救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

■北朝鮮が提出した「調査報告」の疑問点・矛盾点
(第3回日朝実務者協議)



機チ澗療疑問点・矛盾点

1.死亡診断書、患者死亡台帳の捏造

2002年10月はじめ、日本政府調査団に提供された死亡診断書8枚はすべて捏造されたものであることが明らかになりました。

死亡診断書の作成日はすべて死亡の当日か翌日とされており、医師の自筆署名が添えられています。すなわち、検死した医師による診断書です。今回金正日政権は、本来存在しない8枚すべてを「2002年に慌てて作った」と捏造を認めました(朝鮮語の「死亡確認書」は、日本における死亡診断書を意味するので、ここでは死亡診断書と訳した)。

めぐみさんの死亡の物証として提出した患者死亡台帳も「2002年にめぐみさんの名前を書き込んだ」と捏造を認めました。
彼らが捏造を認めた死亡診断書について、死亡診断名、医師名、死亡日、作成日を確認しておきます。

●市川修一さん「元山海水浴場にて海水浴中心臓マヒで急死」、「チョン・ギョンイル」、「1979年9月4日」、「1979年9月5日」
●増元るみ子さん「心臓マヒによる死亡」、「1981年8月17日」、「チョン・ギョンイル」、「1981年8月18日」
●田口八重子さん「マシク峠での自動車事故」「チョン・ギョンイル」、「1986年7月30日」、「1986年7月30日」
●原敕晁さん「肝硬変」「チョン・ギョンイル」、「1986年7月19日」、「1986年7月20日」
●石岡亨さん「一酸化炭素中毒による死亡」、「キム・ギョンイル」、「1988年11月4日」、「1988年11月5日」
●有本恵子さん「一酸化炭素中毒による死亡」、「キム・ギョンイル」、「1988年11月4日」、「1988年11月5日」
●横田めぐみさん「鬱病」、「ナム・スアム」、「1993年3月13日」、「1993年3月13日」
●松木薫さん「激しい脳挫傷による死亡」「ハン・ヒョンリョル」、「1996年8月23日」、「1996年8月24日」

※横田めぐみさんのみ「委員会49号予防院」、それ以外の7人はすべて「第695号病院」の印があった。

家族会・救う会は死亡診断書と患者死亡台帳について、多くの疑問点を挙げて捏造ではないかと指摘してきましたが、今回金正日政権はそれに反論できず捏造を認めざるを得なくなりました。

これは極めて重大なことです。日本では、2002年に彼らが慌てて診断書などを作成したのでミスを犯したとの誤解が広がっています。また、横田めぐみさんの「死亡日」を「93年3月13日」から「94年4月13日」に修正したのも、やはり死亡診断書を作る際に起きたミスという誤解が生まれています。しかし、事実はミスではなく捏造です。捏造かミスかは大きな違いです。その点をきちんと論じないと今回の実務者協議の意味を正しく理解できません。

繰り返しますが、死亡診断書の作成日は死亡直後の1979年から1996年まで長期間にわたっています。ですから2002年にいくら慌てても、過去に作られた死亡確認書を出してきてコピーを取って日本側に渡せばミスは起こりようがないのです。「慌てて作った」などと弁解したということは、単なるミスではなく、悪意に満ちた捏造だったことを彼らが自ら認めたということです。病院の医師らと共謀して日付をさかのぼって検死医師のサイン入りの死亡診断書と患者死亡台帳を捏造したのです。
従って、2年前金正日が拉致を認めた直後、金正日政権が日本政府調査団に対して行った「8人死亡、2人未入国」の説明も、このような捏造に基づく欺瞞だったのです。
私たちは、この点を明らかにしたことが、今回の実務者協議の最大の成果と考えています。

政府は、死亡診断書及び患者死亡台帳の捏造についてもっと内外に広く知らせ、金正日政権に抗議の姿勢を取るべきと考えます。
このような公文書捏造や偽証で国家犯罪の証拠を隠滅しようとする金正日政権に対しては、まず経済制裁発動で国家としての強い怒りの姿勢を伝えた上で、交渉するしかないのではないでしょうか。

2.「田口八重子さんは大韓機爆破犯の日本人化教育係・李恩恵でない」と今回も偽証

よく知られているとおり、田口八重子さんが金正日政権に拉致されているという事実は、大韓航空機爆破犯人金賢姫の証言と我が国警察の地道な捜査によって明らかにされました。1987年11月、事件を起こした金賢姫は韓国に連行され、自身が北朝鮮工作員であることを自供し、「自分は1981年7月から83年3月までの間、日本から拉致された日本人女性と共に生活をしながら1対1で日本人化教育を受けた。その女性は李恩恵と呼ばれていた」と明らかにしました。
我が国警察は金賢姫から詳しく事情聴取を行い、李恩恵の似顔絵入りポスターを全国に張り巡らすなど全力を挙げて捜査し、91年5月に「李恩恵は1978年6月に失踪した田口八重子さんである」という捜査結果を発表しました。
ところが、金正日政権は2002年に田口さん拉致を認めながらも、「李恩恵なる日本人女性は存在しない」として田口さんが李恩恵であることを否定し、今回の協議でも偽証を継続しました。

我が国警察が、金賢姫から聞き出した李恩恵の特徴に合致する失踪者を捜査した結果、田口八重子さんが拉致されていることを明らかにしました。失踪者は全国で毎年約10万人いますが、日本に一度も来たことのない金賢姫が田口さんの特徴を細かく覚えていたことこそ、田口さんが李恩恵である最大の証拠です。

しかし、金正日政権はいまだに大韓機爆破テロが自分たちの犯行であったことを認めようとせず、金賢姫証言を否定せざるを得ないのです。そのため「田口さんは拉致したが李恩恵ではない」という偽証を繰り返しているのです。

今回彼らは、田口八重子さんと横田めぐみさんが1981年から84年までの間、一緒に生活していたと説明しました。つまり、田口さんが金賢姫と寝食を共にして工作員教育を行った事実を、1981年7月から84年3月まで横田めぐみさんの履歴まで捏造してなんとか否定しようとしたのです。李恩恵は田口八重子ではないという偽証で通そうとあがいているわけですが、そのことにより田口さんに関する情報だけでなく、めぐみさんに関する情報にも嘘の上塗りを行ったということになります。

政府は「テロとの戦争」を戦う国際社会に対して、金正日政権による国家テロの隠滅を告発すべきではないでしょうか。

3.「よど号メンバーは石岡亨さん、松木薫さん、有本恵子さんの拉致に関与していない」と今回も偽証


松木薫さん、石岡亨さん、有本恵子さん拉致へのよど号グループの関与について、今回も否定しつづけました。しかし、周知のごとくよど号グループ柴田泰弘の妻だった八尾恵容疑者は我が国警察の取り調べを受け、「私が有本恵子さんを騙して北朝鮮に連れていきました。それ以前に、私以外の2人の(よど号犯)日本人妻が拉致したと聞いていた日本人男子留学生(石岡さんと松木さんのこと)と結婚させることが目的で、連れていったのです」と認めています(東京地裁での証言)。石岡さんと松木さんを拉致したのはよど号グループの妻である森順子と黒田佐喜子です。スペインのバルセロナの動物園で森と黒田が石岡さんと一緒に写っている写真が明白な物証として残っています。

我が国警察の捜査により明らかになっている「有本さんら拉致によど号グループが関与」という重大事実を堂々と否定する金正日政権の偽証に対してなぜ我が国政府はもっと怒りを表せないのでしょうか。日本の警察当局よりも北朝鮮の人民保安省を信頼しているのでなければ、「金正日政権側の努力の跡はうかがえる」などと言えるわけはない筈です。

4.曽我ミヨシさん、久米裕さんについても、特定失踪者らについても、「入国していない」と今回も偽証

今回の協議でも、「知らない」、「未入国」とされた曽我ミヨシさん、久米裕さんに関して、新しい説明は全くありませんでした。この二人は、拉致被害者家族支援法に基づき、小泉首相が「北朝鮮による拉致被害者」と認定しています。
我が国警察などの捜査結果がその根拠になっているのは、いうまでもありません。曽我ミヨシさんについて金正日政権は従来、「日本国内請負業者(日本人)から曽我ひとみさんだけを受け取った」という荒唐無稽な説明をしており、今回もそれを変えませんでした。久米さん拉致について石川県警は現場で逮捕した工作員の部下から具体的な証言、証拠を確保しています。

また、政府は2002年10月、クアラルンプールで行われた日朝国交交渉で小住健三さん、田中実さん、松本京子さんについて調査を依頼しており、その後、脱北者により写真提供のあった藤田進さん、加瀬テル子さんに関しても実務者協議で取り上げましたが、全て未入国との答えが返ってきています。それ以外にも、寺越昭二さんたちの拉致の真相究明のためご家族が要求した遺骨返還をも拒否しました。
金正日政権は、今回、公式文書の捏造を認めながら、あくまでも「拉致したのは13人であり、そのうち5人は帰国させ8人は死んだのだから、拉致問題は解決した」という従来の立場をまったく変えていないのです。これをくつがえして、多くの被害者の存在を認めさせるためには経済制裁の発動しかないのではないでしょうか。

  
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「もう我慢できない。今年こそ結果を!」。2月2日に家族会・救う会合同会議で決めた今年の運動方針です。 拉致被害者家族の高齢化が進み、「生きている間に被害者に会えないかもしれない」という言葉が出るようになっています。経過はすべて説明して頂くことはないと思います。しかし、今年中にぜひ結果を出して欲しいということが、家族会・救う会そして心ある日本人の心の底からの叫びだと思います
2014年4月27日午後2時午後5時 日比谷公会堂
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