救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

緊迫する米朝関係と拉致問題?東京連続集会97全報告



◆アメリカはだまされて北朝鮮に重油を援助した

西岡(救う会会長、麗澤大学客員教授)
 決断するかどうかが1つ目のポイントです。次のポイントは、決断したとしても、北朝鮮が二枚腰、三枚腰で中国の制裁を切り抜けて、核開発を続ける可能性があります。その場合に、すべての手段をテーブルの上に置いていると言っているトランプ大統領が軍事攻撃できるかということが、今後起き得るシナリオです。
 これを拉致の観点からどう利用するかということを、我々はずっと考えてきました。今年の運動方針も、今年の国際情勢の中で作ったものです。
 「今年中に全員を取り戻せ」と政府に要求しましたが、その戦略として、拉致問題と核・ミサイル問題を切り離して、日本は拉致問題を先に話し合うことができると北朝鮮に呼びかけろ、と。同時解決ではない。拉致先行解決だ。拉致が先行して解決すれば、認定、未認定に関わらず全員が帰ってきたら、国際制裁以上に日本が強くかけている独自制裁は見返りとして使っていいというものです。
 これは過去に北朝鮮が譲歩してきた時の経験則から導き出した運動方針です。北朝鮮はアメリカの強い軍事的圧力がかかった時、そして国際金融秩序から疎外されて39号室という秘密資金、核・ミサイル開発や金正恩政権の独裁を維持するために必要な外貨を管理しているのが39号室で、統治資金とも言います。
 その資金が枯渇し始めた時だけ実際の譲歩をするということがありました。過去に2回あります。94年の第一次核危機の時、クリントン政権が爆撃を準備しました。これは島田さんが新書版(アメリカ・北朝鮮抗争史)にも書いています。
 1986年に寧辺にある5000キロワットの原子炉が臨界しました。それをアメリカが軍事衛星で見つけて、「発電所にしては小さすぎる。実験用原子炉にしては大きすぎる。そもそも発電所なのに送電線もついていない。爆弾用のプルトニウムを造るに適した原子炉がある」と強い危機感を持って圧力をかけました。
 日本に軍事衛星の地図まで持ってきて、「北朝鮮は核開発をしている」と説明しに来ていました。国際社会がアメリカに言われて圧力をかけ始めた時、金丸訪朝がありました。
 アメリカが核開発に気づいて、「軍事攻撃もあり得る」と言った時に日本に手を伸ばしてきました。金丸訪朝の時、金丸さんは核問題について何も言わなかった。そして拉致問題も言わなかった。
 金丸訪朝の後、8回日朝国交正常化交渉がありました。アメリカは日本の外務省に強く圧力をかけました。8回の交渉が始まる前、外務省のアジア局長がワシントンに行った時、アジア局長は金丸さんに言われて、「核問題は米朝でやってください。日朝では核問題はやりません」と言ったら、「何をばかなことを言っているんだ。1ミリも核問題で譲歩できない」と言われて、日朝国交正常化交渉の議題に核問題が入りました。


  
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