救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

国際会議「北朝鮮による国際的拉致の全貌と解決策」全記録




タイでも救出運動を 〜タイにおける拉致問題〜



ワリントン・ウーウォン・タマサート大学準教授

増元 ワリントン・ウーウォンさんは、タイのタマサート大学で拉致問題を学生さんに教えておられるそうです。今回初めてこういう国際会議に参加していただきました。御茶ノ水大学と筑波大学大学院に留学された経験があります。

 (以下日本語で報告)

最初に、私がなぜ拉致問題と関わるようになったのかについてお話させていただきます。私は、タマサート大学の日本語学科で現代日本事情の科目を担当しています。授業で取り上げる内容は、日本の現代社会、文化、生活及び政治、経済、社会問題、教育問題、時事問題などです。もちろん日本と近隣国との関係も取り上げています。その中で、北朝鮮との関係については、拉致問題と核開発問題を取り上げてきました。

私が拉致問題をフォローし始めたのは、2002年10月15日に拉致された5人が北朝鮮から帰国した映像をテレビで見てからです。先進国日本でこのような拉致があると知って非常に驚いたのです。なぜ拉致が起こったのかを知りたくなりました。講義では、拉致の経緯、現状、理由を扱い、これまで録画しておいた日本のテレビ映像や新聞記事も紹介しました。

タイ人拉致被害者であるアノーチャーの件も取り上げました。学生は深い関心を示しました。日本人拉致問題を知っているかどうか聞いたら誰も知りませんでした。私の講義を聞いて初めて知ったというわけです。講義では、2002年の5人の帰国については、子どもや家族はどうしたのかという質問がすぐに出たり、ジェンキンスさんの著書の内容を紹介して、北朝鮮の実情を話したら、「ひどい」という声があがったり、めぐみさんの遺骨問題で、「めぐみさんは生きているんでしょうか」という質問がありました。この問題を学生が深く理解しようとしたのだと思います。

次に、タイ人拉致問題について、タイ社会一般の人がどのように認識しているのか、それはなぜなのかについてお話します。これは私個人の見方で4点あると思います。

第一に、タイは建前では民主主義社会のようですが、実際は、階層社会、身分社会のように思われます。社会的身分の高さによってその扱いが違ってきます。水商売もその一つの例です。タイ人の間では、水商売の女性に対し軽蔑感があります。アノーチャーさんの例でも、水商売の関係で、本人の意思で北朝鮮に行ったのではないかと思われたこともあり、アノーチャーさんに対する関心は薄くなるわけです。

第二に、タイは日本のように情報化社会ではありません。そのためアノーチャーさんの情報が全国に行き渡っていないようです。知らない人は知らないままで、知っている人もどうすることもできないという状況です。

第三に、タイ人は人道問題には積極的に参加しますが、拉致問題についてはまだ関心が薄いようです。つまり、人権そのものが分かっていないようです。

第四に、タイ南部でテロが頻繁に起きています。武装グループはいろいろな意味で政府に不満があるようです。例えば、自分たちの仲間が警察に暗殺された事件がよくありました。ニュースによると、タイ南部の行方不明者が現在までに2000人ほどいました。拉致事件の他に人権侵害事件も起こっています。そういうわけで、タイ社会一般の人々がそのような事件について聞き慣れたせいか、あるいは国内の拉致問題もまだ解決されていないせいか、たった一人のアノーチャーさんのことに関心が向かないということになります。それに、タイ政府は、タイ人拉致被害者アノーチャーさん問題にあまり関心を持っていないどころか、人権問題重視より、北朝鮮と良い関係を保つことが第一であるようです。

最後に、今回国際会議に参加し、みさなんの救出運動を拝見させていただきました。タイも国民による救出運動が一日も早く実現するよう強く期待しています。
  
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