帰りを待ち続ける家族も高齢化しています。
拉致問題は、もはや、これ以上時間をかけていい問題ではないです。

最後に、私を育ててくれた養父、養母にいつも心から感謝しています。

また、私を産んでくれた母 田口八重子にいち早く、「お母さん」という言葉を、
初めて、直接、伝えたいと思っています。

この会場にいる皆さん、北朝鮮による各拉致被害者がいち早くそれぞれの祖国に
帰れるようご協力のほどお願いします。

ご清聴のほど有難うございました。

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