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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

参考・北朝鮮経済回復説に反論する脱北者たち(2026/10/07)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2026.10.07-2)

参考資料 西岡力「北朝鮮経済回復説に反論する脱北者たち」(国家基本問題
研究所ネットコラム ろんだん 10月5日)

西岡力会長が書いたネットコラム「北朝鮮経済回復説に反論する脱北者たち」
です。

先ほど送ったコラム「北朝鮮経済回復説は事実に反する」の根拠資料として共
有します。

北朝鮮経済回復説に反論する脱北者たち 西岡力
最近、韓国と米国で、ロシアからの戦争特需により北朝鮮経済が回復したとい
う説が拡散している。それに対して、最近まで北朝鮮にいた亡命外交官と兵士、
今も北朝鮮内部の肉親と連絡をとっている脱北者が、体験を踏まえて反論して
いる。北朝鮮経済の実態を知る良い資料なので、その証言を紹介する。

◆平壌のマンション住民は練炭生活
(1)元外交官・李日奎氏(2023年まで在キューバ北朝鮮大使館参事官)の反論
(2026年9月ユーチューブテレビ)
https://www.youtube.com/watch?v=BLreTFN7qp4

北朝鮮経済が良くなったという見方は間違いだ。生活実態を見ていない。
平壌や一部大都市の金持ちは良い暮らしをしている。それ以外の田舎の住民は
電気、水道のない非文明的生活をしている。

平壌の高層マンションでも電気、水、ガスを自由に使えない。最近、北朝鮮経
済が回復したとして金正恩の肝いりで作ったピカピカの高層マンショの映像が
よく出る。だが、その高層マンションで、電気は停電があるため1日4?5時
間しか使えない。水道は2時間しか利用できない。マンションの地下のポンプ
で水道の水を上の階に供給しているからだ。だから住民は、水道が出る時間に
水をタンクにためて使う。暖房のセントラルヒーティング・システムは昔あっ
たが、壊れている。それで各世帯で練炭を燃やしてお湯を沸かし、それをパイ
プで床に通して暖房をする。都市ガスはなくプロパンガスだが、幹部以外は供
給がないので、多数の平壌市民は練炭を使って炊事している。これが平壌の高
層マンション生活だ。

最高幹部が住む蒼川通りのマンションでは、金正恩の執務室がこの地区にある
という理由で練炭を焚くことが禁止されているため、冬は幹部と家族が布団に
くるまりガタガタ震えていた。その話が金正恩に伝わり、1世帯の1部屋だけ
セントラルヒーティングの暖房を入れることになった。その部屋に全家族が集
まって生活するが、それも夜11時になると停電のため止まり、寒い冬の夜を過
ごす。幹部らの執務室はエアコンがあって冷房、暖房が入るが、自宅はその有
様だ。平壌でもこのような生活をしているのに、経済が回復したとは言えない。

ロシアは多額の外貨を提供する経済力がない。金正恩もそれを分かった上で、
ロシアからは最新兵器や軍事技術をもらうことを優先にしている。戦死者の家
族のうち、政権への反感がないものを選んで平壌への居住や大学進学などで優
遇しているが、現金の給付はない。

◆訓練の実弾射撃、年に3発だけ
(2)元兵士・姜ミングン氏(2024年8月に軍事境界線から徒歩で韓国に亡命)の反論
(2026年9月ユーチューブテレビ)
https://www.youtube.com/watch?v=nxf9Tb5H7L8

自分は、金剛山近くの江原道高城郡の前方部隊で9年間勤務し、除隊間近にな
って徒歩で休戦ラインを越えて脱北した。

脱北の動機は、希望が見えなかったし、除隊後の未来が見えなかったからだ。
北朝鮮で暮らすことは死ぬより辛い。

労働党入党は放棄した。金正恩が2024年、軍隊内での入党定員を大幅に減らし
た。入党した退役軍人が食えなくて多くの犯罪に走った。そのため、社会生活
をして検証を受けた後に入党させる方針に転換した。一つの中隊に兵士が70
?80人が所属するが、過去には30?40%が入党できたのに、現在は1人か2
人しか入党できない。

軍に10年間服務したら、米10キロを自宅に送ってくれる。それ以外は何も
もらえない。職場配置も、賄賂を渡せば良い職場か、そうでなければ苦労する
職場に回される。自分は賄賂を準備する金がないから希望が持てない。自分は
前方部隊に勤務したから退役時、大学に行けるが、金がないと卒業できないの
で諦めた。 

徒歩で脱北する時、北朝鮮軍には見つからなかった。警戒が緩い。韓国軍は警
戒をしっかりしているのですぐに見つかった。地雷が怖かった。自分の部隊は
前線まで10キロ離れていたので、事前に地雷の位置を調べることができなか
った。

高城郡の住民は燃やす物がなくて寒い夜を過ごしている。1日1食も取れない
者も多かった。飢えで倒れる人もいた。コロナ前もひどかったが、コロナ後が
もっとひどくなった。保衛員(政治警察である国家保衛部の要員。今年3月に
国家情報局に改編されたので今は情報員と呼ばれている)が飢えで絶望して銃
で自殺した。老人が2歳の孫を殺して食べたと聞いた。海岸地域住民はむしろ
魚を食えない。賄賂を渡して魚を釣り、捕まえたら自分では食べず米などを買
うため売るからだ。

軍隊にいる時、韓国のラジオ放送を聞いていた。中国製の小さい中古カセット
レコーダーをチャンマダン(市場)で買ったら、それにラジオが付いていた。
短波も聞くことができて、自由北韓放送(脱北者が運営する短波ラジオ放送)
を聞いていた。北朝鮮兵士は韓国に良いイメージを持っている。韓国ドラマを
多数見ている。脱北者が北朝鮮の家族に送金していることを知っている。送金
できるのだから、韓国に行けば飢え死にしないことが分かる。テレビで米韓軍
事演習のニュースが流れると、軍服、装備を見て北朝鮮のそれとの違いに驚く。

韓流ドラマは一般社会より軍隊内でより一層流行している。将校・下士官とそ
の家族、保衛局の要員が一般人よりも見ている。皆がドラマ見ているのだが、
金がない者だけが捕まる。自分の部隊で2023年に兵士1人が韓国ドラマを
見た罪で見せしめとして捕まった。彼は党員になっており、軍服務期間をわず
か数ヶ月残すだけだった。公開裁判で弁護士も検事と一緒に被告を責め、無期
懲役が宣告された。皆が内心、彼に同情した。数年の懲役かと思っていたから
だ。 
韓国に来て、すべて新世界だった。地獄から天国に来た気持ちだ。住民福祉に
驚いた。全ての施設に消化器、非常ベル、障害者トイレがあることに驚いた。
北朝鮮では障害者はピョンシン(病身)だと蔑視される。北朝鮮の男は障害者
の女と出会うとつばを吐き、今日は運が悪いと悪態をつく。

兵士は1年に3発だけ実弾射撃の訓練をする。訓練は真剣でなく、教育時間を
埋めるという印象で、実戦を意識したものではなかった。図上訓練、格闘技、
水泳が多い。水泳に力を入れる理由は、「朝鮮戦争の洛東江戦闘で泳げなくて
戦死した者が多かったからだ」と説明された。 

軍では木炭車を多く使っている。2003年、2004年に中国から5トント
ラック東風号を輸入して改造した木炭車だ。木炭を焚いてガスを作り、エンジ
ンのピストンを動かす。木炭を後ろに積むので、積める荷物が半分になる。平
地で時速20キロ、30キロしか出ない。坂道を上るのは大変だった。同乗し
ている助手は、車体が下がらないように三角止め木をタイヤに当てて後ろから
押す。

戦車、装甲車、ガソリン車は有事にだけ使う。キャタピラーやタイヤが痛むの
で通常は地面につけず、10センチくらい隙間を空けて保管する。3年に1回、
エンジンをかけてみるだけだ。

戦争になれば北朝鮮は必ず負ける。相手にならない。装備も違うし、兵士も食
べられないので体格も悪い。だから、北朝鮮兵士は戦争になったら核を使えば
良いと考えている。

ウクライナでの北朝鮮兵士の自爆は仕方ないと考える。自分もウクライナに行
けばやると思う。幼いときから洗脳されている。軍隊の服務信条6条に「軍人
の一般任務:軍人は敵の捕虜に絶対になってはならない」と明記されている。
ドラマや映画でも、捕虜にならずに自爆した兵士が英雄とされている。朝鮮戦
争での巨済島捕虜収容所出身者は、孫の世代まで蔑視、差別されている

2024年、自分の部隊でもロシアへ派遣される兵士の募集をした。自分も行
きたかった。行けば飢えはしないはずだから、腹いっぱい食べてみたいと思っ
た。そして、もし自爆して死んでも、家族の生活に良い変化が起きるはずだと
考えた。

部隊ではいつも空腹だった。食事の規定では米7、雑穀3の割合だが、実態は米
1、雑穀9だった。韓国に来て防弾服を初めて見た。北朝鮮前方部隊でも見た
ことがない。

大雨で軍部隊に被害が出たら責任者が処罰される。雨が降ったら舗装されてい
ない道路が遮断され、住民と兵士が動員されて復旧作業をする。ネパールの洪
水のテレビ画面を見ると、道路などは北朝鮮より良い。北朝鮮で災害が起きた
ら、遺体の発掘はしない。現場を捨てて、別の場所に新しい家を建てる

◆地方では餓死と凍死が心配
(3)自由北韓放送代表・李始瀛氏の反論
(2025年12月、拉致問題国際セミナー講演)
http://www.sukuukai.jp/mailnews/item_8260.html

支払いもきちんとはしていませんが、北韓(北朝鮮)住民の平均月給は2万ウ
ォンから4万5000ウォンの間です。ところが、チャンマダンでは米1キロ
の価格が2万ウォンだといいます。

私が脱北した2012年には米1キロの価格が4000?4500ウォン程度
で、当時の月給は3000?5000ウォン程度でした。

(参考:2026年8月の平壌の物価はもっと上がっている。白米1キロ5万
7000?6万ウォン、トウモロコシ1万8000?2万2000ウォン、ガ
ソリン1リットル4万8000?5万4000ウォン、軽油1リットル4万60
00?5万2000ウォン。外貨交換レートは1ドル=6万8000?7万2
000ウォン、1人民元=9800?1万ウォン)

コメの価格は急騰し、その上、チャンマダンにコメは流通せず、北韓住民は生
活が苦しく、死にそうだと訴えています。2025年、北韓住民は健康に良いから
雑穀を食べるのではなく、白米が高くて買えないので雑穀のお粥を食べていま
す。この間、故郷にいる親戚と電話で話したのですが、脂のある物を食べられ
ず、人々が目もまともに動かせないと言っていました。私は冗談かと思いまし
たが、劣悪な北韓の現実を物語る生々しい表現でした。

両江道新坡郡(現・金貞淑郡)から内部消息筋が伝えてきたところでは、今年
(2025年)の9月か10月頃、新坡郡で餓死者が発生したが、中央に報告
せずに静かに処理するようと指示を受けたということです。

地方に住んでいる人たちは山に行くと薪がたくさん取れると思っていたのです
が、今は山に行っても木がないので、冬に凍え死ぬ心配をしています。平壌市
民も真冬をどう過ごすか心配が多いということです。

平壌市の場合、冬になると暖房が効かず、家の中で水が凍りつくほどの寒さの
中で暮らしています。もちろん夜はダウンジャケットを着て寝ますし、停電の
ためヒーターの使用も困難です。それでもお金のある家はアパートを改造して
部屋一つに暖房管を設置し、冬に家族全員がその一部屋で寝なければなりませ
ん。暖房管というのはベランダで練炭を焚いてお湯を沸かし、そのお湯をパイ
プで床に回す温水暖房です。自分たちで工事をして、一部屋だけにそれを設置
します。セントラルヒーティングからはお湯が出ないので、効きません。ベラ
ンダにかまどを作り、練炭を燃やしてお湯も使い、そのお湯で暖房もしていま
す

両江道の住民たちは大多数がコメのご飯を長い間食べていないと話しています。
中国国境が新型コロナウイルス感染症の流行以降、統制されて閉じられたため、
個人の密輸がほとんど消え、国境地域は洗濯に出てくる女性たちの姿さえ消え
て、草が生い茂っています。

中国の商品が主だった北韓のチャンマダンも、国境が統制され、密輸が止まっ
てからは流通がうまくいかず、市場には新しい服もないということです。お金
があっても物がなくて購入できないと娘が電話で言うのを聞いて、脱北者の母
は号泣しています。

新しい服を買って着ることができた時代から長い時間が経ち、チャンマダンで
は中古衣類を販売する商人が増えました。チャンマダンで、軍人たちが着てい
た冬の軍服も中古で売られているのですが、軍に行った息子を心配して母親た
ちはその中古軍服を購入して軍服務中の息子に送ってやるのです。

最近、国境地域で飢え死にする人が増えています。「苦難の行軍」(1990
年代の大規模な食糧危機)の時期でも、国境地域では餓死者はあまり発生しま
せんでした。ところが最近は国境地域でも餓死者が発生するそうです。比較的
豊かな国境地域がそんな状況なら、内陸地域ではより多くの人が餓死している
と言っても過言ではないでしょう。

両江道は今年特に寒いそうです。食べ物が足りない状況で燃料を用意しなけれ
ばならない冬は、2つの恐怖が押し寄せてきます。夏は食べる心配さえすれば
よいのですが、冬は凍え死ぬ心配もしなければならないと北韓住民は話してい
ます。



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