救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

最近の北朝鮮情勢と拉致問題 東京連続集会84 全報告



◆外交交渉ではなく人質解放交渉だ

西岡 力(救う会会長、東京基督教大学教授) 彼らが「死亡」と言ったのに、一人も「死亡」の証拠を示せなかったんですから生きているんです。そしてもう一つ。確実な生存情報があります。
 政府は一切、情報については言いませんが、2006年から毎年、数億円の情報予算が計上されています。拉致被害者の情報を取るためだけの予算です。私たちも様々な生存情報を入手できていますが、その中でこれまでに公開したものを3つ出しています。
 ですから今生きている人については、返してもらわなければだめだ、と。新たな死亡の証拠と言いうのは、前回出せなかったのですから、その後に捏造するとしか思えないのです。それではだめなんだ、と。
 生きていることが前提で取り戻すのだから、新たな死亡情報も受け入れられないと明言すべきだと思います。
 一部の報道を見ると、「特別調査委員会は1年をめどに調査をすることになっている。しかし、彼らから報告されたものを検証しなければならないので、検証には1、2か月はかかるだろうから時間が迫っている」と。
 私に言わせれば、「何のために検証をするのか」です。生きている人が出てきたら、その人が本人かどうか聞けばいいだけです。なぜ1、2か月もかかるのか。それは、また新たな死亡の証拠として遺骨がでてきて、DNA鑑定をすることを前提にしているのではないか。
 「全員生存」を前提に交渉していて、検証に1、2か月かかると誰が言っているのか。本人かどうかは家族に電話させればすぐ分かることです。大変腹が立ちました。
 検証が必要なのは、彼らが50人とか80人とか出してきた時です。800人とは違いがある。これが本当に全員なのかということについては、特定失踪者の家族の人たちは可能性があると思っているんですから、それについては検証しなければならない。
 私は、敢えて言いますが800人全員が拉致被害者とは思っていません。違う人も入っていると思います。それは検証しなければならない。ある塊のひとたちが帰ってくれば、その人たちに聞き取り調査などをして、拉致の実態をより明らかにして、100人なのか150人なのか、80人なのか50人なのか、もっと200人とかになるのか。
 これについては、こちらが納得するまで北朝鮮とやり取りをすべきだと思いますが、今こちらが認定していて、北朝鮮が死亡の証拠を出せなかった人については、「生きている人を出しなさい」だけです。「それがない限り、あなたたちがほしいとしている制裁解除や人道支援はしません」ということを分かりやすく北朝鮮に伝えるべきです。
 ほしいものがあって交渉してきている。こちらは出す条件があると言っている。金正恩氏を逮捕して引き出しなさいとは言っていないんです。「生きている人を出しなさい」、「家族の元に返せ」と言っているわけです。
 それが人質解放交渉じゃないですか。人質をとって犯人がたてこもっている。「生きている人を返しなさい」と。「生きている人の内、何人か分かりました。これからも調査を続けます」ではだめなんです。「ちょっと待ってください。殺してから遺体を出します」はだめなんです。
 外務省も、今北朝鮮に対して、「2004年の12月24日に、北朝鮮から提示された情報・物証の精査結果」という11ページのペーパーを出しています。北朝鮮が偽の「遺骨」など、2回目の再調査の時に出してきたものについて、「全部信用できない」という報告を外務省が出しているんです。
※参照 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/n_korea/abd/sai_chosa.html


  
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