救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

「日朝合意「再調査」−こんな問題が起きないか緊急国民集会」全記録



◆実は5回目の「再調査」

西岡 力(救う会会長、東京基督教大学教授)
 みなさんこんにちは。私は大変緊張しています。よかったなあという気持ちは全くありません。一体どうなるんだろうか、という風に緊張しています。最悪の場合は、生きている人たちに危害が加えられるということさえあり得るのではないか、と思っています。
 もちろん北朝鮮が動いたのには理由があります。北朝鮮を動かすには彼らに痛みを与えるしかない。先にこちらが譲歩した場合には動かないんです。痛み、すなわち制裁の力が効いて動いてきたことは間違いありませんが、だからといって本当のことを言う保証は全くありません。
 今回彼らは再調査と言っていますが、実は5回目です。97年に7万トンの米をもらって、行方不明者を調査すると言って、誰もいないと返事しました。2000年に60万トンの米をもらって、調査すると言って、「拉致だ拉致だと騒ぐから調査を中断した」と発表しました。つまり先に物を渡した時はゼロ回答だったのです。
 2002年は米を出しませんでした。アメリカの強い圧力もありました。その中で拉致を一部認めました。一部認めましたが新たな嘘をつきました。「拉致したのは13人だけ。5人を返した。残り8人は死んだ」と。これは嘘です。彼らが出してきた「死亡」の証拠は全く信用できないものでした。今日のニュースで外務省は150項目を北朝鮮に突きつけると言っていますが、それは2002年の「8人死亡」に対して突きつけた質問です。これが3回目です。
 4回目は2004年の、「白紙に戻して再調査する」と言った時です。その時出てきたのが、めぐみさんと松木さんと称する偽の骨や、名前も書いていない交通事故の調書やでたらめなカルテだったわけです。
 皆さん方のお手元に、日本政府が作ったパンフレットがあります。日本政府は、我々が歯がゆいくらい外交的にあまり自己主張しないんですが、このパンフレットは北朝鮮側主張の問題点とあります。反論とか嘘とか書いてほしいんですが、問題点と言っていて、開きますと、「北朝鮮側主張の問題点」とあって、「日本政府は北朝鮮側の主張を決して受け入れることができません」と書いています。その根拠がこれなわけです。
 「白紙に戻して再調査する」と言ってきたけれども、4回目でも受け入れられない調査結果しか出してこなかったというのが現実です。じゃあ5回目に心を入れ替えて真実を言うのかということです。
 そして我々は大変困難な課題に直面しています。安倍政権は、「認定の有無に関わらず全員を助ける」と言っているんですが、ということは「無」の人も助けるということです。こちらが確実な証拠を持っていない人も含めて全員助ける。これは大変なことです。私は夜も眠れなくなります。どうしたらいいんだろうか、と。
 国会の参考人で呼ばれた時、繰り返して申し上げました。絶対に合同調査委員会を作ってはならない、と。北朝鮮に申告させる、日本が検証する、という枠組みを作るべきだ、と。彼らが犯罪を犯したんですから、これが全員だという証拠を彼らが我々に提出すべきだ。そして満足できなければ、突き返す。既にそういうことを4回やったわけです。
 4回についてすべて満足できないと行って5回目が来るわけです。テレビの解説者や週刊誌では、「あと何人出てくるだろうか」と言いますが、本当に腹が立ちます。今、犯人が人質をとって立てこもっているんです。警察が全員返せと交渉しているんです。その時、「人質の内5人帰ってくればいいですよね」と。後は殺してもいいということですか。犯罪なんですよ、これは。外交交渉じゃないんです。
 何人かでいいということではない。全員取り戻すということについては絶対に譲歩の余地がない。100−0なんです。白黒なんです。それなのにあたかも外交交渉のように何%だったらいいということを言っている。
 特に私は外務省の方々に言いたい。「外交交渉じゃないですよ」と。彼らを動かすためには餌が必要だ、ということをおっしゃいます。しかしそれは、全員を取り戻すという前提でなければならない、ということです。
 そういう観点から今回の合意文を見ますと、一応合同調査委員会にはなっていない。皆さんの手元に合意文がありますが、裏を見ると、「北朝鮮側がすること」の第5に、「拉致被害者及び行方不明者に対する調査の状況を日本側に随時通報」することになっています。北が調査し通報するんです。
 そして第6に、「調査の進捗に合わせ、日本側の提起に対し、それを確認できるようにする」とあります。日本側がすることの第6に、「調査の過程において提起される問題を確認するため」となっています。北朝鮮が通報し日本が確認するという枠組みは一応確保されました。
 但し心配なのは、合意文の前文に、「全ての日本人に関する調査を包括的かつ全面的に実施し、最終的に日本人に関する全ての問題を解決する意思を表明した」と言っています。今回の調査が最終だと言っています。今回の調査で我々が納得できないと言っても、「再調査をする考えはない」とも読めます。そんなんじゃだめなんです。
 犯人なんですから、「これが全員だ」ということを我々に納得させる責任がある。そこについては絶対に譲ってもらっては困る、と強く思っています。
 テレビなんかを見ていると、外交交渉のように扱って、「小泉さんは5人取り戻したから安倍さんは6人以上でなければ業績になりません」などと言っている人がいるんです。こんなバカな話はない。じゃあ日本人が1人でも北朝鮮の地に残っていて、それで終わりと言えるのか。人質事件なんだ、と。犯罪、テロなんだ、と。我々は犯人と今交渉してるんだ、と。

◆また偽遺骨なら、日本の技術でいつ死んだのかが分かる

 ここに対策本部の方々が来ていらっしゃいますが、なぜ対策本部を作っていただいたか。井上(義行)先生等にも手伝っていただいて作っていただいた。外務省に任せておくと、外交交渉になってしまうからです。そうではなくて、警察の人もいる、専門家がたくさんいる対策本部を外務省の外に作ってもらったんです。
 まだまだ何が起きるか全く分からない。先ほど人質が傷つけられる恐れもあると申し上げました。北朝鮮は日本のDNA鑑定技術を調査している、という情報を私は入手しました。安倍総理も2004年に、「もうこれ以上証拠を出せと言ったら危ない。腕を一本切って本物の『遺骨』を出してくるかもしれない」とおっしゃいましたが、日本の技術では、その骨が誰の骨かだけではなく、いつ死んだのかも分かるんです。
 「94年に死んだ」と発表した骨が2012年に死亡だったら虐殺です。絶対許せない、と言ってきたんですが、彼らは日本の「死亡時期鑑定技術」について調査をしているという情報を入手して大変緊張しています。
 ここに(北に)通じる人がいるかもしれない。言っておきますが、あなたたちは全部は知らない。日本の中にはまだ公開されていないDNA鑑定技術があるんです。2004年以降10年経ったんです。あの時は一度だまされたが、今変なことをしたら取り返しのつかないことになりますよ、と言っておきたいと思います(拍手)。
櫻井よしこ
 どうもありがとうございました。このような危機感を拉致に関わるすべての人に持っていただいているとは思いますが、今の西岡さんの発言を心に刻みたいと思います。次に荒木さんにも日朝の合意文書についてコメントをいただきたいと思います。荒木さんは特に特定失踪者の問題に心血を注いでこれまできています。宜しくお願いいたします(拍手)。


  
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2014年4月27日午後2時午後5時 日比谷公会堂
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