救う会全国協議会

〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
TEL:03-3946-5780 FAX:03-3946-5784 info@sukuukai.jp

北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

「よど号犯による拉致事件を考える 東京連続集会73」全記録



◆おかしくなった金正恩


西岡 最後に、最近の北朝鮮情勢について少しだけ申し上げます。金正恩政権は、相当おかしくなっています。
 最近の情報ですが、金正恩は国土に芝生を植えると言っています。彼は芝生が好きなんだそうです。オーストリアに留学していた時に、きれいな芝生を見た、と。そして芝生研究所というのを作って、畑や田んぼ以外の国土に芝生を植えよと言って、労働党の幹部たちにも、「お前たちも庭に植えよ」と言っているそうです。
 そして平壌に、いるかの遊園地を作りました。海水が必要だといって、平壌まで海水を引く水路を作ったそうです。
 また食糧問題では、「食べ物がないと住民たちは言っているけれども、解決策がある。うちの住民たちはコメの飯ばかり食べたがる。もっとパンを食べたり、おかずを食べたりすればいいんだ。だからそういう料理法を教えれば食糧問題は解決する。一人当たりの穀物の消費量が多すぎる」と言ったんだそうです。
 つまり、副食がなくて食べるものもないからそうなっているんですが、本当にそう言って、それが北朝鮮のメディアに報道されているんです。そのことを、ある韓国のジャーナリストが引用して、フランス革命の前に、マリー・アントワネットは「パンがないならケーキを食べればいい」と言ったそうですが、それと同じことを北の独裁者が今言っている、と。
 金正日はそんなことはなかったです。彼は大変緻密な人間で、言い方を変えるとずるがしこい人で、「朝から人民のために粗食に耐えて革命活動をしています」と宣伝しながら、寿司を食べていたんです。
 しかし、金正恩は公然と寿司を食べているんです。遊園地を作っているんです。自分が見たいイルカのショーを見るんです。海水を引かせるんです。芝生を増えてるんです。人民は飢えているのに。そして誰もそれを止められない。
 金正日が作った完全な個人独裁システムがあるので、トップが変なことをしても止めることができないんです。みんなおかしいと思っているんです。軍部も。何が起きてもおかしくないような、まさに革命前夜のような状況だと韓国のある専門家が書いていました。
 そういう中で、ちょっと前までは「戦争する」と言っていて、今度は「話し合いする」と言って四方八方に手を伸ばしています。しかし、核開発をやめるとは言わないわけですから、どこからも相手にされない。援助はもらえていないという状況です。
 我々はもちろん話し合いをすることに賛成です。話し合いをするのに、話し合い参加料を今までのように払ってはならない、行動対行動の原則で彼らが何か行動したら援助する。松木さんが帰ってきたり、有本さんが帰ってきたら食糧支援の再開はあり得ると思います。
 しかし、野田政権が末期にやろうとしていたと言われる、合同調査委員会とか作ったって、作ったというのは口だけですから、それで何かをすると言われても、アメリカも日本も、韓国も中国も分かってきたので、話し合いはしますよ、しかし話し合いをするといってご褒美をくださいと言ってもだめですよということについては、一定程度国際的な合意ができています。
 そういう中で、外貨がないのに芝生を植えろとか、人民にはおかずを食べろとか言っているのが現状です。そして金正恩政権になってから闇市の穀物の価格が2倍以上に暴騰しています。これが人民は一番苦しいんです。
 一番下の方でも不満が高まっているし、幹部たちも金正恩のやり方を見て、これで本当にもつのかと思っている。中国も見捨て始めた。
 そういう中で、拉致問題をどう動かしてくるのか息を呑んで見つめながら、今何も動いていないように見えますが、動いていないように見えるのは本当の交渉が裏で始まっているかもしれないと思っています。
 マスコミに出るのは秘密交渉じゃないですよね。出ないことは私は悪いことではないと思っています。何が起きているのかは分かりませんが。本当に動きがでる時は、半年くらい何も動きがないように見えると思います。
惠谷 一言付け加えると、金正恩は芝生研究所を作りました。その開館式に側近と出ました。その建物の車寄せの前に、枯れたような芝生が広がっています。芝生研究所の正門前は雑草があり、そこに芝生を植えて、ここが芝生研究所だと朝鮮中央通信が写真を撮って世界中にばらまいている。それは芝生が植えられていない写真なんです。
 つまり、ゼロからスタートするんです。側近に、家に芝生を植えろと言っても、じゃあその芝生はどこにあるのかというレベルだろうと思います。いずれこの研究所は別の研究所に変わると私は思っています。


◆次回は7月11日木曜日


西岡 7月の東京連続集会は、拉致事件を考えるシリーズを1回休み、産経新聞の古森義久さん、ワシントン支局長を長くやっていて、拉致問題をずっとウォッチし、また助けてくださっている古森さんが今東京にいらっしゃるので、「アメリカから見た拉致問題」というテーマでお話をしていただきます。
 7月11日木曜日にここで行います。ありがとうございました。

以上

  
■ サイト内検索 ■


■あなたにも出来る救出運動■
あなたにもできること

 ■ アニメ「めぐみ」 ■ 

■ 書 籍 ■