救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

家族会・救う会の新運動方針と米朝首脳会談-東京連続集会報告



◆金正恩委員長は核・拉致を解決する英断を

横田拓也(横田めぐみさん弟、家族会事務局長)
 3月6日に安倍総理にお会いさせていただきました。我々は事前に金正恩委員長に直接伝わるこのメッセージを作ったことを伝えて、安倍総理の解決に対する考え方を含めてトランプ大統領に伝えた後に米朝首脳会談があるということでしたから、何か具体的な明るいきざしがあるかもしれないという期待はありました。
 蓋を開けてみれば、拉致問題や非核化問題については前進がなかったと知らされた時、家族の立場としては「何も起こらなかったな」という悲しさ、悔しさ、残念な気持ちがありました。
 一方で、中途半端な非核化、玉虫色の合意文書によって日本の安全保障や拉致問題の全面解決がはかられないような答えが出てくるよりは、毅然とした態度でアメリカが、北朝鮮のそんな答えでは飲めないときっぱりと断ったというのは政治的に大きく評価できると思います。
 もう一つ残念なところは、我々がこのメッセージにもありますが、2500万人の国民のリーダーとしての彼は政治的な英断を下せなかった。その度量の小ささに正直残念さを感じました。
 今ここで英断しなければ、また彼らは苦しい経済制裁を延々と課せられて、親子三代、国民に肉のスープを呑ませるという夢もまたかなわない明日がやってくる。そういう意味で彼の英断がなかったことは残念だと思いました。
 また明らかに今回の米朝首脳会談ではっきり言えることは、金正恩委員長、北朝鮮の当局は、現時点では非核化する意思は全くないということだと思います。あわよくば時間稼ぎをして、アメリカを下に見てだまして、アメリカを試したわけです。それがはっきり分かったということです。
 そしてアメリカは試されたということを、失敗したということを互いに言っていないわけです。しかしアメリカの報復、形は色々あると思いますが、具体的にこれから形になって出てくると思います。ボルトン大統領補佐官を中心に、さらなる制裁になると思います。
 それが出る前に、どれだけ自分たちが平和な国家であるか、体制保証も含めて、明るい未来を描くためにどうしたらいいかということを決断してほしかった。拉致問題を解決しない限り北朝鮮と向き合うことはないということを日本は繰り返し言っているわけですから、自分が手を下したわけではなく、親の世代がやった過ちを認めると言えれば米朝、日朝の問題も解決され、明るい未来が描けるわけですから、その英断をぜひしてほしかった。諦めずにこれからもしてほしいと思っています。
 安倍総理には家族会のメンバーとの面会の時にお伝えしましたが、おそらく2002年の小泉総理の首脳会談の時と同じような構図がやってくる時に、北朝鮮が日本政府に対して、安倍総理に対して、解決してくれ、米朝の間を取り持ってほしいということがあるかもしれません。
 ただその時には、日本政府は過去のようにハードルを下げて、「はい分かりました」ではなく、「君たちは拉致被害者を全員一括で帰国させなければ要求は呑めない」、「私もトランプ大統領と同じようにこの席を蹴る」というくらいの強い姿勢で、毅然とした態度で北朝鮮に臨んでほしいと思いますし、この気持ちは面会の時にもお伝えしたところです。
 あらゆることを想定して、94年の米朝枠組み合意、6者協議、日朝協議もそうでしたが、今回の米朝首脳会談を見ても彼らは二枚舌外交、人質外交、玉虫色の決着をうまく使って、自身の立場を有利に導こうとしているだけですから、絶対に甘いことに惑わされず、圧力を維持したまま、きっちりと核問題、拉致問題を解決できるように、金正恩委員長の勇気ある英断を期待したいと思っています。


  
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