自由北韓放送20年と日本人拉致問題
◆再び立ち上がった自由北韓放送
事務所の電話機からは、北朝鮮保衛部の職員という者の「北朝鮮に残った家族のために熟考しなさい」という声が聞こえ、ファックスでは「娘の将来を考えてみろ」という脅迫メッセージが送られ、「背信者たちよ、統一を阻害する放送を直ちに中断せよ」というEメールが一日数十通送られてきて、その最中に事務室には果物ナイフが刺された血まみれの人形が入った脅迫小包が送られて来た。本当にこんな環境の中で放送をしなければならないのかと悩んでいたある日、ふとこんな考えが浮かんだ。金正日が嫌がりそのため韓国の親北朝鮮左派団体が反対する自由北韓放送は確かに価値がある。 一握りにもならない金正日の手先たちが反対したため放送を中断するなら、脱北の意味も北朝鮮の民主化もないという話だ。だからやらなければならないのだ。「金正恩氏が爆破するなら、爆破された自由北韓放送が北朝鮮民主化の導火線になってやる」
ちょうどその時、ソウル陽川区の地下室に移転した自由北韓放送局の事務室に、北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会の西岡副会長の紹介で来たとして元駐日本韓国大使館公使を務めたという洪ヒョン先生がやってきた。 その後西岡副会長が訪問して自由北韓放送との連帯を提言する。このようにして自由北韓放送と日本人拉致問題解決のために活動する皆さんとの国際的連帯が結成され、日本人拉致問題解決のための自由北韓放送の活動が始まる。
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