救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

国際セミナー「膠着状況が続 く朝鮮半島情勢のもとで拉致被害者救出を考える」全報告



◆中国はアメリカを意識して北朝鮮に接近・支援、北朝鮮が強気に

矢板明夫(産経新聞外信部次長)
 2019年の1年間は習近平にとって非常に厳しい年で、米中貿易戦争が本格化し、全面対決となってしまった。香港も長期化する。今習近平が解決しなければならない課題がたくさんあって、主なものは四大問題と言われます。
 第一は米中で、第二が香港、第三が国内経済、第四が台湾問題です。台湾は独立志向の蔡英文が当選しています。米中が一番大きな問題ですが、その中で北朝鮮が大事になってくる。そこで中国は急に対北朝鮮の態度を変えてきたわけです。
 例えば今年6月に習近平が突然北朝鮮を訪問した。今まで中国の歴代指導者がたくさん北朝鮮に行っているんですが、中国人も北朝鮮人も記念日が大好きです。だいたい記念日の日に合わせて行きます。建国何十周年とか共産党と労働党の関係が何十周年とか。
 ところが今年の6月は何の記念日でもなかった。これはこの後大阪の国際会議でトランプ大統領と会う。その前にアメリカへのプレッシャーとして中国と北朝鮮との関係の深さをアメリカにみせつけるために行ったわけです。
 だから中国は完全にアメリカを意識して北朝鮮に接近しています。具体的に習近平が行ったあと北朝鮮に80万トンの米を支援すると報道で出ています。その後韓国の文在寅政権が北朝鮮に5万トンの米を送ろうとしたら、「いらない」と言われた。後ろに中国がいるからです。
 だから今の北朝鮮が非常に強気になったのは、後ろの中国が全面的に支援を始めたことが関係していると思います。
 あと観光ですが、中国政府の発表では去年1年間で20万人の観光客が北朝鮮を訪れたということですが、一人平均360ドル、約4万円を使っている。それだけ80億円ですが、観光客ではなく会議とか観光以外の目的で訪朝する人もたくさんいます。そうやって国際社会の制裁を骨抜きにしています。
 中国の願いはただ一つで、中国の承諾がなければ北朝鮮は絶対アメリカの言うことを聞かないということです。制裁もゆるめて北朝鮮を楽にしてあげることで、米朝の間に中国が割って入って主導権を握ることです。
 そして中国は今日本に対して笑顔を向けていますが、それもアメリカと戦っている以上、なんとか日米を分断して日中関係をよくしたいという思いがあるわけです。
 先ほど西岡先生が、北朝鮮は圧力がなければ動かないとおっしゃいましたが、実は中国もまったく同じです。今までの日本の対中外交は、「こんにちは」とか「乾杯」とか、握手をすることで仲良くなるみたいなものでしたが、それでは何も動かない。完全に相手のペースです。
 だからこれから、例えば日本が中国に対してこれがほしいと思った時に、ただお願いするだけではなく、中国に圧力を加えることです。例えばアメリカが香港人権法案作りましたが、日本でも作ろうとか。安倍さんが、「台湾を訪問したい」とか。
 中国が譲歩しなければ日本は中国に不利な政策を打ち出すというそういう明確な外交をやるべきです。今まさに中国は弱っているわけですから。そういう意味で強気の対中外交を展開する時ではないかと思います(拍手)。
古森 今中国を動かして日本人拉致問題解決の一助とするというのはいい考え方だと思うんですが、アメリカが中国に頼んで北朝鮮を動かすことは一度やりました。トランプ大統領が出てきてまもない2016年の春ですが、北朝鮮の核兵器を放棄させたい。一番影響力を行使できるのは中国だから、中国に色々やってくださいよと言って、その代りアメリカが中国に対して圧力をかけていた貿易問題でも圧力をやめるから100日間猶予を与える、と。
 そして習近平が来たら、「いい男だ」と褒める。そう持ち上げて100日間待ったわけです。だけど何もしてくれなかったということがありました。日中の状況は日米とは違う所もありますが、そういうことも現実ですので知っておくべきと思います。
櫻井 今のご指摘はとても大事だと思いますが、中国は2016年に北朝鮮をコントロールできなかったわけです。核・ミサイルもあきらめさせることができなかった。むしろ、歴史を振り返れば中国が北朝鮮の核・ミサイル開発を勇気づけた面があります。
 今習近平は、北朝鮮に食糧や観光客で北朝鮮を支えながら、喜ばせることはできてもコントロールできるのでしょうか。中国がアメリカに見せたければ、何らかのコントロールをして見せなければならないのですが、それはできるんでしょうか。


  
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