救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

第03回「金正恩に異変か 続報」




※ 4:26 「引用:朝鮮中央日報」とありますが、正しくは「引用:朝鮮中央通信」の間違いです。訂正しお詫び致します



 みなさん、こんにちは。きょうは、「救う会TV」V3回目です。実は毎週1回と予告していたのですが、今朝、金正恩の健康に異変が起きたという情報が流れたので、昨日に続いて2回目の収録を今しています。今日は令和2年4月21日午後7時半です。
:今日、アメリカCNNで、金正恩が手術をして術後重体との報道がありました。その後これについて情報がありますか。
西岡:まさに昨日の収録でお話ししたように、先週の後半くらいから東京やソウルで飛び交っていたようで、情報関係者はみんな緊張していたのですが、確実な情報がとれない。こういうことはよくあるので、「一過性のものかな。また金正恩が出てくるのかな」と思っていたら、今度はワシントンから情報が出てきた。
 CNNという大手のメディアが、それもアメリカのこの情報を直接知る立場の政府関係者から聞いたというクレジットで流したので、より緊張が高まっています。しかし、韓国政府は公式に否定しました。北朝鮮内部に特異な動向はないと、公式に大統領府のスポークスマンが言いました。そして聯合通信に韓国大統領府の高官が次のように言っているんですね。「金正恩は今、側近たちと地方に滞在していると把握している」と。妙高山ではない、と言っているんですが。
 実はこのCNNの報道の前に、韓国のデイリーNKという北朝鮮専門の通信社が「妙高山で手術を受けた。心臓の手術だ。経過は良好だ。今、妙高山の特閣という別荘地にいる」、と報道したのですが、その報道をも大統領府は否定した。ということであります。
 しかし、まだ火元が完全に消えていないのはですね、中国共産党の関係者がロイターに、「重篤な状態ではないと判断される」と言っているんですね。「では手術はしているのか」と余韻を残すような言い方をしている。あるいは、韓国の国会の外交統一委員会の尹相現(ユン・サンヒョン)委員長、これは野党の国会議員ですが「北朝鮮に精通した人の話ではたしかに心臓の外科手術は受けたようでなんらかの異常な兆候がある」と、こう言っている。
 じゃあ、最近の金正恩の動静をもう一度整理してみますと。4月11日に政治局会議がありました、ここには出てきました。そして4月12日に報道されたので12日にあったのかどうかについては断定できないのですが、11日には政治局会議に出てきたという次の日の報道ですから、12日ではないかと思いますが、黄海側、北朝鮮では西海岸というのですが、西海岸の空軍基地を訪れて戦闘機爆撃機の飛行演習を参観したと言われています。それが4月12日で、これがその映像なのですが(引用 『朝鮮中央日報』)、元気そうな顔をしているのですね。ただし、軍服姿の軍の幹部は黒いマスクをしているのが見えます。ですから軍の中でもコロナが蔓延しているという情報があるわけですが、その警戒をしているという状況です。
 ですから、4月12日で、さきほどのデイリーNKは4月12日に手術をしたと言っているので、その点ではデイリーNKの報道についてはクエスチョンマークがつくということです。この飛行訓練を見た後の4月14日に、巡航ミサイルが発射されたわけです。これは東海岸からです。江原道の。ところが発射されたことはこちらは分かるわけです。日本でニュースになりましたけれども、北朝鮮ではニュースにしていないんです。これまでミサイルを発射したときは金正恩がニコニコして姿を現していたんですが、報道されていない。ということでちょっとおかしいと言っていたのが14日です。15日に、昨日も申し上げましたが、金日成の誕生日に現れなかった。現れなかったのは今まで一度もないんですね。そういうことであります。
 韓国の脱北者でユーチューブをやっている康明道(カン・ミョンド)さんはですね、この情報が出てから北朝鮮の中国にいる外交筋から聞いたとして足首の関節の手術をしたのだと。前から彼はそう言っていたのですが、「足首の関節の手術と合わせて心臓の手術をしたと聞いている、ただし、快方に向かっている」と言う情報と。もう一つ別の情報で、これは韓国の情報筋だと彼は言っているのですが、韓国は否定しているのでそこは矛盾するのですが、「韓国の情報筋は急死したと見ている」ということを康明道氏は言って、ちょっとショックを与えているんですね。
 それと、姜哲煥(カン・チョルファン)さんという脱北者の人権活動家、政治犯収容所にも入っていた人ですけれど、その人は今回のCNNの情報が出る前に、「金正恩を警護している護衛司令部の警護要員がコロナにかかっている」と、「それで大変緊張していると。金正恩がかかる可能性が高い」ということを言っていました。
 もう一つ、私自身にも一定のラインがありまして、CNNの報道を聞いた後、聞いたところによりますと、「コロナにかかっている、肺の手術をした」という情報があります。以上が今の段階でわかっていることですが、現段階では断定的なことは言えない、ということです。
 そして韓国の情報機関がいちばん強いんですね。金正日が死んだ時、実は金正日の脳の写真を韓国の情報機関は持っていた。2008年に脳梗塞でいちど倒れているのですが、その時外国の医者が診ているんですね。そこで脳の写真を持っていた。2008年の段階で、5年持たないだろうと言われていた。で、3年後の2011年に死んだんですね。それくらいのことをやれるのが韓国の情報機関なんです。
 また、今、アメリカから情報が出ましたよね。昨日も申し上げましたが、警護部隊の別荘を守る幹部のスマホからGPSが出てきたと。それが警護司令官処刑の理由だったということは、アメリカが内部にスパイを入れているということ。協力者を持っているということですから、これも先ほどのアメリカの情報も軽視はできないということです。
 ということで、金正恩の健康状態が悪い。そのため金与正に権力の一部を移しつつある。ということは確認できていることでありますけれども、今、どういう状態にあるのかについては、元気だというのと、重篤状態だというのと、手術を受けたけれども快方に向かっているという3つの情報があるということであります。
:このことが拉致問題にどのような影響を与えるのでしょうか
西岡:北朝鮮がより不安定になっていくと思います。アメリカがわざわざアメリカの情報を取り得る立場の人がリークしたわけですね。それでこの騒ぎが始まったわけですけれども、これが正しかったとすると、北朝鮮はパニックになっていると思いますね。「なんで最高指導者の健康の極秘の、何人かしか知らない情報が洩れているんだ」と。また粛正が起きると思います。金与正が中心になって「誰だ!」と今、やっているかもしれません。
 またアメリカが、普通は情報源を守るためにこういう情報は言わないわけですね。それなのにわざわざその「直接この情報に触れることのできる立場の人」だとコメントまでつけて、CNNに流している。ということは、内部により緊張を高めようとしているのかもしれない。
 ということで、もちろん空振りの可能性もある。空振りだったら今までと同じように、コロナで経済が苦しくなってコロナの蔓延で餓死者が出てどうするかということですが、もう一つ、これが正しいとすると、また幹部たちの粛正が起こるだろうということで、それは政権の弱体化につながる。それをアメリカの情報機関は狙って、情報源の保護は可能だと思ったので、これは電波で盗聴して電話のやり取りなんかを取ったのかもしれません……。
それで思い出しました。実は金日成が死んだ時、金聖愛(キム・ソンエ)という金正日に阻害されていた2番目の奥さんがいるんですが、オーストラリアにいる自分の娘に電話したんですね。それを盗聴されていて、それで分かったということがあったのです。
 そういうようなことがもしかしたらあるのかもしれない。どちらにしても、圧力をかけて話し合いをするという今の枠組みからすると、内部の緊張が高まっているということは、話し合いに応じるという可能性が一歩高まってきている。トランプ大統領はそれでいい関係があると思ってもう一回やったのかもしれませんが。
 但しここで気をつけなければいけないのは、政権が倒れるかもしれないことです。倒れた後、金与正政権が安定すればその話し合いになるのでしょうが、そうでなく混乱が起きた場合は救出も考えなければならない。そういう時のために、もう第一次安倍政権の時から静かに準備していて、アメリカとも話をしているという話は聞いていますが、そういうことを含めて正しい情報をとって被害者が今どこにいるのか、助けに行くためにはその情報が一番必要ですよね。そして交渉するときにも被害者が何人どこにいるのかの情報持って交渉するのと、分からなくて交渉するのと全然違いますから。今現在の被害者の情報を是非とってほしいと思っています。きょうは以上です。またお会いしましょう。ありがとうございました。

以上


  
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