救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

「もう我慢できない。今年こそ結果を!国民大集会」全記録



◆必ずみんな一緒になって日本に帰ってきなさい

 最初の食事の時に話をしている時に、「なぜ11年間も会いにきてくれなかったの」と向こうが話しました。そして、「私たちは待っていたのに、どうしてこんなところまで来なければならなかったのか。自分たちも私たちも。北朝鮮に来てくれると思っていたのになぜ来てくれなかったんですか」と言われて、これはやっぱりこれは大事なことを話さなければならないんだなと思いました。
 その時、「私を信じてくれなかったんですか」と言われたんですね。それで、「そうじゃない」と。「私たちはいつもあなたたちのことを祈っていたし、どんなふうに生活しているのかも分からない。元気かなあ、元気かなあと思いながら思って祈っていうたんですよ」と。
 「だけどこれは国と国とのすごく難しい問題があることなので簡単にあなたの国に行くこともできないし、それは難しい問題なのであなたには関係ありませんよ」と。そして向こうは涙を流していましたね。
 そして骨のこともきちんと言っておかなければと思って、また向こうにも伝えられるかもしれないと思って、「違ったものが日本に来ている。私の娘は、そしてたくさんのあなたの国にいる人たちはみんな元気で一生懸命働いていると思うし、おばあちゃんはそう信じていますよ。必ずみんな一緒になって日本に帰ってきなさいと、日本中の人が、国会議員の方から国民の全部の方や、そして家族が動いて帰ってくるんだよねと言ってみんなが待っているんですよ」とはっきりと彼女に話しておきました。
 これは言いたいことだったかもしれないけれど、言えないことだろうし、もちろん言ってはいけないでしょうから、なんともいえない表情で涙を流しながら色んなことを言っていましたけれど、あまりこういう話をしない方が楽しい会話ができなくなるなと思っておしまいにしました。私たちの気持ちは伝えましたから、「国民みんなが長い年月待っていることだけを伝えておきますね」と言って、それだけはお話ししました。
 非常に緊張感のある状態だったのですが、その後は楽しく過ごしましょうということにしました。非常に救われたのは、かわいいひ孫が元気で明るくて、ふくふくして、一人で歩行器に乗って走り回って遊んでいるような女の子で、そちらの方に皆の視線が行って、ひ孫を中心にしてなごやかに話すことができました。
 最後に分かれる時、向こうは寒いのでもういいからと言ったんですが、やはりチマ・チョゴリに着かえて赤ちゃんと出てきて、主人と言われる人もコートも着ないで背広のまま車の前まで出てきました。
 それで、「おばあちゃんたちは、この子と同じようにこんなかわいい時から一生懸命育ててきた自分の娘がいなくなって、37年間もまだ見ることができない。待って、待って、37年間待ってきたんです」と言ったら、「37年」と思わずつぶやいたのを、主人という人が「37年と言ってますよ」と教えてくれました。


◆緊張そして楽しい時間

 本当に言えないことがいっぱいあると思いますので、帰ってからまた大変なことになってはいけないという思いがあるので、初めに私は会話に緊張して過ごしました。簡単に、楽しかったというような旅、そういう面もありますが、すごく緊張して、帰ってきたら2キロくらいやせていました。これ以上やせたら動けなくなると思ってまた回復しています。
 難しい国と対峙しているんだなあということを今回改めて思わされました。普通に暮らしていれば皆様方と同じように本当に楽しい時間が過ごせて、ただ人間と人間の暖かいまごころとして話せるものが、全く普通に持てないというのがこの拉致問題です。
 特定失踪者も含めて多くの方が同じ思いでいらっしゃるということを伝えておかなきゃと思いました。私は、向こうの上の人がどこまで来ているのかなといつも思っていました。(夫が)「動画をとらせてもらっていいですか」と食器棚に、自分たちが持ってきたカメラを置いて、私たちが話しているところを写しておられましたが、きちんと言うべきことだけは言っておかなければと、また上の人に伝わればいいと思いました。
 「お互いが本当に心を許しあって、(北朝鮮が)たくさんの人たちをみんな家に返して、日朝関係が本当にこだわりのないいい交渉ができるようになれば、初めて本当の平和が来るんですよね」と言ったら、涙をためながら聞いておりました。


◆希望ですよ!、希望、希望

 最後に、「こんなに歳をとってもう会えないと思っていたんだけど、祈って待っていたことによってこんな日が来たということが証明されたんだから、必ずまた会える日が来るから希望を捨てないでおきましょう。希望ですよ!、希望、希望」と一生懸命言ったら、こうやってうなずいて、車に乗っていくところを送ってくれました。
 そのような悲喜こもごもの何とも言えない緊張感、めぐみがそこにいない、そしてその面影をいっぱい残した二人の女性にあるんですよ、めぐみの面影が。
 (彼女は)お食事もいっぱい作ってあげたいと、お野菜があまり食べられないところなので自分の国から持ってきて、私の出が京都と知っていたのかどうか、京都風の淡白な感じのおいしいスープとか卵焼きまで作ってくれて、そして緑の野菜もおひたしに切って5品くらい置いていてくれて、本当においしくいただきました。
 「どんなだしでとったの」と言ったら、「これは普通の缶詰のだしだけだったのですよ」というから、「私もやってみようかな」と楽しくいただいて、なごやかな時がたくさんありましたので、私たちの人生にとっては、本当に今まですごく長い苦労の中で、やっと一つ暖かい、明るいともしびを体験させていただきました。
 これをたくさんの方々が一瞬でもいいから、元気な姿、お孫さんの姿だけでも本当に見せてあげたいなあと思って帰ってきました。こういうことですから、どうか皆様のお力が必要です。そして北朝鮮にも制裁も大事ですが、語りかけていく作業というのも大事だと思います。
 語りかけて通じる人がいるかもしれない。全部が悪い人じゃないかもしれない。色々なところを見ながら、普通の人間なにになあと思って帰ってきました。これからも宜しくご支援ください。本当にありがとうございました(拍手)。


  
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