救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

北朝鮮に未来を描かせないためにやるべきこと‐東京連続集会85 全記録



◆特別調査委員会立ち上げと制裁解除は行動対行動の原則から外れる

西岡 力(救う会会長、東京基督教大学教授) 配布資料の「最近の主な動き」を見ながら話を聞いてくださると分かりやすいと思います。めまぐるしくニュースが出ており、この1年間さまざまなことがありました。そして1年前の5月29日にストックホルム合意が発表されたわけです。今日は21日ですからほぼ1年経っています。
 その前には、2013年12月に張成沢処刑があり、その直後から外務省が北朝鮮と裏交渉を始めた。一方国連が、2014年2月に報告書を出しました。そこには、「拉致を含む人権問題が人道に対する罪だ」ということ、「責任者を国際刑事裁判所に訴追すべきだ」という内容が書き込まれて、金正恩政権は大変慌てました。
 2012年から安倍外交で、ジュネーブの人権理事会に調査委員会を作らせるようにということで、積極的に日本政府が動いたことがあって、北朝鮮が慌てるような国際的圧力を一つかけたということです。
 そして2014年3月3日、日朝赤十字協議が表で始まり、また3月にモンゴルで早紀江さんがおっしゃったようにウンギョンさん一家との面会があり、そして国連人権理事会が人権状況決議を採択しましたが、ここには飯塚さんが行かれました。
 そういう国際的な圧力が強まる中で、北朝鮮が日本に接近してきて、日朝局長級協議が3月30、31日に行われた。そこから今の再調査の流れが始まるわけです。その直前の3月28日に安倍総理が家族を呼んで、約3時間くらい、食事をはさんで話をしてくださいました。
 「制裁ばかりかけていたら話し合いができないという人がいたが、実は日本が世界で一番きつい制裁をかけていて話し合いが始まった。制裁の圧力で話し合いを始めることは成功した」とおっしゃいました。
 ただその制裁の中には、日本独自の制裁だけではなく、国際的な人権問題での圧力も入っていたわけです。そして、日本だけが人権問題を理由に制裁しています。世界中が対北制裁をしていますが、それは核・ミサイル問題で、韓国政府は延坪島砲撃や天安艦撃沈という軍事問題で制裁をしています。
 もちろん、自国民の拉致ということが日本にはありますからちょっと特別ではありますが、人権問題で日本は制裁をしています。その厳しい制裁と、人権問題が国際社会でも取り上げられた時に北朝鮮が話し合いに応じてきた、ということです。
 しかし、1年前のストックホルム合意を見ますと、我々がずっと取り上げてきた拉致問題だけではなく、それ以外に終戦の時に北朝鮮で亡くなった人の遺骨の問題と、自分の意思で北朝鮮に渡った、在日朝鮮人の家族である日本人妻の問題も一緒に、4つの分科会で同じレベルで調査することになりました。
 この合意をどう見るのか。当時、我々は安倍総理がやっているんだから、表向きの書類には4つ並行に書いてあるけれども、北朝鮮が被害者を返すという見通しがたって始めたのではないかというような声明を書いた覚えがあります。
 しかし、1年経って被害者は帰ってきていません。その時点で、北朝鮮が調査をするということだけでいいとして合意をしてしまったのか。北朝鮮は調査をする、そして拉致被害者の調査もする。その致被害者の調査で日本をごまかせると思ったのか。1年前に、被害者をいつまでに返すという約束が取れなかったのか、と今色々なことを思います。
 7月1日には北京で話し合いがあり、特別調査委員会が7月3日にできたと公表されて、日本は4日に制裁の一部解除をします。行動対行動原則を厳密に考えれば、調査を始めるという北朝鮮の発表と制裁を解除するというのは、バランスがとれないのではないか。
 先ほど飯塚さんもおっしゃいましたし、帰国した蓮池さんや地村さんや曽我さんも言っているのですが、拉致被害者には担当指導員が付いています。その指導員が定期的に点検、監視をしていて、書類を作っています。ですから調査する必要はなくて、どこで、誰が、何をやっているのか、健康状態がどうなのか、全部分かっているんです。
 それを特別調査委員会が調査することが、北朝鮮が何か行動したことになるのか。特別調査委員会を作ることを呑む理由は一つだけで、2002年に金正日が決裁して、「秘密をたくさん知っている8人については、生きているけど死亡にしろ」としたわけです。
 北朝鮮のような独裁国家で、一度独裁者が決裁したことをくつがえすのは困難だから、独裁者に正しい情報が上がっていなかったと言えるように、再調査をしましたという責任逃れは我々は見逃してもいい。当時嘘をついたことについて責任追及はしないということは、安倍さんも総理になる前に言っていましたし、松原さんも大臣になる前に言っていました。
 つまり水面下でそこまで話がついているのであれば特別調査委員会を認めてもよかった。我々には伊原局長は、繰り返し拉致最優先、被害者の安全確保、一括解決と言っていますと説明していました。
 紙の上では、拉致と日本人妻と遺骨の問題が並行に書かれていましたが、最優先と言っていますということだったので、紙ではない話し合いの中で被害者が帰ってくるという合意があるのかと内心、期待する向きもあったのです。

  
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