各地の救出運動の現状と北朝鮮最新情勢から全拉致被害者の即時一括救出の方途を考える拉致問題セミナー
櫻井よしこ(総合司会、コーディネーター) 皆様、こんにちは。只今より、「各地の救出運動の現状と北朝鮮最新情勢から全拉致被害者の即時一括救出の方途を考える拉致問題セミナー」を開始いたします。どうぞよろしくお願いいたします(拍手)。
早速ですが、主催者を代表して、古屋圭司拉致議連会長にお願いいたします(拍手)。
◆拉致問題が解決するまでは絶対に北朝鮮を許すことはない
古屋圭司(拉致議連会長、元拉致問題担当大臣、衆議院議員)
これまで多くの集会をしてきました。しかし我々は金正恩委員長に、「被害者全員が帰ってくるまでは絶対に制裁を緩めない」との決意を伝えます。今がそのチャンスでもあります。
北朝鮮は時間が経てば制裁も緩むだろうと考えているかもしれませんが、我々は拉致問題が解決するまでは絶対に北朝鮮を許すことはないのです。そして金正恩委員長にしっかり認識させる。このことが北朝鮮がまともな国になる唯一の方法なんです。そういうことをしっかり分からせる。そのためにあらゆる手段を尽くします。
私たちは、家族会・救う会とともに何度も訪米し、延べ100人以上の高官に面会してきました。例えば国会議員同士だと有力な議員が会ってくれる。そして、「アメリカでも拉致問題に言及してほしい」とお願いし、それが実現しました。そして拉致問題は日本の最重要課題だということを認識してもらいました。
アメリカは軍隊を出してもアメリカ人を取り戻すという国ですから、政権が代わっても拉致問題の認識は引き継がれますし、さらに拉致問題は人権侵害ということでもあります。こういうことを一つひとつ積上げていくことが重要です。
また私は、翻訳機を買って、「朝鮮中央通信」を毎日見ています。これは額面通りに受け取ってはいけない。今アメリカについてはあまり言及しない。これはアメリカが怖いからです。北朝鮮の本心を見抜いて金正恩の本丸に食い込んでいくことです。
安倍総理の元でも、岸田総理の元でも、「拉致問題は最重要課題」です。そして、「北朝鮮と向き合って話をする」ということを言い続ける。北朝鮮は表向き、「そんなもの冗談じゃない」と言っていますが、どんなことがあっても日本はあきらめないと分かっています。今が胸突き八丁です。これからは特に、若い世代の皆さんに啓発することも大事です。オールジャパンで解決に向けて取り組んでいこうではありませんか。ありがとうございました(拍手)。
櫻井 今古屋さんも言及されましたが、日本は今北朝鮮人権週間に入っています。本日はすべての閣僚がブルーリボンバッジを付けて閣議に臨みました(西岡会長が写真を披露)。これは、「私たちは拉致問題を絶対に解決する」、「解決するまであきらめない」という新たな決意です。
そして地方自治体でも議員の皆さんたちが、志を同じくしてブルーリボンバッジを付けましょうという運動が広がっています。本当にうれしいことではありますが、これを気持ちだけではなく行動に移して、金正恩から日本人拉致被害者全員を取り返せるかということが問われるわけです。
今日は、拉致問題に関心のある政党から代表の皆さんを派遣してくださいました。ありがとうございます。まず、自民党の拉致問題対策本部長の山谷えり子さんにお願いいたします(拍手)。