救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

国際セミナー「北朝鮮は世界の拉致被害者をすぐに返せ!」全記録



◆人権理事会で強い決議がでれば舞台がニューヨークに


土井香苗 ヒューマン・ライツ・ウォッチ日本代表

 そうですね。まず安保理が動かなくてはいけないという西岡さんたちのアプローチが全く正しくて、我々もできればそうしたかったし、またそう望んでいるのですが、西岡さんたちは核を利用するようなアプローチをとられたんですが、私たちは人権団体ということで、なかなか核についてはものが言えない立場なので、まあ正規ルート、迂回ルートなんですが、人権のみにフォーカスしています。
 しかし、北朝鮮の人権問題というのは、カービー報告書はナチスドイツなどを想起させる書き方をしたんですが、それほどまでにひどい、100年に1回、2回、3回くらししかないような信じられないほどの非人道行為を行っていますので、これ1本でもやれるのではないかと感じています。
 皆様がこれまで地固めをしてくださっているおかげで、飯塚さんたちと私もジュネーブに行くつもりですが、人権理事会で強い決議がでれば舞台がニューヨークに移る、安保理に向けていくことができる筈です。
 私は1か月くらい前まではカービー報告書が非常に強いものだったので楽観視していたのですが、先ほど申し上げた通り、残念ながらジュネーブからニューヨークに行くことを促すための第1ステップは日本がドラフトを書きますので強いものでなければいけないものです。
 しかし、残念ながら今私が持っている情報ではこれが弱いものだということですので、これから頑張らなければならないと思います。
 また、先ほど西岡さんがおっしゃった通り、安保理が人権問題を正面から審議することを求めたい、そしてそれが決議になることを求めたいわけですが、これには中国などの大きな反発が予想されます。そのため、中国が反発できないように国際世論を盛り上げていくことがじゅうようです。
 そして、それはジュネーブの人権理事会でどういう決議ができるかによって安保理に上がっていきます。私たちも安保理への働きかけを始めていますが、これはいい雰囲気です。しかしもし、ジュネーブで弱い決議になったら、ニューヨークでの論議が非常に厳しくなりますので、今の勢いを持続させてほしいと思います。
 今のままではまだ安保理で審議までいく感じはしていない。今は、非公式レベルの会合が開かれるのではないかということです。まずはジュネーブで最高に強いものがでれば、ニューヨークでは一番下の緩いものから始まります。これが始まらないともうしようがありません。
 いい雰囲気は感じていますが、まだこれから本当の審議、そして決議にいかなければならないわけです。4月にオバマさんが日米会談を行いますが、是非人権決議の内容を今ジュネーブで弱いものを強いものに変えて、安倍首相がアバマ大統領に強いモラルの力で、ニューヨークが本番なのでアメリカも頑張ってほしいと伝えることが一番すばらしいシナリオです。それに向けてみなさんの力をお貸しいただきたいと思います。

櫻井よしこ

 ありがとうございました。追加質問ですが、国連の安保理に働きかけて少しずつ雰囲気が盛り上がっているとおっしゃいました。少しずつということは、すごく盛り上がっているわけではないということですが、その阻害要因とは何でしょうか。

土井香苗

 今はカービー報告書が出た段階で、非常にいいものだったのでいい雰囲気が出ています。私も先週ニューヨークのある国の代表部に行って会いましたが、やはりジュネーブの決議待ちなんです。ジュネーブの決議によって自分たちも動くということです。
 このルートは非常に厳しいものだということはニューヨークの外交官たちが一番よく知っていますので、最大限のプッシュをジュネーブに対ししてもらえるということがルートを強くすると感じているんだと思います。

櫻井よしこ

 ありがとうございました。ここに首相補佐官である衛藤晟一先生が来ておられます。拉致問題では首相の片腕として関わってこられました。今までの議論の中で、カービー報告書という100点満点の報告書が出ました。これほどきちんとした形で北朝鮮の人権侵害を認めているものはありません。
 そこで私たちはこれを何とか現実の政治の中で形にしていきたいと思っているわけですが、ジュネーブでの報告書が、国連の安全保障理事会できちんと正式な形で審議されて、北朝鮮に対する制裁にならなければいけないわけですが、まだそこまでいっていない。
 そこにはいくつかの理由があるんでしょう。その一つが、国連に対しカービー報告書を持っていく第1ドラフトを書かなければならない。書くポジションにいるのが日本ですが、このドラフトの内容が弱いというか不十分と指摘されています。
 国連の会議では、土井さんの話では非公式に取り上げるところまではいっているが、正式な審議になるかどうか分からないという微妙なところにあると指摘されました。全般の傾向として、安倍内閣の時に必ず拉致問題を解決するとおっしゃってくださった。私たち国民は本当に強い思いでそれを見ているわけですが、衛藤さんのお立場で、今のディスカッションをお聞きになって、どのようなことが言えるでしょうか。突然の指名で申し訳ないんですが。


  
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