救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

家族会・救う会・拉致議連 訪米報告-東京連続集会98



◆安倍総理の積み重ねの上で拓也君の話が胸に届いた

山谷えり子(自民党拉致問題対策本部長、元拉致問題担当大臣)
 さらに解決に向けて動くために、国連の調査事務所がソウルにできました。人権決議の中には、「最高責任者を国際刑事裁判所に訴追することを検討せよ」という文言も入っていましたので、今、国際法学者数人を国連の事務職員として雇いたいという予算もありますので、そういう話にもなっています。
 つまり、そういう積み重ねがあって、そして安倍総理は、「地球儀を俯瞰する外交」ということで、歴代総理大臣とは比べ物にならないくらい各国を飛び回り、首脳会談の度に、人権問題、拉致問題の深刻さと、北朝鮮の暴走を止めなければ大変なことになるんだということを、ずっと訴えてこられた。
 その積み重ねの上に、拓也君の家族としての説明があった。それが非常に大きく皆様の胸に届いたのではないかなと思っています。
 国務省は今まで、デイビッド・スネドンさんというアメリカのユタ州の青年が中国の雲南省で拉致されたのではないかという色々な情報があり、私たちも毎年のようにそれを訴えに行ったんですが、これまで国務省は非常に冷たかったんですね。
 しかし今回、国務省の高官が、「自分もその現場に行ったことがある」と言ったように、これまでとは違う、ビビッドな反応があったと感じました。中国政府は、「トレッキング中にここの崖から落ちて亡くなった」と言うのですが、遺体もあがっていませんし、その先の床屋さんに行ったとか、レストランでご飯を食べているのを見たとか、色々な証言をスネドンさんのご家族が調べ上げて、国務省に訴えたり、国会議員に訴えたりしました。
 また下院のユタ州選出の議員が、自分の息子とスネドンさんが友だちだということもあって、非常に熱心に働きかけを始め、下院の本会議では、デイビッド・スネドンのケースで、「アメリカにも拉致があったのではないか」、「これを調査しよう」という決議が通ったんです。
 今度上院でも通るということで、まさにアメリカの国会も動き始めた。そういうタイミングで行くことができました。「アメリカでも拉致問題があったのではないか。この人権侵害を放っておいていいわけがない」と。
 先ほどポッティンジャーさんの話がありましたが、彼は本当にユニークで、「ウォール・ストリート・ジャーナル」や「ロイター」の記者をしていたんですが、書いているだけじゃだめだと、平和を守るために自分は海兵隊員になろうとイラクやアフガニスタン、沖縄でも働いていたという43歳の方です。
 北朝鮮の核・ミサイル問題だけでなく、人権問題もきちんと調べるようにとトランプ大統領から言われた、とホワイトハウスの仕切りの中のオフィスで伺いました。
 ですから、私たちがずっと訴えていた、拉致、核、ミサイルを全部一緒に解決していくということが真の平和の道なんだと、そして人権侵害、拉致の問題は決してあきらめない、解決するまでゆるさないということがだんだん普遍的になり、アメリカにとっても非常に大きなテーマとして上がってきていると感じています。
 今日はめぐみさんの53歳の誕生日なんです。もう40年間帰れないでいる。増元照明さんも同じ日の誕生日なんですよね。でも誕生日を心の底から喜べないということは本当に悔しいことです。なんとしても今年中に解決したいと思います。
 アメリカで会った様々な国連大使たちも、やはり安倍総理の説明のうまさですね。9月19日が国連総会でのトランプ大統領の演説でしたが、20日が安倍総理でした。
 その時に、「皆さん、あの1994年に起きたKEDOのことを思い出してください」と。それから(アメリカが北朝鮮を)テロ支援国に指定したのにこれを外した。その後どうなったか。それを細かく、「何年はこうだったじゃないですか」、「お宅の国も、お宅の国もだまされたじゃないですか」という風に、非常に具体的に記憶を呼び戻して、そして北朝鮮という国家の本質的な凶暴性を明らかにしながら、北朝鮮が国際社会の中で発展するためにはどうしたらいいかというような、非常に前向きな提案も含めて訴えられたということが、非常に大きいことだったと思います。
 トランプ大統領も、総理の説明、最初はピンとこなかったのが、色々な状況の中で、安倍総理の言った通りじゃないかと、「本当によく分かってきた」とおっしゃっていたそうです。
 私は、9月17日の国民大集会が終わった後に、総理が次の日にアメリカに出発されるものですから、この訪米報告を総理にお伝えしました。みんなで積み重ねてきたことが、一つずつ、実りつつあるわけですが、しかし結果を出さなければ何の意味もないわけで、圧力と連携を強め続けていきたいと思います。
 私は訪米団長として行きましたが、自民党からは古屋圭司先生、私の前の拉致担当大臣です。それから塚田一郎先生、山田賢司先生。
 塚田先生と山田先生は制裁をさらに強めるために、あるいは国際社会でどの国がどう抜け穴になっているかを色々調べ上げて、アクションプラン検討チーム13項目という提言書をみんなで官邸に持っていったその座長と事務局長です。また、当時民進党の松原仁元(拉致担当)大臣も来てくださいました。
 本当にこれは心を一つにしてやっていきたいと思います。私は今日5時から池袋の駅頭で、「今日はめぐみさんの誕生日です。でも家族が一緒に祝えない。こんあことがあっていいでしょうか。みなさん絶対あきらめないで解決に向かって進みましょう」と街頭演説をしてきました。
 自民党は(総選挙の)公約に、「拉致問題は安倍政権の最重要課題であり、制裁措置の厳格な実施とさらなる制裁の検討を行いつつ、米国議会における拉致被害者関連議題の採択に向けた要請を初め、米韓との連携強化や国連への主体的な働きかけを行います。あらゆる手段に全力を尽くして、政府認定の有無にかかわらず拉致被害者全員の即時帰国を実現するとともに、北朝鮮に対して真相究明、実行犯の引き渡しを強く要求していきます」と掲げさせていただきました。
 そしてお手元に、「りぶる」という自民党の女性向けの月刊誌ですが、たまたま2、3日前に発売になったもので、横田拓也事務局長と世界的なバイオリニストである五嶋龍さんが、お姉さんのみどりさんも有名ですが、この拉致問題に非常に衝撃を受けて何とか解決できる方法はないかと思ったことが書かれています。
 自分はバイオリニストだから、日本の大学のオーケストラの人たちと一緒に、チャリティコンサートをやろうと考えたんですね。ここには書いてないんですが、最初50くらいの大学が手を挙げたんだそうです。世界的に有名な五嶋龍さんと一緒に演奏できる、と。
 ところがテーマが拉致だと言ったら、「いや政治問題はちょっと」とか、「怖い」とか色々なことで手をおろされて、結局4校とやったんです。五嶋龍さんがおっしゃったんですが、「この拉致問題の解決というのは、政治問題じゃない。人道問題だ」と。人間として許せない、家族が引き裂かれるのはみんなが心を一つにして怒らなければならない。解決をめざさなければいけないことだ」と。
 その通りだと思います。今回も各党それぞれ主張があると思いますが、拉致問題に関しては心を一つにして、日本人は怒っていること、しかも今年中に解決せよということを、大きな圧力として訴え北朝鮮が政策変更をするように持っていきたいと思っています。ありがとうございます(拍手)。
西岡 ありがとうございました。では最後に島田副会長に、全体の報告と戦略的意味についてお願いします。


  
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