救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

これだけできる北朝鮮への追加制裁‐東京連続集会86 全記録



◆全被害者一括返還要求に北が迷っているのなら様子を見ることも

西岡 力(救う会会長、東京基督教大学教授) これは今後法律をどう変えるかという指摘だと思います。
 冒頭に二つと言った二つ目ですが、これは今後の展開とも関係することです。これは塚田先生に聞くというより、我々が考えるべきことですが、拉致問題が今後どうなるかということです。
 7月になりました。表向きは政府間の協議、公式にやったという協議は10月以降ありません。もちろん、1月、2月、3月、4月、5月と協議があったという報道、情報はあります。しかし、話が何かまとまって、表向き政府間協議をしましょうというところまでいってない。現時点でもそういう発表がない。
 明日伊原さん(外務省局長)が出発しても、4日までに何かが出てくることはありえないという状況だと思います。それをどう見るかということですが、水面下で何が行われているかをみなければならない。
 1月以降、北朝鮮は、「調査は進展している。報告書を出したい」と言ってきています。しかし、拉致の調査はまだ終わっていない。それ以外の遺骨問題や日本人妻問題、残留孤児問題については調査が終わったということです。
 私が聞いていることでは、ある地域に住んでいる日本人妻のところには、「本当に帰りたいなら帰れるぞ」と平壌から保衛部の人間が来て言われたそうです。去年の5月に続いて二度も言われた。しかし「帰りたい」とは言わず、「考えさせてくれ」と言ったのだが、私がかえったらどうなるかと日本に電話をかけてきたのでこのことが分かりました。
 しかし、「犯罪であり、主権侵害である拉致が最優先だ。拉致以外のものを先に受け取ることはできない」と言って安倍政権は頑張ったというのが私が情報収集した内容です。最近そういう報道も出ています。
 そこで頑張っているのなら悪くないと思います。話し合いが進まない中で、安倍政権は外務省だけを使うのではなく、警察を使って朝鮮総連の議長、副議長の自宅の家宅捜索をし、議長の次男を逮捕した。北朝鮮は激しく抗議しましたが、その抗議の内容を見ると、国防委員会とか外務省、国家保衛部などの公的機関ではない。今調査に関わっている公的機関からの抗議は一切ありません。
 人権なんとか擁護委員会とか、日朝友好協会とか聞いたことがないような団体の名前で抗議文が出ています。そして山谷大臣については、国家公安委員長も兼ねていますから、「人でなし」とか、「嘘つき」、「有象無象」、「拉致を利用して金儲けしている」と非難が出ていますが、その上にいて、国連に拉致を持ち込み、総連に厳格な法執行をやれと仕切っている総理への批判はありません。
 安倍総理の歴史問題に対する発言、安保法制に関する発言についての非難はありますが、拉致問題、特に朝鮮総連に対する厳格な法執行を激しく非難しながらも、その責任者である安倍総理に対する非難はありません。
 国連の人権問題についても、アメリカがやって日本が追随したと非難されています。これはニューヨークに行って、代表部の外交官の人に聞いたら、これは著作権の侵害ですねと笑っていました。国連総会での決議を書いたのはEUと日本で、アメリカはただ賛成しただけで我々に著作権があるのに、北朝鮮はアメリカがやったと言っていると笑っていました。
 彼らは朝鮮総連の取り締まりを強めている時に、「調査委員会を解散した」とか、「停止した」と発表することもできたわけです。「このままではできなくなるぞ」とは言いましたが、未だに「止めた」とは言わない状況です。
 そこで水面下で今日本政府がどういう交渉をしているのかよく分かりませんが、「すべての被害者が一括して帰ってくる」ことで交渉しているのであれば、7月4日に何も出なくても、北朝鮮がそれをしないと日本がなにをするかと迷っているのであれば様子を見ることもありえるのではないかと私は思っています。
 横田さんに、蓮池薫さんが数か月前おっしゃったことですが、「被害者の人たちは協議が行われていることを分かっている。北朝鮮では物質的にはある程度恵まれているが、精神状態が一番心配だ。今回また、何人かの人しか帰れなくて残された人が出てきたら、残された人たちは精神的にもたないだろう」と聞きました。
 今向こうにいる人たちは、「どうなんだろうか。私の名前は入るんだろうか」と、本当に息をのむような思いで待っている、ドキドキしていると思うんです。
 そしてもう一つ、2002年に「8人死亡と報告しろ」と決めたのは金正日です。北朝鮮のような独裁国家では、独裁者が一度決めたことをくつがえすのは大変困難です。しかし、決めた人が死んで新しい独裁者になりました。今回何を出すかを決めるのは金正恩です。
 今回彼が決めたことをくつがえすことは部下は提案できません。そういう点でも今回残された人が出たらその人たちを救うのは大変困難になるということです。だから、「全員一括帰国」で総理が裏交渉で頑張っているという前提であれば、(少し様子を見てもいいと思います)。
 総理はこう言っています。塚田先生も引用されましたが、「拉致問題が解決しなければ北朝鮮は未来を描くことが困難だ」。4月26日の国民大集会では、「拉致問題が解決しなければ北朝鮮の未来はない」と言いました。「拉致問題が進展しなければ」とは言いませんでした。解決しなければ未来をなくすのだと踏み込んだのです。
 では日本政府の解決の定義は何か。3つあります。認定の有無に関わらず全被害者の帰国と安全確保、2つ目が拉致に関わる真相究明、3つ目が実行犯の引き渡しです。その内、最低1番目がなければ解決とは言えないと思います。私の言葉で言えば、全員一括帰国です。
 日本だって3つのうちのまず1と言っている。2と3については、時差があってもいいということです。犯罪事件で人質を取られている時、まず人質を解放した後犯人を逮捕したり、真相を究明するわけです。人質の安全が第一であるということはそれはいいと思います。しかし、人質を何人か残してもいいということはありえない。
 そういうことの中で、北朝鮮はまだ決断ができていない。多分、この自民党の提言も見たと思います。何人か返してもこれが発動されるのか。返した場合何をくれるのか。800人返せと言っているのか。そういうことについて本音の交渉が始まっていることを期待しますが、分かりません。

  
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