救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

拉致発覚から20年?我々はどこまで来たのかー東京連続集会93全報告



◆制裁をてこにして協議にどうやったらひっぱり出せるか考えてほしい

飯塚繁雄(田口八重子さん兄、家族会代表)
 こんばんは。いつもありがとうございます。
 今色々な話がありました。20年前、どんなことがあったのか。それが今、どれだけ尾を引いているのか。あの時こうすればよかったという話がたくさんあります。私も、そういうことを遡って考えることがありましたが、やはり端的な言葉で言えば、分かっているのに何もしなかった。これは私は罪だと思います。言葉はきついかもしれませんが、代々の政権をとっていた人たちが分かっていながら何もしなかった。これは非常に残念なことです。
 特に私がいつも言っているのは、小泉総理が日朝首脳会談をやりましたが、あの人のやり方が今一番尾を引いていると思います。これも5人の他、まだまだたくさんいる被害者のことを分かっていながら、もう幕を引いてしまおうという雰囲気で帰ってきちゃったわけです。
 あの時、「まだこれだけいるんだ」と、横田めぐみさんのデータも、他に被害者のデータもあったでしょう。そういうことをしっかり言及して、継続協議にしなかったために、あれで終わってしまったんですね。そして5名の家族を捕られたままになってしまった。あれが私としては非常に残念なんです。
 あの時、総理に、「ちょっと申し訳ないんですが、小泉総理、今回はまるで子供の使いだ」と言ってしまったんです。私は自信を持ってあの頃はそういうことを言っていました。協議ができるのはその国政府、政権、総理なんです。一番いいチャンスをそこでつぶしてしまったのが残念です。
 反省点は、そのことを初めとしてたくさんあるんです。あの時こうしておけばよかった、という話が。しかしそれを改めて引っ張り出しても、直接今後の被害者の救出、帰国には結びつかないだろうと思うんです。ですから、過去にあった反省点を十分に取り入れて、それに基づいて今後どうするかを考えるのがいいと思います。
 そういうことを言っている間も、この5年くらい「今年こそは」という言葉をさんざん使ってきました。昨年も使いました。ところが昨年が終わって、もう29年ですが、その言葉が死んでしまった、むなしく消えてしまったという状態が続いています。
 そういう中で、本当に私はいつも思うんですが、この厳寒の中で被害者はずっと待っているんですよね。もう肉体的にもう精神的にも相当まいっているでしょう。そういうことを政府を初め担当者、総理大臣がすべて心に刻んで、刻々手を打ってもらいたいなと思います。
 最終的な狙いは被害者の帰国ですから、それに結びつく具体的なこと、例えば実務者協議を早く計画してそれに北を引っ張り出す手はずがまず大事だと思います。制裁をやっていますが、制裁だけでなく話をしなければ当然進まないわけですから、制裁をてこにして協議にどうやったらひっぱり出せるかということも考えながら、色々な手を使うことを是非お願いしたいんです。
 残念なことに、今までの色々な報告の中で、「北朝鮮に対して強く要請しています」と言うだけで、その後どうなったのかという報告はないんです。毎日でもいいから、「あれはどうなった」ということを、北に向かって、強い姿勢で言ってもらいたい。
 当然のことながら、我々家族会、あるいは国民の皆さんの怒りは承知だと思いますが、その上に立って、もう一刻でも許せない、時間がないんだということです。申し訳ないんですが、今の国会議員の先生方を見ますと、そういう信義をもっている方は数えるほどしかいないと思います。
 政府や議会、自治体、家族会も救う会もすべてがこの問題に集中して、核・ミサイルは怖いけれども、それより前に拉致問題の解決が目の前に迫っているよということを前面に出して、ベクトルを合わせていきたいと常に考えています。以上です(拍手)。


  
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