救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

「北朝鮮は今どうなっているのか−東京連続集会79」全記録



◆政府側の情報収集の自信の現れ−古屋大臣談話

西岡 そうしたら昨日の午後、この『日本経済新聞』の記事や我々の怒りとは全く関係なく、古屋大臣が談話を出しました。
 これは、第2回日朝首脳会談10周年に際しての古屋拉致問題担当大臣談話で、5人の子どもたちが帰ってきてから10年ということです。家族に申し訳ないというような言葉があって、(1)(2)(3)とあります。これは大変注目され、北朝鮮が熟読玩味していると思います(メールニュース26.05.23)。
(1)第2回日朝首脳会談後の日朝実務者協議で示された「再調査結果」は、裏付けとなる物的証拠がないばかりか、不自然な点や矛盾に満ちたものです。我が方として、これを最終回答とみなすことはありません。
 偽の遺骨が出てきた。偽の死亡診断書があったということです。「8人死亡、2人未入境」というのは絶対に認めないと。これは従来の書き方です。
(2)拉致問題の解決に向けた北朝鮮の具体的な行動なくして、如何なる人道支援、制裁解除もありません。同時に、問題解決に至る過程で北朝鮮側が前向きな措置をとるのであれば、我が方も、「行動対行動の原則」に基づき、国連安保理決議に基づくもの以外の我が国が独自にとっている措置を段階的に解除することは排除しません。
 「行動対行動」という抑えはありますが、北朝鮮が拉致で具体的な行動をすれば取引に応じると言っています。但し、国連安保理決議に基づくものは入らない。安保理決議は核・ミサイルに対して制裁をしています。残念ながら安保理決議にはまだ拉致は理由に入っていませんので、安保理決議に基づく制裁は、拉致だけで交渉のテーブルに上げることはできない。
 但し、日本は世界一厳しい制裁をしていますので、安保理決議にない制裁がかなりたくさんあります。その部分については取引できますよ、と。但し「行動対行動」だということです。福田政権の時は、調査委員会の立ち上げ対行動で、我々は「行動対行動」ではないと批判しましたがここでは「行動対行動」と言っています。
 北朝鮮もそこをずっと見ています。安倍政権と交渉して何がとれるのかということについて、大臣が具体的に解説したのです。
(3)我が国は、安否不明の拉致被害者についての情報収集活動を一貫して強化してきました。一時的なポーズをとって時間を稼いでも、状況の改善や実利の獲得にはつながりません。
 ここまでのことを政府の文書に書くと言うのは見たことがありません。私はよく書いていますが。「情報収集活動を強化してきた」とあります。私なら「生存情報がある」と書きますが、さすがに大臣ですからそうはいきませんが、時間稼ぎをしても実は生存情報など具体的な情報を持っているから通じませんよ、と書いてあります。政府側の情報収集の自信の現れだなと思いますし、北も一体何を持っているんだろうと疑心暗鬼になっていると思います。
 そして(3)は続けて、
 拉致被害者の存在を隠蔽することで拉致問題の収束を図っても、日朝関係を取り返しのつかない状況に追い込むだけです。御家族に「死亡」を納得させたり関係者を離間させたりすることによる問題風化の試みも、一切通用しません。こうした策動により拉致被害者の無事帰国を求める日本国民の声を収拾することは、不可能です。
 「隠蔽する」ということは生存者がいるということです。いるのに「いない」と言って終わらそうとしても通じませんよ、と。収束を図ろうとしても逆に取り返しのつかない状況になりますよ、と。
 「死亡」とかっこ付きで書いているのも生存情報を持っているということです。モンゴルでもウンギョンさんとの面会の後、新聞社やテレビなどが、横田さんが平壌を訪れるとの意向を示したという記事がでましたが、結果的に誤報でした。
 あるいは家族会の元事務局長だった蓮池透さんが、「平壌に行くのではないか」という情報が、噂ですけれども流れた。様々なことが出てきました。「死亡」を納得させるために、今回はウンギョンさんしか出てきませんでしたが、ある段階で元夫と横田さんたちを会わせようとしてもだめですよ、と書いてあるんです。
 「関係者を離間させたり」とあります。横田さんのお父さんとお母さんが、ウンギョンさんに会いに行くかどうかで意見の違いが出るように離間させようとしても、そんなことできませんよ、と。つまりそういうことは「一切通」じないと言っています。
 最後の、「こうした策動により拉致被害者の無事帰国を求める日本国民の声を収拾することは、不可能です」なんかは、私が日比谷公会堂で言ってもおかしくないようなものです。日本国民は怒っている、全員生存していると思っている、と。どこに行っても世論は変わらないからあきらめなさいと、大臣が言っているんです。
 この大臣のトーンと合同調査委員会を作ると言うのはトーンが合わない。こういうことを主張している相手に北朝鮮は今すりよってきています。大臣のトーンは、福田政権の時よりもっと厳しい合意がなければ制裁の解除はないと読めます。


  
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