救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

最近の北朝鮮情勢と拉致問題 東京連続集会84 全報告



◆紙はいらない、人を出せ

飯塚繁雄(田口八重子さん兄、家族会代表) みなさん今晩は。ご承知の通り、昨年来日朝政府間協議が3回実施されましたが、全く結果が出ない状況です。我々は当初、長年待っていましたので、ようやく何かが動きそうだという感じを持っていました。またそれなりの期待もしていました。しかしながらそれが無に終わったという感じです。
 また、協議自体が、北朝鮮から考えれば日本を焦らせて有利な方向に持っていこうと、そういう魂胆が見え隠れしていました。日本政府は、「早く回答せよ」という話はしているようですが、それが全くない。次にいつやるのかという話も全くないですね。
 ※この日の夜、北朝鮮は、人権理事会の決議や朝鮮総連議長宅の家宅捜索を理由に、「日朝政府間協議もできなくなっている」と通知してきた。
 私たちとしては、北朝鮮の調査報告というのは全くの茶番で、被害者たちはすべて管理されていて分かっていると思っています。すぐに名簿を出せるはずですが、北朝鮮のしたたかな思惑があると感じています。
 調査するという項目が4項目ありますが、拉致が一番最後になってしまうのではないかという懸念もあります。私たちは拉致が中心ですから、この点については一歩も譲れないと意気込んでいます。
 名簿が出て、「この人は既に亡くなっている」と言ってくることも感じられます。今現在も、「日本人はいない」「みんな死んでる」というのが変わっていませんので、これをどうひっくり返していくかが難しい問題です。
 従って、私たちは、「早く名簿を出せ」ということだけにこだわらず、むしろ向こうは分かっているわけですから、「即刻被害者を返せ!」という大きな最終目的を北朝鮮に強く迫ることが必要ではないかと思います。
 そうでないと、名簿が出て、その細かい内容を検証するという作業も当然出てきます。名簿の中に生存者がいれば即刻返せばいい話ですが、これについてまた長い協議がなされて結果がなかなか出ないということも心配しています。
 従って、当初期待していた北朝鮮の調査報告については、「もう報告はいらない。それよりも生きている日本人被害者をすぐに返せ!」というふうに持っていかないと、調査ばかりが独り歩きして、ずるずると協議ばかりが続いてしまう恐れがあります。
 だから、この方法はもう変えた方がいいという方がどんどん増えています。私も最近、そう考えるようになりました。わが日本政府も、このことを心に秘めて、最終目的である帰国を要求していかなければならないのではないかと思います。
 日朝交渉は、拉致問題に関しては、外交交渉ではありません。外交交渉はお互いに仲良くする方法はないかということで進めているようですが、拉致は北朝鮮による国家犯罪ですから、北朝鮮は犯罪国、日本は被害国という立場をはっきりさせて、無条件で帰国を要求するくらい強く出ないと、また振り回される恐れがあるのではないかと思います。
 「今年こそは」という言葉は止めたんですが、「最終決戦のとき」、後がないということからすれば、どうやったら直接帰国させられるか、奪還できるか、ここに論議を集中させて具体的な対応をしていかないと間に合わないんです。
 「1年くらいかかるだろう」という話もありますが、待っているだけですぐ1年経ってしまいます。ことしももう3月も終わりました。目先を変えていかないと、被害者が早く帰国できないという懸念を持っています。


  
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