救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

家族会・救う会・拉致議連 訪米報告-東京連続集会98



◆こん睡状態のウォームビア青年の帰国と死が米国人を動かした

古森義久氏(国際教養大学客員教授)
 もう1つは、オットー・ウォームビアという22歳のアメリカの青年が、北朝鮮で1年半くらい刑務所に入れられて、こん睡状態になって、身体がぼろぼろになって帰ってきて、5日後くらいに死んでしまった。
 これがものすごく人間の悲劇、北朝鮮という政府の無法さを、アメリカの普通の人の情に訴える効果があった。だからトランプ大統領もこのことについてずいぶん声明を出しています。
 ちなみにウォームビアさんの両親が、島田先生が言われたように、つい最近になって公開の場に出てきて、2つのことを伝えた。
 1つは真っ先に北朝鮮に対して、テロ支援国家と再指定してくれということ。もう1つは、オバマ政権時代は、「自分たちは如何に不満があっても黙っていろ、何も言うな」とさんざん言われたと言ったことです。
 このウォームビア事件、これは自分で北朝鮮に観光とか見学で行っているんですが、結局捕まってしまった。日本国内にいて拉致された人とは違うわけですが、こんなにひどいことをする北朝鮮政府だということで、ところで日本人の拉致問題という悲劇があるんだよということが、マスコミで非常に広範に報道されました。
 そして、22歳の長身で、いかにもアメリカ人らしい快活な、元気そうな男が、もう昏睡状態で帰ってきて死んでしまった。北朝鮮は、なんとか菌という珍しいウイルスで死んだと言っていますが、アメリカ側で調べたらそんなウイルスは全然なかった。
 その嘘ですね。例えばめぐみさんの「遺骨」と称して北朝鮮が返してきたものは全然そうじゃないということが分かった。こういう欺瞞、犯罪性が、日本人拉致事件でさんざん実証されており、多くの日本人が苦しんでいることがマスコミの論調に出てきた。
 そういう背景もあって、今この時期に行って、しかも横田拓也さんという、自分のお姉さんが拉致されているという人が、楽しかった、懐かしいあの頃の思い出をちらちらと語りながら、アメリカ側に訴えるということは、私も会談の一連の記録を見ましたが、かつてない、人間レベルでのアメリカ側の反応があったのです。
 私は長い間見てきましたが、ブッシュ政権の時よりも、オバマ政権の時よりも、人間レベルでのアメリカ側の日本人拉致問題に対する反応が違ったと思います。拓也さんがポッティンジャーという人と会っていますが、新聞記者をやった後、新聞記者より海兵隊がいいという道を選んだ人です。逆の例、海兵隊に行ってから新聞記者になる人はいるんですが、新聞記者より海兵隊がいいといって入った彼に畏敬の念を持ちます。
 インド洋で台風があって、ものすごい被害が出た時に、海兵隊が出てきて災害に遭っている人を助けた。この時の海兵隊の活躍に感動して、新聞記者をやめて海兵隊に入ったという人です。その後戦闘体験もあって、非常に前向きに、心を込めて対応してくれた、と。
 それにはやはり、横田拓也さんという人の訴えがものすごくインパクトがあって、「私は間違いなくこの件をトランプ大統領に、もう知っているけど改めてよく分かるように伝えます」とはっきり言明している。
 国務省、国防総省の対応もオバマ政権の時とは全然違うと言っていいくらいの前向きの、情を現した反応でした。
 人間の心とか情という面で、もう一つの大きな訪米団の成果というのは、これもたまたま客観情勢が日米協力を深める方向で動いてきたと言えるかもしれませんが、アメリカ政府の政策面で、日本人拉致問題も含めての人権という要素、誰かが「旗」という言葉を使われましたが、旗が上がってきたんですね。
 今までのアメリカ政府の北朝鮮政策というのは、やはり核開発を阻止すること、それを側面から支えるミサイル開発を阻止することがほとんどすべてであって、アメリカに直接インパクトがある問題としてはその2つだけで長年政策が築かれてきましたが、その一角に人権問題、北朝鮮が人権弾圧をするひどい国だということ、人道をふみにじっていることが入った。その一つの象徴が日本人拉致で、政策面で人権問題が多きくなってきた。
 その原因の一つは、デビッド・スネドンというアメリカの自分の国の国民です。これがどうやら北朝鮮にいるらしい。そして金正恩に英語を教えているという情報もあるんです。
 オバマ政権の時は、中国で行方不明になって、中国政府がもう死んだんだということを言っているから、それを全部くつがえす形で再調査をするということは、中国の感情を害するという配慮がオバマ政権にあって、あまりプッシュしなかった。
 トランプ政権になってこれが変わってきたんですね。自国民の救出ということも兼ねて北朝鮮の人権問題を重視しなければならないということで、大きな旗が上がってきた。これも実は古屋圭司議員のあるいは西岡さんがとってきた情報であって、スネドン事件でアメリカが動いた中には、日本側の情報がすごく大きかった。
 そして下院では本格的に調べるべきとの決議があがって、上院はまだですが、それをずっと押している。そういう時に、たまたま皆さんが行かれて、そしてスネドン事件を解決せよと一番大きく叫んでいるマイケル・リーという上院議員は共和党で、オバマ政権とは仲がよくなかったけれどもトランプ政権とは近い関係です。この人が来て、横田拓也さんたちの前でスピーチをしてスネドン事件のことを言っている。
 ですから、明らかにアメリカ政府の政策の柱として人権問題が浮かんできた。そういう風にアメリカが動いてきたけれども、その動きを加速させ、最後にトランプ大統領自身にあのような発言をさせたということが訪米団の成果だったと私は思っています。
 しかし、冒頭で申し上げたように、拉致事件を解決する主体は日本です。いざ戦争が起きた時にどうするんだと。これはアメリカの国防大学で非常に綿密な政策を研究して、シミュレーションもしていて、もし北朝鮮が線上になった時に捕らわれている人たちは一体どうなるのか、政治犯収容所に対してどうするのか。
 まず米韓軍が北に入っていった場合には、正面から戦わなければならないが、核兵器をどう抑えるか。そうするとどうしても、人権弾圧に関しての政治犯を解放する。彼らの研究では、拉致された人たちも政治犯と同じようなカテゴリーに入れられて、収容所に入れられているのではないかと見ている。これは実態と違うところですが、北朝鮮に捕えられている人たちをどうするかをやっているんです。しかし、この救出は優先順位は高くない。
 政治犯収容所やその他の収容所を管理している北の職員が、危機の時に何をするか。ひょっとして、自分たちの犯罪行為を隠すために収容してきた人間を殺すのではないかと。そんなシナリオさえ描かれている。
 ですから、そういう危機がたくさんあり、当の日本が、結果としてできないならまだいいが、出発点において何もしない、何もできない、それが日本という国であり、平和憲法だというようなことを言っていること自体は、もうたくさんだという感じがするわけです。
 皆さん本当にご苦労様でした(拍手)。
西岡 最後になりますが、今の古森さんの話も聞いた上で、今回の訪米を活かして、今後何をしていきたいのかということを、それぞれ一言ずつお願いします。


  
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「もう我慢できない。今年こそ結果を!」。2月2日に家族会・救う会合同会議で決めた今年の運動方針です。 拉致被害者家族の高齢化が進み、「生きている間に被害者に会えないかもしれない」という言葉が出るようになっています。経過はすべて説明して頂くことはないと思います。しかし、今年中にぜひ結果を出して欲しいということが、家族会・救う会そして心ある日本人の心の底からの叫びだと思います
2014年4月27日午後2時午後5時 日比谷公会堂
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