救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

「北朝鮮は今どうなっているのか−東京連続集会79」全記録



◆ロシアに急接近した北朝鮮

西岡 疑問があるんですが、外貨がなくなったことが張成沢処刑の原因だと思います。また北朝鮮は石油が出ません。飛行機にはジェット燃料が必要です。今まで金正日も金日成も国内移動に飛行機を使っていなかったですね。燃料だけを考えても、そんな移動のために貴重な外貨を使うというのは無駄遣いにはならないですか。
 特に今年1月から3月までの中国側の統計では、北朝鮮への石油の輸出がゼロになっています。そういう中でわざわざ専用機を使い近いところに移動する。金正日は防弾装置付きの専用列車でしたね。列車を安全に走らせることができないくらい線路がおかしくなって飛行機に頼らざるを得なくなったのか、あるいは金正恩という人がわがままでお金がなくてもぜいたくをしたいのか。どっちでしょうか。
惠谷 どっちかと言えば後者ですが、配布資料の「金正恩専用機の登場」の所で、3月7日から5月14日までの日程は、すべて空軍関係です。金正恩は去年までは砲兵隊視察が非常に多かった。ところが今年の春以降、空軍部隊の視察が連続しています。
 当然空軍機が金正恩の前を離発着する。その機会が以上に多いんです。その中の1つに専用機も作ったのではないか。そのことだけで言えば、金正恩が今空軍に力を入れていることだけははっきりしています。
 ではジェット燃料を含め、どういう風になっているのか。これはまだはっきりとは分かりません。しかし、ついでに言えば、配布資料の「朝露関係」があります。私は10数年、ある会社の年鑑で北朝鮮の1年間を振り返った記事を書いていますが、去年、北朝鮮とロシアとの関係を書くのに苦労しました。北朝鮮に一度もロシアの高官が訪朝していなかったからです。わずかに金桂冠が一度行っただけでした。
 通常は高官の往来があります。しかし去年はなく、今年3月にロシアの大臣が訪朝し、さらに4月18日、ロシア下院が決議しており、ソ連時代の110億ドルの北朝鮮の負債がそのまま続いていたんですが、100億ドルを帳消しにしました。そして10億ドルを20年間で返すという決め事ができました。
 これは外貨で返すのではありません。北朝鮮は中国や旧ソ連やロシアからの借款を一度も返したことがないのです。金日成が健在の頃は、モスクワは毎年ではないですが、とにかく本人が行って借金を頼むからチャラにしてくれという交渉を何十年も続けてきました。
 ソ連が崩壊してロシアになって以降は、そういう借款は出さなかった。しかしソ連時代のものが残り、しかも一切返さないということで下院が、これはもうしょうがないと100億ドル、約1兆円を帳消しにしたわけです。
 その意味では金正恩政権にとっては非常に楽になったんだろうと思います。それから4月28日に、ロシアの副首相が訪朝しました。これも何十年ぶりの高官です。こういう動きの中でジェット燃料等もある程度できたのか、あるいはできる見通しが立ったのかと考えられます。
西岡 つまり朝露関係で言うと、2013年度はほとんど動きがなかったが、2014年になって北の首相と、ロシアの極東発展相が会談し、ロシアが借金の棒引きに応じ、その後ガスパイプ建設のことがありますね。つまり北朝鮮の国内にロシア製の天然ガスを運ぶパイプを作る。ロシアが工事をするけれども北朝鮮が負担しなければならない部分は借金でやりますということですね。
惠谷 建前としてはロシアに借金を返す。その資金を建設に投じるということです。但し、これに関して言うと、まだ新聞報道で政府の決定ではありません。
西岡 天然ガスを北が大々的に買うというのではなく、韓国に送るためのパイプラインですね。
惠谷 そうです。つまり北朝鮮は自国にパイプラインを建設させる。それはロシアがやるけれども、通過料をとれるわけです。何もしなくても外貨が入ってくるというのが北朝鮮にとって大きな魅力です。
西岡 今年になってから、そのような経済関係が進んだ。それはまだ分かりませんが、一方で張成沢処刑後中国は石油を止めている。中ロ関係が悪くなる中で、安倍政権に接近したことと、ロシアに接近したことがパラレルで、金正恩として中国に頼らないで国を維持する方向での模索を始めたのではないか。
惠谷 そう私は考えています。中国が3か月石油を売っていないと発表したKOTRAは、去年の朝ロ貿易が増えていると報告しています。張成沢の問題もありましたが、去年から貿易が増えているということは張成沢がいた時から、張成沢以外の人物がロシアとの貿易を増やしていたということが考えられます。



  
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