救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

拉致被害者救出運動20年特別集会全記録



◆拉致を解決しなくては、私が大好きな日本は国家とはいえない

山谷えり子(自民党拉致問題対策本部長、元拉致問題担当大臣)
 皆様、こんばんは。激しい怒りと寂しさと、そして決してあきらめないぞという強い思いでお集まりいただきありがとうございます。
 世界各地で拉致事件を起こした非道な北朝鮮。そして今もミサイル発射、そしてもうすぐ核実験をするのではないかと言われています。マレーシアで金正男が殺害されました。暴走が止まりません。
 20年前に家族会が結成されて、私は昭和55年に「産経新聞」に「これは外国の工作機関の仕業ではないか」という記事が載った時に、本当に胸がつかまれる思いがしました。これを解決しなくては、私が大好きな日本は国家とはいえない、と思いました。
 けれどもマスコミも国会も何らかの対応をしているようには見えなかった。そんな時に、やむにやまれぬ思いで家族会が立ち上がり、救う会が立ち上がりました。私も、全国あちこちで雨の日も、雪の日も、ひでりの日も、家族会の皆様と署名や拉致問題の解決を訴える集会に出ましたが、まだまだ当時は「何を言っているんだ」、「何かいいがかりをつけようとしているのか」というような反応、あるいは全くの無視という感じで、理解をしてもらうことはできませんでした。
 多くの国民の皆様が、拉致事件を明確に認識したのは、小泉さん、そして中山恭子さんの小泉内閣の時代、中山恭子さんが拉致被害者5人とともにタラップを降りてこられたあの日からではなかったかと思います。
 しかしそれからも、まだ長い年月が経ってしまって、横田めぐみさん、松本京子さん、久米裕さんが拉致されてから40年という日々が経ちました。一緒に活動して、アメリカの国連、そしてジュネーブ、韓国など様々なところに行って、外国に訴えてきました。
 そうした日々を思い出しながら、今もなお解決できていないということに、本当に申し訳ない思いでいっぱいです。これを解決するには国会に入るしかないと思って私は国会議員になりましたが、今も解決できていないということに対しては、本当に申し訳なく思っています。
 今朝も自民党の拉致対策本部で会議を開きましたが、本当に状況がものすごく変化をしてきています。アメリカも拉致問題を深く認識して、またスネドンさんというアメリカ人が拉致されたのではないかという疑いも濃厚なので、下院では決議が通りました。
 そして私も、大臣の時代にジュネーブやニューヨークの国連で様々な国の大使にこの問題を訴えてきましたが、加藤大臣が今それを引き継いでくださっています。国際社会では今格段に認識が高まってきています。
 安倍内閣は、拉致問題の解決は最重要課題と言っておられます。トランプ大統領も深く認識をされた。そして今週もドイツのメルケル首相が、「北朝鮮の存在は北東アジアの脅威だけではなく、世界の平和の脅威でもある」というようなことをおっしゃいました。
 今人権理事会では、北朝鮮の拉致と人権状況に関する問題が議論されていて、日本がEUとともにリーダーシップをとって草案を書いて、それがまもなく決議されるというところです。(拉致の)責任者を国際刑事裁判所に訴追することを検討するということは去年、一昨年も入りました。今年はそれをさらに進めるために、専門家の配置も含めてどうするかということが議論されています。
 マレーシアでは、40年前にマレーシア人女性4人とシンガポール人1人が、「船の上でパーティをやるから女性を派遣してくれ」と言われて派遣したところ、その船ごといなくなっちゃったという事件が、今思い出しなおされて、これは拉致問題は解決しなければならないという気運も高まってきています。
 とにかく、ありとあらゆることをして、今年中にすべての被害者を救出したいと思います。自民党はさらなる制裁項目の検討や、どのようにしたら解決に向けて進むことができるか、あるいは何か危機的な状況が起きた時どのように救出していくかという、具体的なことも含めて今検討作業をしています。
 また北朝鮮と国交のある国や、あるいは平壌に大使館を持っている国々で日本にも大使がおられる国々の大使とも手分けして会って、意見交換をして、いざという時、あるいは問題意識の共有をどのようにしていくかということを、具体的に進めていきたいと思っています。
 一日も早くみんなに戻ってきてもらいたい。私の部屋には、「必ず取り戻す」というポスターと、拉致被害者、特定失踪者の方々のお顔、そして「責任を果たす」という総理のポスターが貼ってあるんです。毎日、毎日それを見ながら、絶対あきらめないで国際連携を深めながら、しかしこれは日本が主体的に当然解決していかなければならない問題ですから、すべてのことをやっていく決意で、被害者全員が日本の土を踏むその日を早く迎えなければならないと思っています。
 世論の風化ということが最も後戻りさせてしまうことになりますので、「決してあきらめない」という声を、大きく、大きく、大きくして、早期の解決に向かって助けていただきたいと思います。どうぞ宜しくお願いいたします(拍手)。

西岡 今、山谷先生のもとに、今日来てくださった塚田先生が座長をして、何をしたら早急に取り戻すことができるかのアクション・プラン(行動計画)を考えるプロジェクト・チームができています。毎週のように会合をしてくださっていると聞いています。
 政治家は政策を考えるという責任があると思います。先生方が真剣に取り組んでくださっています。早く政策のパッケージを作っていただいて安倍さんのポケットに入れていただきたいと思います。そのことに精力的に取り組んでくださっている山谷先生、塚田先生たちの努力に期待したいと思っています。


  
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