救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

北朝鮮に未来を描かせないためにやるべきこと‐東京連続集会85 全記録



◆一括返還でなければ絶望的になる

西岡 力(救う会会長、東京基督教大学教授)
 そこで私たちは日比谷の集会でも言いましたが、総理が「未来を描くことが困難になる」と言っているんだから、本当にそれが実現できるように制裁を強化するメニューを準備しておくべきだと思います。
 7月になっても生きている人が帰ってこないなら、より強い圧力をかけて、本当に未来がないと思わせなければならない。何ができるか準備をしてほしい、と言ったところ、自民党がプロジェクト・チームを作りました。そして先ほど、民主党の渡辺先生は、民主党は来週の月曜日に拉致対策本部を開いてそのことも検討するとおっしゃった。
 自民党はプロジェクト・チームを作って、1週間に1回会合を開いています。昨日2回目の会合を開きました。6月中には対北制裁強化の案をまとめると言っています。昨日のプロジェクト・チーム、今はシミュレーション・チームという名前になっていますが、飯塚さんと荒木さんと私が呼ばれて、ヒアリングを受けたんですが、私が出したメモを皆さんにお配りしています。
 そこで、「すべての被害者の一括帰国を最優先で求めてほしい」と言いました。2、3人返してきて、後の人はまた「死んだ」と言われたら、その人たちを次に助けるのはあと10年かかる。
 特に、2002年に、「秘密を知りすぎている8人は死亡と通報するように」と金正日が決めたわけです。これをくつがえすチャンスは、金正恩が「この人をどうしろ」と決済をする時しかないからです。今回金正恩が、「やはり8人は死亡としておけ」と一度決裁してしまったら、あの国は個人独裁国家ですから、独裁者の決裁を変えることはできない。その時、「2、3人返せ」と2002年型になったら、ほぼ絶望になるでしょう。
 一括でなければだめです。一番北朝鮮が出しにくい横田さんや、田口さん、そういう人たちが入っていなければだめなんです。そして、一括帰国が実現しないならば未来がないようにする。日本が制裁を緩めたり、人道支援をする条件は一括帰国だ。それがないなら圧力を強めると今政府が言っていることから絶対降りてもらっては困る。
 安倍総理は、「拉致問題が進展しないならば未来がない」と言ったんじゃないんです。「拉致問題が解決しないならば未来がない」と言ったんです。2、3人帰ってくることは進展です。しかし、それでは解決じゃないんですから未来を描くことが困難になるように」しなければいけないんです。これは総理が言ったことです。そこを折れてもらっては絶対困る。外務省も、総理の方針に従った交渉をしてもらわないと困る。まず7月まで、これが守られるかどうかがポイントです。
 それでも拉致問題の解決には、一括帰国以外に真相究明と実行犯の引き渡しがあるわけです。少なくともまず被害者全員が一括して帰ってくるということがないのに、「解決した」とは絶対に言えないわけです。去年の夏に評論家の人がテレビに出てきて、「何人ならいい」とか、「何人ではよくない」とは言っていましたが、そういうことではだめなんです。
 総理も、「進展」ではなく「解決しなければ未来がない」と言ったんです。そのことの意味を我々はきちんと理解し、北朝鮮にも理解させなければならない。特に、外務省など関係する人たちはその通りやってほしいということをまず強調したいと思います。


  
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