救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

国際セミナー「緊迫する北朝鮮情勢のもとで拉致被害者救出を考える」全報告



◆いつの時代でも、アメリカの動向が北朝鮮にとって重みを持つ

古森義久(ジャーナリスト、麗澤大学特別教授)
 私自身は、ワシントン収財の記者として、日本人拉致事件に対するアメリカの反応に触れるようになってからもう20年くらい経ちます。報道で取り組むようになった。
 しかし、本格的できごとは今から16年前、2001年2月、拉致被害者の家族の方々が初めて訪米された時のことです。その中には横田さんご夫妻とか、蓮池さんのお父さん等もおられました。
 その人たちが、アメリカで登場したばかりのジョージ.W.ブッシュ政権の要人や専門家と一連の会談をした。それを終えての総括の集いに私も招かれました。今でも覚えていますけど、非常に寒いワシントンの夜でしたが、皆様の様子を見ると、一種の安堵とか希望を感じておられるように思いました。
 これはアメリカ側の反応が思ったより前向きだった。当時の日本では、日本人の悲劇に対して官民の反応や認知が遅かった。まだ北朝鮮が日本人を拉致していったと言うだけでも、「この人は何を言っているんだよ」という反発が来るような長い冬の時代からまだ抜けていなかった。ところがアメリカではもう少し前向きな反応があって、トンネルの先に明かりが見えたような感じを得られたと思います。
 もちろん日本人拉致事件いうのは、日本にとっての問題で、あくまで日本自身が解決すべき、国民的、国家的な課題です。しかし、アメリカがどう動くかということがやはり重要なんですね。
 その例証の一つとしては、訪米の一年後にブッシュ大統領が、年頭の一般教書を発表した。この時に「悪の枢軸」という言葉を使って、北朝鮮が犯罪国家である、無法国家であるということをはっきりと語ったんです。
 そして当時の金正日総書記が、アメリカにそこまで糾弾、非難されるのであれば、日本との融和を求めた方がいいという判断を下して、拉致被害者5人の帰国を認めることになった。この因果関係は国際的にほぼ認知されていることだと思います。
 ですからいつの時代でも、アメリカの動向が北朝鮮にとって巨大な重みを持つということです。そのアメリカは、ブッシュ大統領が2006年4月に、横田早紀江さん、拓也さんをホワイトハウスに招いて直接話を聞くという所までいってくれた。
 その後長い間ブッシュ大統領の任期いっぱい、誰も質問もしていないのに、「拉致された日本人の母親に会って私は非常に感動を受けた」と。大統領がこんなに感情的になるのかというくらい何度も、何度も語ったというできごとが残っています。


  
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