国際セミナー「緊迫する北朝鮮情勢のもとで拉致被害者救出を考える」全報告
◆自由を守るため勇敢に戦うべき
趙甲済(ジャーナリスト、韓国)
私はこのような問題が起きる度に、イスラエルだったらどうするだろうかと考えます。イスラエルでは1972年にパレスチナのテロリストがイスラエル選手団11人を殺すというテロ事件を起こしたので、国家機関が犯人暗殺組織を作って、20年間追いかけて犯人をほぼ殺しました。国家は当然そのようにしなければならないと思います。
先ほど古森先生が愛する人を守るためには闘わなければならないとおっしゃいましたが、私はそれは正しいと思います。韓国も実は今同じ問題に直面しています。親北・従北左派勢力が自由を奪おうとしている。この自由を守るために闘わなければならないのか、傍観するのか。このような岐路に韓国は立っています。
そのことを考える時、私はアメリカの国歌の最後の一節を思い浮かべます。「自由の地、勇者の故郷」という価値は、自由を守るために勇敢に戦えということだと思います。
イスラエルであれば特殊部隊を作って被害者を取り戻すか、あるいは金正日や金正恩本人を拉致はできないでしょうから、その親戚を拉致してきて交換しようとするでしょう。
金正恩が一番嫌がっていることの一つが、国連が人権報告書を出して北朝鮮の人権状況が反人権的な犯罪だと規定して、その責任者である金正恩を安保理事会を通じて国際刑事裁判所に訴追した時に、すべての外交力を動員してそれを阻止しようとしました。