救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

国際会議「北朝鮮による国際的拉致の全貌と解決策」全記録




大量破壊兵器金正日の解体を



趙甲済 韓国『月刊朝鮮』編集委員・前編集長


私はこういう場に来る度に、1990年代の韓国は北朝鮮の人権について先進国だと思いましたが、今は後進国になってしまったことをとても残念に思います。2007年の大統領選挙を通じて、非人道的な政策が変わり、人道的な政権が発足すれば、韓国は北朝鮮の人権問題に関する限り、また先進国に戻ってくることができると思います。そうなると、拉致問題即ち日本人拉致問題だけでなく、国際的な拉致問題において決定的に有利な局面ができるだろうと思います。

今は地図に描かれているように、北朝鮮が剣を突きつけて日本に脅威を与えているような情況にありますが、韓国に真の正常な人道的な政権ができれば、日本と韓国が国際社会と協力して北朝鮮の金正日政権を脅かす方向に逆転するだろうと思います。

この国際会議の意味ですが、金正日の犯罪について「国際的拉致」という単語を作ったことが意味あることだと思います。日本人拉致、韓国人拉致だけでなく、少なくとも12か国の人類を拉致したことは、金正日は一種の人種収集家、コレクター オブ ヒューマン スピーシーズと言っていいのではないかと思います。もう少し正確に言いますと、「北朝鮮による国際的な拉致」という表現よりは、「金正日による国際的な拉致」とすべきだと思います。なぜかと言うと、韓国人、日本人を始めとする世界12か国の人々の拉致を命令できるのは金正日しかいないからです。金正日の命令によって拉致された人々を救い、責任者を処罰することを国際的な拉致解決の定義とすると、解決策の焦点は北朝鮮の政権ではなくの金正日一人に対して集中的に戦略を立てることが望ましいのではないかと思います。

金正日の直接命令によって起きた国際的な拉致は、彼が指揮する北朝鮮政権の属性から生じた反人類的犯罪のごく一部です。金正日は自分の政権を守るために改革を拒否し、外国に隠している数十億ドルの秘密資金を全く使わなかったことにより、事実上、北朝鮮住民数百万人を飢え死にさせました。そしてこれまで30年間、アウシュビッツのような強制収容所で約30万人が虐殺されたとの推定が発表されたことがあります。ミャンマーを訪問した韓国大統領を殺すために爆弾を仕掛け、17名の大臣クラスの高官を殺しました。ソウルオリンピックの開催を阻止するために、韓国の労働者が主として乗った旅客機を爆破させ115名を殺しました。

北朝鮮には2種類の爆弾があります。一つは核爆弾であり、もう一つは金正日という人間爆弾、ヒューマン ボムです。つまり、彼自体が大量破壊兵器なのです。彼は、核爆弾数十個投下すると同じだけの人命殺傷をすでに行っています。この人間爆弾を解体しない限り、核開発も阻止できず、国際的拉致問題の解決も不可能だと思います。問題は時間です。金正日は独裁者なので、任期がなく、時間にとらわれません。金正日はまた、危機を作って体制を維持できるという生理を持っています。従って、金正日と取引をするときは、常に期限を切って圧力をかけるのが重要だと思います。任期があり、人気を気にする民主国家の指導者が、任期の制限がなく人気も気にすることのない独裁者と交渉するとき、最も重要に考えるべきことは時間を定めること、期限を切ることです。

金正日は事実上、北朝鮮政権の頭脳であり、心臓です。また北朝鮮政権の本質上、北朝鮮は主権国家とは言えません。犯罪集団が国家を偽装しているにすぎません。従って、金正日集団に対しては、それに相応する措置が必要だろうと思います。国連を中心とした国際社会は、金正日のこの反人類的犯罪を金正日のジェノサイド、新しい言葉であるいは無差別的な国民の殺害をデモサイドと言いますが、このデモサイド、すなわち金正日の大虐殺と規定し、国連安保理レベルで対応すべきと思います。何か月か前、チェコのハベル前大統領が同じような主張をしましたが、私はこれを支持します。人命損失の規模からみますと金正日の大虐殺はヒトラーのユダヤ人虐殺、スターリンと毛沢東の虐殺、ルワンダの虐殺、ミロシェビッチによる人種浄化と同質の人間抹殺犯罪です。60年前になくなったアウシュビッツのような殺人工場が未だに北朝鮮で活発に稼動しているというのは、人類の良心、国連の権威への挑戦だろうと考えます。

この場の多くの方が同じような意見を述べられましたが、私も金正日に対しては理性的な説得は決して通じないと考えます。また国際的拉致問題だけを切り離して別途に解決することもできないと考えます。国連と国際社会、特に金正日の犯罪に被害を受けた国家と家族が手をにぎり、人類愛の精神に立脚して、本人自体が大量破壊兵器である金正日の解体に乗り出して初めて問題が根本的に解決されるという考えを私は持っています。世界は手段が不足して金正日を除去できないのではなく、良心と勇気と意思が足りないから金正日と共存しているのだと思います。

金正日の核開発に対してのみ国際社会が対策を立て、現在も続く金正日の大虐殺を黙認したら、これは人道主義にももとることですし、数学的にも間違った方法であると思います。

国連安保理は、金正日の大虐殺を反人類的な国際犯罪として規定し、国際社会の良心を覚醒させ、金正日に対する圧倒的な力で圧力をかけていかなければなりません。このような圧力は、何よりも北朝鮮の住民に勇気と希望を与えると思います。北朝鮮の住民の間で、反金正日勢力が生じうる種をまくことができると思います。

金正日を、中国から、韓国から、北朝鮮の住民から、そして自分の側近からも切り離して孤立させる戦略が必要だと思います。これは北朝鮮内部の変化を誘導するためにも必要です。

北朝鮮住民の平均身長はこの60年間で約8センチ低くなりました。ボルトン前米大使が語ったように、金正日もダイエットが必要です。金正日が飢えて初めて北朝鮮による拉致問題、人権問題が解決できると思います。

現在、核問題は国連安保理で対応していますが、金正日のこのような大虐殺、人権弾圧については、日本政府が中心となり、NGOが対応しているという構造になっています。こういう状況は望ましくはないと思います。一日も早く、盧武鉉政権には期待できませんが、韓国の政権が正常化し、金正日側でなく被害者側に立って初めて金正日をコーナーに追い込む構造が生まれます。もちろんこれは韓国の有権者の務めです。韓国は民主主義国家ですので、中国とは違って一時的に非正常な政権を選んだが、民主主義制度の自浄作用で正常な政権を再びつくることができると思います。

結論的に言いますと、金正日が政権を持っている限り、北朝鮮の核開発の問題も解決されず、国際的な拉致問題、そして金正日の大虐殺犯罪も今後続くと思います。根は同じだからです。

もう一つ付け加えますと、米国が最近言い出している朝鮮戦争終了宣言なるものについては、北朝鮮に強制的に抑留されている数万名の韓国軍捕虜と約15万名の拉致被害者の問題、国際的な拉致問題の解決なしに、終了宣言はあってはならないと思っています。

今日の国際会議が、金正日の反人類的な国際犯罪を核開発よりもある意味で緊急な、世界平和の明白で現在進行形の脅威と規定し、国連レベル、特に安保理が介入してくれることを求める方向で意見を集約する場になればと思います。金正日のいない世界は、はるかに安全で幸福な世界になると思います。
  
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