救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

最近の北朝鮮情勢と拉致問題 東京連続集会84 全報告



◆米人拉致の真相究明を果たせと米政府に求める上下両院合同決議を作る動き

島田洋一副会長(福井県立大学教授) アメリカに先週の火曜日、3月24日から行ってきました。古屋圭司前拉致問題担当大臣、塚田一郎自民党議員と3人で行ってきました。古屋さん、塚田さんは自民党の拉致問題対策本部の本部長と事務局長という立場です。
 残念ながら古屋さんは極めて多忙で1泊しかできなかったので会える人の数も限られたんですが、初日は主にアメリカ人で拉致疑惑が濃厚なデヴィッド・スネドンさんの家族の出身地であるユタ州の議員を中心に会ってきました。
 現在、ユタ州の議員は、偶然発信力の大きい人が多く、マイク・リー上院議員はアメリカの保守派がライジング・スターと位置付ける4人の一人に入っています。下院議員は、ユタ州は人口がそれほど多くなくて4人ですが、4人とも共和党選出で、しかもその内3人は外交問題でよくテレビに出てくる人たちです。
 このユタ州の議員と日本の保守系の議員が連携を深めて拉致問題に取り組むというのは非常にいい展開が期待できるんじゃないかと思って行きました。実際にいい展開があったと思います。
 1つ日程上残念だったのは、マット・サーモンという下院外交委員会のアジア太平洋小委員長が入っていたんですが、急遽時間を動かしてくれと、しかしそうなると古屋さんはもう帰国しなければならないということで会えなかったんですが、このサーモン委員長は重要ポジションにいる上に、デヴィッド・スネドン氏と同じブリガム・ヤング大学出身ということでいい話ができる予定だったのですが、これは今後有力議員の訪米の際に日程が組めればと思っています。
 私は3泊して、北朝鮮問題の専門家や共和党の有力外交ブレーンたちに会ってきました。
 簡単にまとめますと、古屋前大臣から各議員に対しては、自分が拉致問題担当大臣として、様々なまた部妙な情報に接してきた立場から言って、デヴィッド・スネドン氏が北朝鮮に拉致された可能性が非常に高い、と。
 これは国務省が及び腰で、中国を怒らせたくない、と。スネドン氏は中国でしましたから国務省はそういう発想です。またアメリカ人が拉致されている疑惑があるとなれば、国務省は頑張らなければならないが、それは大変だということで腰が重いわけです。
 しかし、政府が認定するかどうかは別にして、アメリカ人の青年が拉致されているという可能性をアメリカ政治は強く認識しているぞというメッセージを発信しないと危ない面も出てきますし、また議会から声を上げる。今両院は共和党優勢ですが、日本でもリベラル派、左翼の人たちは拉致問題については熱心どころか足をひっぱる議員が多かったのですが、アメリカの場合もまず保守系の議員が声を上げる状況が必要であろうと。そういう議論をしてきました。
 アメリカの議員からは、具体的にはデヴィッド・スネドン氏の名前を盛り込んで、真相究明を果たせと政府に求めるような上下両院合同決議を作る方向で努力したいという発言が出ました。これはロブ・ビショップ下院議員の秘書から最初に出たんですが、マイク・リー上院議員等も「それは大変いい案だ」ということで、是非上下両院合同決議を進めたいということでした。
 ちょっと問題になるのは、決議を両院でやる場合、下院の外交委員会が起点になるんですが、エド・ロイス外交委員長は慰安婦問題などで完全に韓国寄りです。実は日本の大使と会って話をした時に、「ロイス氏と日本大使館の関係はどうなんだ」と聞くと、「最初はどうなることかと思うくらいひどかったけれど、ちょっと改善されてきています」とのことで、その程度のようですから、日本大使館があまり前面に出ると問題が。
 古屋さんからは、大使館の公使に対して、「あなたが色々動け」という指示を出しておられましたが、日本大使館が動くと、ロイス氏に関しては逆効果にもなりかねないというので、救う会が持っているロイス氏と親しいルートとも会って話をして、プッシュをお願いしてきました。
 どの議員も、3年前にも一度会った人たちなんですが、今回はスネドン事件に関する認知度が非常に高まっていました。
 国務省にも行ってきましたが、相変わらず、キング北朝鮮人権問題担当大使はふにゃふにゃと曖昧な発言しかしない。ソン・キム氏(対北朝鮮政策特別代表)に関しても、同じような対応でした。それだけに議会から声を上げてもらわなければいけないという感じを強く持ちました。
 一つ意外だったのは、クリス・スチュワートという共和党の下院議員です。当選して間もない人ですが、自分の息子がデヴィッド・スネドン氏と親しい友人関係で、スネドン氏が失踪した時、息子から、「友だちがいなくなった」という話を聞いていたということでした。そういう個人的なつながりもあるので、上下両院決議では大いに動きたいということでした。
 このスチュワート氏は元々空軍のパイロットで、単独世界一周の世界最速記録を作ったという、行動力が周りから評価されているような人で、「この人とも今後連携していきたい」と古屋さんもおっしゃっていました。


  
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