救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

国際会議「北朝鮮による国際的拉致の全貌と解決策」全記録




0-1 まえがき


国際会議−北朝鮮による国際的拉致の実態と解決策

「国際会議−北朝鮮による国際的拉致の実態と解決策」は、平成18年12月13日、北朝鮮人権法に規定された北朝鮮人権週間期間中に東京で開催された。その趣旨は、「自らが北朝鮮による拉致被害者であり北朝鮮で拉致被害者を目撃した人々、拉致被害者の家族や救出運動関係者や北朝鮮人権問題活動家が集まり、北朝鮮による国際的拉致の実態を解明し、解決策を討議し内外に救出に関するメッセージを発信する」ことであった。そして、具体的な目的は、 嵋鳴鮮による拉致は、日本、韓国のみならず、世界各国で金正日が引き起こしたテロ行為である」との事実と、◆崙本は国家テロである拉致を絶対に許さず、被害者全員を必ず取り戻す」とのメッセージを内外に発信する、ことであった。

会議では、午前中に開会式とセッション1「世界に広がる拉致被害−目撃者の証言」を、午後に、セッション2「救出運動の歩み、家族・支援者の活動」、セッション3「総合討論」が行なわれ、記者会見して終了した。

主催は、北朝鮮に拉致被害者家族連絡会(横田 滋代表)、北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(佐藤勝巳会長)、北朝鮮に拉致された日本人を早期に救出するために行動する議員連盟(平沼赳夫会長)の3団体で、政府の拉致対策本部、外務省が後援した。

本書は、国際会議における各参加者の発言と、国際会議の翌日、12月14日、政府が東京・日比谷公会堂で開催した「拉致問題を考える国民の集い」における横田滋・早紀江代表夫妻と、安倍晋三・内閣総理大臣の発言を再構成して収録したものである。また、外国人拉致被害者の中のレバノン人シハームさんの母ハイダールさんが、平成17年12月、大阪と東京で開催された国民大集会への参加に際して寄せた英文メッセージの翻訳も掲載した。



0-2 総合司会



櫻井よしこ(司会)


みなさまこんにちは。拉致被害は実は、日本だけでなく、世界のさまざまな国に広がっていることが、新しく入手できる情報で次々に明らかになっています。そこでこの拉致問題を解決するには、わが国政府・民間が一体となった取り組みだけでなく、国際的な輪を広げていくことが非常に重要である。そのために、拉致の実態はどの辺にあるのか、どの国の人々がどのような状況で拉致されてきたのか、その人々はあの国でどのように扱われているのか、それを見た人たちはどのような情報を持っているのか、そうしたことを多角的に報告し合い、情報を共有して、その情報を武器にして北朝鮮の金正日体制に挑もうというのが今回の目的の一つです。


0-3 拉致は明確な人権侵害であり国際法違反



ビチット・ムンタポーン 国連人権問題特別報告官


櫻井 国連は、05年2月に、日本で家族会から聞取り調査を行い、国連総会に報告書を提出しました。そして4月には、国連人権委員会が非難決議を出しました。北朝鮮が全く応じなかったため延び延びになり、総会での非難決議は9月になりました。国連での動き、北朝鮮の人権に関する実態報告についてビチット・マンタポーンさんにご報告を頂きます。

ビチット・マンタポーン

みなさまこんにちは。北朝鮮人権週間という重要な週に、みなさまとご一緒できることは本当に光栄なことです。拉致は人権侵害であるという私の考えを申し上げたい。特に、この犯罪に関して責任を求めることにつき、お話をしたいと思います。

人を拉致するということ、あるいは強制的失踪は国でも国際法でも禁止されています。人権すなわち人の生きる権利、安全に生きる権利が、このようなことが行われることによって侵害されています。主な人権に関する国際的な取り決め、例えば1948年の世界人権宣言や1966年の市民的及び政治的権利に関する国際規約が、人々を拉致から守る保護のもととなっております。これらは1992年の総会において採択された、強制的失踪からの保護に関する宣言によって強化されています。そのような行為は人権侵害であり国際法違反であると明確に示しています。

その宣言では、拉致の防止と救済のために多くの措置が要求されています。その中には各国の司法的な、あるいはその他の措置、拉致の防止、救出のための措置が求められています。そのような行為を行う事柄を犯罪とすること、そしてその行為を行う者を裁き司法に基づいて救済を早急に行うこと、さらに自由を奪われた人々の行方を確認すること、そのような人々を解放し検証できる形で行うことが求められています。犯罪行為を行ったものが、被害者の行方を明確にしない場合、ものごとが明確になっていない場合も含まれています。また宣言では、被害者とその家族の苦境を理解し、正義の保障を求めることに特に留意しています。

今年、2006年には、新たなる国際条約、強制的失踪に関わる国際条約が締結されました。これにより国際的な関心を強化するグローバルな委員会を作りその説明責任を明確にすることが強化されています。そのメッセージは、そのような行動は国際的な犯罪であり、世界中のどこで行われようとそれは犯罪であるとの基本原則に則っています。

日本への影響に関しては、多くの日本国民が朝鮮民主主義人民共和国の工作員によって過去に拉致され、特に1970年代に拉致されています。2002年には、日本と北朝鮮との初の平壌での首脳会談で、北朝鮮は多くの拉致に関わっていたことを認め謝罪しました。双方は日朝平壌宣言を二国間関係の基礎として採択しました。この問題を平和裏に解決し、国交正常化への段階として採択しました。その後に、2回目の首脳会談が2004年に行われました。北朝鮮は、十分な再調査を行い拉致被害者の行方を明確にし、消息不明な人々について再調査をすると約束しました。以来、多くの会議が行われました。しかしながら、まだ多くの不確実なことが残っています。日本政府は、17人が北朝鮮によって拉致されたと言っています。その内5人は帰国しました。しかし、他のケースはまだ解決されていません。これは北朝鮮が物事を誠実に行わないからです。日本の多くの人々、特に家族が北朝鮮に対し、被害者はまだ生存していると信じ、早急に返すことを求めています。

この1年の間に、他の国々の人々も北朝鮮によって拉致されたことが明確になってきました。北朝鮮による拉致は大きな影響を国レベルで、また国際レベルでも及ぼしています。それらは、北朝鮮側が明確にすることが求められています。国連人権委員会では、特別報告官を任命し、北朝鮮の人権状況に基づいて現状を明確にすべきこと、また北朝鮮が行った拉致問題につき調査をすべきとの報告書を採択しました。また、国連の強制的失踪作業部会もこの問題に取組んでいます。さらに、国連総会第3委員会では決議が多く出ていますが、最近では2006年に、北朝鮮が拉致を行ったことを明確にしています。

2006年には、北朝鮮がミサイル連射や核実験を行ったことにより問題が複雑になりました。国連安保理事会では、1718号決議で、全会一致で制裁を決議しました。拉致に関しては、「人道上の懸念」として言及されています。6者協議もこの問題に関係しています。この決議は、安全保障問題についても解決しようとしています。2002年の日朝平壌宣言に基づいて、二国間の間で信頼醸成を行い問題を解決することについて道筋を示そうとしています。宣言の第4条では、双方は、北東アジア地域の平和と安定を維持、強化するため、互いに協力していくことを確認しました。また、双方は、この地域の関係各国の間に、相互の信頼に基づく協力関係が構築されることの重要性を確認するとともに、この地域の関係国間の関係が正常化されるにつれ、地域の信頼醸成を図るための枠組みを整備していくことが重要であるとの認識を一にしています。

2005年には、私は、北朝鮮人権問題担当特別報告官として、その任務として日本を訪問し、5つの人権に関する基本原則に基づいて呼びかけを行いました。今回も再びそれを強調します。

まず第1に、責任の問題。北朝鮮によって多くの日本国民が拉致され北朝鮮になお生存している。北朝鮮は彼らを即時、安全に帰すべきである。そして日本の要求に迅速に、効果的に応える責任がある。第2は、透明性です。北朝鮮によって拉致された日本国民が死亡したとする件について、信頼できる客観的な検証を確実にすることです。曖昧で一致しないことを明確にすること、また他の日本国民の拉致についても確実にすることです。第3は、家族の再会です。北朝鮮に対し、特に拉致に苦しんだ人々と家族との再会を尊重すること。第4は説明責任です。北朝鮮に対し、北朝鮮は不一致を正し、拉致被害者と家族の正義へのアクセスを可能にし、また効果的に救済を求めることを可能にする。拉致責任者を裁くことも含め早急に解決することを求める。第5は持続性です。北朝鮮に対し、日本国民の拉致問題を平和裏に解決すること、そして満足できる解決を確実にし、拉致が再発しないよう、日本との対話と行動を再開することです。

この人道法に基づく要求は、国際法の主要な基礎に基づく普遍的な呼びかけです。人権を促進し守る責任に基づき、国際的連帯で、二国間、多国間の対話にかんすることを支援し、問題を建設的に、平和裏に解決するための世界的な呼びかけです。

私は、ブルーリボンを覚えています。家族の方々が私にくださいました。本当にありがとうございました。ブルーリボンは、私ができるだけのことをして皆様を支援すること、特に私が国連の枠組みの中で努力することの決心を新たにさせてくれました。私は皆様の懸命さを大切にしていきます。ブルーリボンの青は、空の色、海の色で、愛する者との間の色です。そのことを知り、本当に支援したいと思います。ブルーというのはその橋をかけること、心をこめて、愛をこめて、希望を持って、互いに支えあって活動するということです。
  
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国民大集会「もう我慢できない。今年こそ結果を!」
「もう我慢できない。今年こそ結果を!」。2月2日に家族会・救う会合同会議で決めた今年の運動方針です。 拉致被害者家族の高齢化が進み、「生きている間に被害者に会えないかもしれない」という言葉が出るようになっています。経過はすべて説明して頂くことはないと思います。しかし、今年中にぜひ結果を出して欲しいということが、家族会・救う会そして心ある日本人の心の底からの叫びだと思います
2014年4月27日午後2時午後5時 日比谷公会堂
東京都
千代田区
日比谷公園1-3