当面の運動方針  

平成17年3月6日

被害者生存キャンペーンが昨年末に勝利

 平成14年9月以来、わたしたちは、めぐみさんたちは生きているというキャンペーンを行い、北朝鮮の説明の矛盾を指摘してきた。昨年は、有力政治家や運動家らが死亡説を拡散させるなど、運動は重大な危機を迎えたが、第3回実務者協議の結果、遺骨・死亡診断書等の捏造が判明して状況は一転した。政府は平成16年12月末「北朝鮮側説明を裏付けるものは皆無である」「生存者は直ちに帰国させることが基本」という立場を明確にした。これは、大きな運動の勝利である。これを受け、新しい運動方針を提起する。

金正日の二つのうそとの戦い

 平成14年9月、金正日は拉致を認め謝罪し5人の被害者を帰し、昨年その家族も日本に送った。これは救出運動の最初の成果だった。しかし、金正日は真実に基づいて謝罪したのではなかった。あらたな二つの大きな嘘をついた。第1が「拉致被害者は13人しかいない」、第2が「めぐみさんたち8人は死亡した」である。このうち、遺骨・死亡診断書等の捏造が判明したことにより「めぐみさんたち8人は死亡した」は打ち破ることができた。

 「拉致被害者は13人しかいない」については、曽我ミヨシさん、久米裕さんを拉致認定している政府見解と真っ向から矛盾する。この点で北朝鮮の主張は破綻している。一方、寺越昭二さんら3人、田中実さん、小住健蔵さん、福留貴美子さんら特定失踪者調査会発足前からわたしたちが運動の対象にしてきた多数の証拠、情報がある事案もまだ認定がなされていない。調査会では400人以上の可能性ある事案を現在まで取り扱いそのうち33人を可能性が高いとしている。追加の認定実現が、今後の課題だ。

「迅速な対応なければ制裁」と政府が宣言

 政府は平成16年12月24日「北朝鮮側の迅速かつ誠意ある対応をしない場合、日本政府として、厳しい対応をとらざるを得ない」(細田官房長官)との立場を公表した。ところが北朝鮮は日本側が遺骨鑑定を捏造しているなどと言う言語道断の開き直りをつづけて日本との対話を拒絶し、核武装宣言をして6者協議への参
加も拒否している。

 国民世論は6?8割が制裁発動賛成であり、拉致議連、自民、民主、公明3党の拉致対策本部も制裁発動を求める声明を出し、衆参両院の拉致特別委員会も制裁を求める決議を行った。拉致議連はいま、全力を挙げて制裁を求める国会決議採択のため活動している。救う会は北朝鮮アサリの不買運動を開始した。2月末の境港集会では市長、関連業界関係者を含む多数の市民から温かい励ましをいただいた。わたしたちは制裁発動にあたっては国内への経済的影響に対する対策を立てられるべきと考える。

小泉首相の決断を求める

 すでに第3回実務者協議からは4か月、そこで提供された情報・物証を「全く受け入れられない」と日本政府が発表してから2か月半が経った。誰が見ても北朝鮮は「迅速かつ誠意ある対応」をしていない。それなのに、政府は制裁発動をしない。

 このままでは、日本は拉致問題をそれほど重視していないという大変危険なメッセージが内外に向けて発信されてしまう。全ての拉致被害者を取り戻すという不退転の国家意思を示すこと抜きに、どうして問題を解決できるのか。小泉首相に強く問わざるを得ない。

 家族会・救う会は座り込みなども辞さない覚悟で全力量を注ぎ込んで、制裁発動を小泉首相に迫っていく。

  1. 家族会・救う会は、政府が北朝鮮に対して「迅速かつ誠意ある対応をしない場合、厳しい対応をとる」と予告してから4か月目となる4月24日に国民大集会を東京で開催し、その日までに小泉首相が制裁発動していない場合には首相の姿勢を国民とともに強く糾弾する。
     

  2. 各地の救う会は全国で集会や街頭行動などを連続して行い、制裁発動を小泉首相に強く求めつづける。
      

  3. 家族会・救う会は小泉首相との面会を強く求め、制裁発動を迫る。
      
    以下の活動も展開していく。
     

  4. 拉致問題解決を国際社会に訴える活動も強化する。北朝鮮人権法で拉致問題を取り上げた米国、多数の拉致被害者がいる韓国などとの議員、被害者家族、運動家間の連帯を深め、私たちも北朝鮮人権問題全般への問題提起を強め、日本でも北朝鮮人権法が成立するように国会に働きかける。

     ロザンジェルスのシモン・ウィーゼンタール・センター(ユダヤ人の人権に取り組む機関)より、5月か6月に拉致問題に絞ったシンポジウム、講演会、展示会をしたい、との提案が来ているが、それに前向きに取り組む。
     

  5. 帰国した5人の被害者からの一層の協力や、よど号グループや国内協力者など拉致実行犯などに対する法的対応などを含んだ責任追及、脱北者などからの情報収集と分析をつづけるとともに、政府にも情報収集と捜査の進展を強く求める。
      

  6. 北朝鮮が拉致と認めない曽我ミヨシさん、久米裕さん、政府が拉致認定していない寺越事件、田中実さん、小住健蔵さん、福留貴美子さんらについて、認定を求め事件の実態を国民に広く知らせる活動を続ける。皮切りとして4月14日に東京で全国協議会と救う会東京共催で「寺越事件の拉致認定を求める東京集会」を開く。
      

  7. 国・地方の人権教育で拉致問題を積極的に取り組ませるため努力する。そのため国の「人権教育・啓発に関する基本計画」に拉致を明記させるよう働きかける。 
      

  8. 国家犯罪である拉致が解決していないのに、北朝鮮国会議員(最高人民会議代議員)である朝鮮総連最高幹部6人は日朝を自由往来している。許宗万・総連責任副議長ら6人の再入国許可を取り消すことを政府に求める。


      参考 最高人民会議代議員である総連最高幹部6人
      徐萬述(朝鮮総連中央本部議長) 
      許宗萬(朝鮮総連中央本部責任副議長)
      梁守政(朝鮮総連中央本部副議長・在日本朝鮮人商工連合会会長) 
      金昭子(朝鮮総連中央本部副議長・在日本朝鮮民主女性同盟中央本部委員長)
      朴喜徳(在日本朝鮮人商工連合会顧問)
      張炳泰(朝鮮大学学長)


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