救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

全員救出:今年にかける家族の思い−1/27連続集会報告3(2011/02/03)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2011.02.03-3)

■全員救出:今年にかける家族の思い−1/27連続集会報告3

◆菅総理が家族に救出に自衛隊を使うと言及
西岡
12月10日に国際セミナーを実施しました。平日の日中でしたので、出られなかっ
た方が多いと思い、その時にお配りした私のレジュメを改めてお配りしました。

その日はその後、菅総理に会いました。増元さん、本間さんからも若干報告が
ありましたが、そのことも含め、島田洋一副会長とともに、お話します。

まず、菅総理は、12月10日の夜に現われました。普通頭撮りを行います。これ
は最初の部分だけマスコミに公開するものです。そして、冒頭部分が終わると、
マスコミには出ていただき、懇談が始まります。小泉総理の二度目の訪朝の時は、
頭撮りの予定でしたが、そうはしないで全部撮らせました。そして家族が厳しい
ことを言っていると批判されたのです。実は家族が怒っているという情報を小泉
総理かその周辺が察知して、全部流してしまえば家族に批判が集まるだろうとい
う「メディア管理」をやって、それが「成功」したということがかつてありまし
た。しかし、今回は頭撮りだけで、マスコミは出てください、となりました。

ところが、驚いたことに、マスコミのカメラがいる前で、菅総理はこう言いま
した。これは私のメモからですが、「北朝鮮の韓国砲撃で南北間は米国を含め一
触即発である。万一の場合、北朝鮮にいる拉致被害者をいかにして救出できるの
か、予めあらゆる準備、心構えを考えておかなければならない」と、いいことを
言っています。そして次に、「自衛隊が韓国を通って出て行くためのルールはま
だきちんと決まっていない」。「あらゆる準備」と言った後に、「自衛隊」と言っ
たのです。そして、「いざという時に、救出に携われるように日韓の間の決め事
をしっかりしていかなければならない。あらゆることを想定し、日韓の間で議論
をしていきたい」と言ったのです。

これはどう考えても、拉致被害者救出のために「あらゆる準備」の中で、特に
「万一の場合」、「拉致被害者」の「救出」のために、「自衛隊」を使うと。そ
の時に、韓国の中を通っていく必要があるけれどもその準備ができていない、だ
から韓国と議論したい、とわざわざカメラの前で言ったのです。

実はあの時、島田さんもいましたが、私は隣に座っていた(調査会の)荒木さ
んに、「総理は自分の言っている意味が分かってるんだろうか」とささやきまし
た。自衛隊を使って被害者を救出しなかればいけないと言ったのですから。荒木
さんは、「そうなったら私が行くんだ。だから予備自衛官になったのだ」と後で
言っていました。

◆圧力をかけて交渉で解決する方法
その日12月10日の午後、国際セミナーで私が発表した「被害者救出の戦略」の
中で、北朝鮮混乱時における自衛隊による救出作戦の必要性を提起しました。

家族会・救う会の運動方針にも入っているのですが、救出の戦略、方法論は二
つある。一つは話し合い、交渉によって取戻すことです。しかし、北朝鮮が真摯
に交渉に臨むためには強い圧力が必要で、「8人死んだ」と言う人間たちに、
「みんな死んでいませんでした。すべて返します」と言わせるためには、強い圧
力、即ち経済制裁と国際連携で北朝鮮を交渉の場に引きずり出して、彼らの嘘を
破って全員を取戻す、というのが一つ目の方法です。それが運動方針の第1条件
と第2条件です。

第1条件と第2条件が合うと、北朝鮮は苦しくなって、日本に接近してきて、日
本がきちんとした交渉をすれば帰ってこられる。金丸訪朝の時は、北朝鮮が苦し
くなって日本に接近してきたのに、何もしなかった。こちらから議題にしなかっ
たから動かなかった。小泉訪朝の時は、日朝国交正常化を優先してしまって、向
こうが「死亡」と一方的に言ったことに対する現場での検証をしなかったから5
人しか取戻せなかった。

しかし、3度目のチャンスが来る。そのためには、「全員取り戻すまでは正常
化はしない。圧力を強める」と日本の中の世論が一致することが必要で、経済制
裁や国際連携が必要だと、ここでも何回も言ってきましたが、それは北朝鮮に交
渉相手がいる時のことです。金正日政権でもいいし、次の政権でもいいのです。
次の政権が安定的に継承して混乱が起きない時には、このやり方でいいわけです。

◆北朝鮮が不安定化し交渉相手がいなくなったら助けにいくしかない
しかし、心配なのは、権力継承に失敗して、不安定化することです。混乱事態
が起きる。そのために、証拠隠滅のために、被害者が殺傷されることも起こりう
るということです。交渉相手がいない、安全に保護する主体がなくなってしまっ
た時は助けに行かなければならない。

既に韓国軍と米軍は、大混乱が起こった時には、軍を送って、北朝鮮地域の治
安を維持し、核兵器がテロリストに流れないようにするという作戦計画を準備し
ています。中国も様々な準備をしています。そして韓国軍と米軍、特に米軍が動
く場合は、在日米軍基地から動きます。沖縄の普天間基地から海兵隊が行く。そ
して日本に対して後方支援をしてほしいという要請が、アメリカから当然来ます。
そのために日本は、周辺事態法という法律を作っています。

要請されて後方支援だけして、その作戦計画の中には、日本人被害者救出は入っ
ていない、というようなことにならないように、万一の時の準備をしておいてほ
しい。米韓軍が行くときに、できれば自衛隊も一緒に、拉致問題に詳しい情報将
校が一緒に行く。特に、被害者がいる可能性があるところを武装解除する時には、
自衛隊の部隊が行くか、あるいは情報将校が行くか。

あるいは、先ほどの、どこにいるということが分かっていれば、例えば平壌地
域を武装解除に行く時に、「誰さんですか」という風に、日本語がしゃべれる日
本人の自衛隊員が一緒に行くということです。

強調したいのは、こちらが被害者の居場所を分かっているということを示さな
いでおきたいという点です。分かったことが分かると、相手が(被害者を)移し
てしまう。だから情報管理をきちんとしてほしいと強く思います。せっかくの情
報であればあるほど、発表しないでほしい。特に最近の情報です。助けに行く時
に、「居場所がもれてしまったから移せ」となったらおしまいです。

私はくりかえしそういう問題提起を行ってきたのですが、菅総理が同じことを
おっしゃったのです。では本当に政府は、急変事態に対する対策をまじめに考え
始めたのかということですが、そこで聞いていた島田さんの印象はどうでしたか。

◆寺越事件の再検討はどうなっているか
島田 その翌日に仙谷官房長官兼拉致問題担当大臣が、「なかなかできない話だ」
という趣旨の消極的コメントを出しました。そこで菅さんが指導力を発揮し、
「仙谷が否定するようなことを言ったけれど、とんでもない。私のリーダーシッ
プで韓国と話し合う」と言うかな、とは思いませんでしたが、案の定言いません
でした(笑)。

昨年12月10日、菅さんは他にも約束をしています。一つは、寺越事件の拉致認
定に関し、「再検討する」ということ。首相がそう言明した以上、もう1か月半
になりますから、当然、見直し結果を家族の人たちにきちんと伝えなければなら
ない。明日、拉致問題担当大臣と会います。大臣は代わりましたが、副大臣は留
任です。昨年の会議の場でも、最後に副大臣が、「首相が述べたとおり、寺越事
件の再検討を必ずやります」と断言したわけですから、明日、その点を質問し、
もし何もやっていないようなら責任を問わねばならないと思っています。

ところで先週木曜日(1/20)、櫻井よしこさんが理事長を務める国家基本問題
研究所のシンポジウムがあり、私も出たのですが、登壇者の一人安倍晋三元首が、
先ほどの増元さんの話ともつながる話を紹介していました。尖閣での衝突事件が
起こった時、仙谷官房長官(当時)がまず記者会見で強調したのが、「両国とも
冷静に対応すべきだ」ということ。ぶつけられた方が、「冷静に」などと言えば、
意図的にぶつけた方は、「いつでももう一発出来るな」と思う。一方、北朝鮮が
延坪島に砲撃を加えた時、アメリカ政府が副報道官を通じて出した声明は、「オ
バマ大統領は激怒している」でした。実際は、夜中に叩き起こされたから激怒し
たとの説もありますが(笑)、ともかく、「大統領が激怒している」と言われれ
ば、北朝鮮も滅多なことはできない。その後米韓が合同演習を行った際、「北が
何かやってくるのでは」と言われましたが、結局何もできなかった。安倍さんが
言うとおり、この日米の対応の違いは、今後に向け、大変示唆深いと思います。
ともかく、明日拉致問題担当大臣と会いますので、約束が着々と実現されている
か追及し、また皆さんに報告したいと思います。

◆菅総理に、「北朝鮮が不安定」という情報が入っている
西岡 菅総理が、自衛隊を使って助ける準備をしなければならないと、本当に言っ
たのです。しかし、仙谷さんは「むずかしい」みたいなことを言いましたし、菅
総理も次の日に、「一般邦人が韓国の中、例えばソウルに住んでいる。有事の時
に、拉致被害者も含めて、一般の邦人の救出に自衛隊の輸送機が行けるかどうか
等考えてもらわなければならない」と言ったのです。今度は、韓国にいる日本人
の救出に自衛隊の輸送機を入れる問題になってしまった。

しかし、先ほどいましたように、菅総理は、拉致家族の前で、「救出のための
あらゆる準備をしなければならない」と言ったのです。ソウルにいる駐在員の家
族の前で言ったのではない。次の日になったら、「例えばソウルに住んでいる」
と言って、「有事の時に」、一応「拉致被害者を含めて」と言っていますが、
「救出に自衛隊の輸送機を受け入れてもらえるか」と言ったのです。

では、まじめに考えていったのか、ということになるんですね。色々調べてみ
ました。ああいう時は、原稿のメモみたいなものを事務局が作ります。よく分か
らなくて、事務局が作ったメモを読んでしまって、後で修正したのかと思ったの
ですが、そうではなかった。以前胡錦濤と会った時原稿を呼んでいた、と非難さ
れたこともあったので、最近菅総理は、原稿を読まないでアドリブでやるそうで
す(笑)。だから、菅総理の頭の中に、拉致被害者救出のために自衛隊を使わな
ければならないということがインプットされていたことは事実なんです。

実は12月10日に、頭撮りの時ではなく、マスコミがいなくなった場面で、菅総
理が一番最後にこういうことを言いました。「北朝鮮の状況は非常に不安定だと
いうことが一般的意見だ。特に、権力継承問題がうまくいかない場合に、非常に
不安定で危険性が高まる。今の指導者が代わる可能性が全くないわけではない」。
「今の指導者」という言葉は、「権力継承」の後に言っていますから、もしかし
たら金正日の後継である金正恩でうまくいかない時、ともとれます。そうとると、
菅総理は権力継承が順調にいかない可能性に言及していることになります。

そして、「米韓と連携してあらゆる情報に対応したい。北朝鮮は色々な意味で
国のあり方が揺らいでいる状況だ。結果として、拉致被害者の救出につながる可
能性があるとするなら、その道をしっかり見出すように全力を尽くしたい」と言っ
たのです。

だから、私が言う第3条件になるかもしれない、ということです。その場合に、
「救出につながる可能性がある」ならば「全力を尽くしたい」と。だから「不安
定だ」という情報が菅総理のところにかなり入っているわけです。彼は首脳会談
をするわけですから、韓国の大統領やアメリカの大統領にも会うわけです。中国
のトップにも会う。もちろん国内の自衛隊や警察や内閣調査室などから公安情報
が彼の所に入る。外務省からも情報が入るわけです。

つまり、そのくらい北朝鮮情勢が流動化してきているということなんですが、
本当に「救出につながる可能性がある」と思っているなら、ちゃんとやってもら
わなくては困る。そういう点で、菅総理が自衛隊を使う必要があると認識したこ
とは半歩前進だと言えるかどうかですが、本気になってやっているとすれば、次
の日に在韓邦人の問題にしてしまうという、ごまかしをするのはおかしなことで
す。そしてこの後、何も進んでいないのです。

(つづく)



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「もう我慢できない。今年こそ結果を!」。2月2日に家族会・救う会合同会議で決めた今年の運動方針です。 拉致被害者家族の高齢化が進み、「生きている間に被害者に会えないかもしれない」という言葉が出るようになっています。経過はすべて説明して頂くことはないと思います。しかし、今年中にぜひ結果を出して欲しいということが、家族会・救う会そして心ある日本人の心の底からの叫びだと思います
2014年4月27日午後2時午後5時 日比谷公会堂
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