救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

家族会・救う会・拉致議連訪米4横田拓也さん訴え(2019/05/07)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2019.05.07)

■横田拓也・家族会事務局長の訴え全文

5月3日、ハドソン研究所・北朝鮮人権委員会・日本政府共同主催「北朝鮮拉致
問題セミナー」における横田拓也・家族会事務局長の訴え全文です。

これでワシントンDCでの活動の報告を終わります。

家族会救う会は今週末、5月10日から12日、米国ニューヨークを訪問する予定
です。現地時間10日、国連本部で開催される北人権セミナーで横田拓也さんと
飯塚耕一郎が訴えます。

なお、4月28日から5月5日までのワシントンDCでの活動には、救う会ワシ
ントン在住アドバイザーのスーザン・コモリさんが、事前準備を含めて全面的
に支援下さった。ここに感謝の意を表したい。

■5月3日、ハドソン研究所・北朝鮮人権委員会・日本政府共同主催「北朝鮮拉
致問題セミナー」における横田拓也・家族会事務局長の訴え全文

皆様こんにちは。私は北朝鮮の工作員達によって拉致された横田めぐみの弟の
横田拓也と申します。

本日は、モデレーターのニック・エバースタット様のお力添えに対し、先ず最
初にお礼申し上げます。

横田めぐみは1977年11月に新潟市にある中学校からの下校途中にわずか13歳の
若さで暴力的に家族から引き離され、日本の地から北朝鮮に拉致されました。

何の罪もない民間の少女が経験した恐怖はいかなるものであったかと思うと心
が張り裂けそうです。

脱北した北朝鮮の元工作員の話によれば、横田めぐみは北朝鮮の工作船の船底
に閉じ込められ「お母さん助けて!」と何度も泣き叫んでいたと言います。鍵
の掛かった部屋の中から必死にドアを叩き、爪を掻き毟っていたため姉の指先
は血だらけであったと言います。

横田めぐみが拉致されてから41年が経過します。もしこの事件が姉の身に起き
ていなければ様々な自己実現を叶えそして希望有る明るい人生を描けていた事
でしょう。

姉は小さい頃から読書が好きで、そして動物や植物そして音楽や美術など多く
の事に興味を持ち、その頃から沢山の将来の夢を描いていたはずです。

高校・大学に入学し、自分の自己実現を叶えるために就職をして世の中に貢献
する事を選び、そして恋愛や結婚そして子供や家庭を持つ事も夢見ていたはず
です。

それが一瞬にして北朝鮮の独裁者の指示により工作員達の暴力的な拉致により
踏みにじられ、今も拘束されたまま過酷な人生を強いられているのです。

拉致事件と言うのは言うまでも無く重大な人権侵害問題です。同時に、北朝鮮
による拉致事件は主権侵害や領海侵犯をも含む犯罪行為である事を忘れてはな
りません。

この意味から、北朝鮮を利する立場にある国家や個人は非難されなければなり
ません。

私達拉致被害者家族が何度も国際社会に訴えた事も奏功し、多くの国が北朝鮮
の暴力性や平気で嘘をつく国家である事を知りました。

北朝鮮は三つの罪を犯していると私は考えます。

一つは、罪の無い民間の13歳の少女を主権侵害と領海侵犯をした上で拉致した罪。

二つ目は、拉致した事実を隠蔽するために偽の死亡診断書を作成し、そして横田
めぐみのケースでは幕引きを画策するために他人の遺骨を持ち出し更なる苦しみ
と悲しみを待っている被害者家族達に突き付ける事を躊躇なく行った罪。

三つ目は、横田めぐみをはじめとする拉致被害者本人を外交交渉の材料にし、尚
も人質外交を堂々と続けている事です。

これらの独裁者達の勝手な行いにより、横田めぐみをはじめとする多くの拉致被
害者達は想像を絶する過酷な時間を過ごさなくてはならないのです。

この人権侵害問題は日本人拉致被害者だけに留まりません。本日のセミナーには
米国のマイケル・スネドンさんとシンディ・ワームビアさんが出席されています。
そして被害国は韓国・レバノン・タイそしてルーマニアなどの複数の国に跨る広
範且つ深刻な問題である事を忘れてはなりません。

シンディさんの大切なご子息であるオットー・ワームビアさんは北朝鮮当局によ
る暴力を受け、米国に戻った直後に不幸にして他界されました。

北朝鮮当局がどれほど酷い暴力行為をしたかは明らかです。

この様な人権侵害問題を絶対に許してはなりません。私達拉致被害者家族が初め
てシンディさんと米国でお会いした際に、シンディさんはこう言いました。

「黙っていてはいけない、立ち向かわなくてはならない!」と全身の勇気を振り
絞って叫び、そして私達に勇気を与えて下さいました。

私達拉致被害者家族はワームビア家の悲しみを共有していますし、スネドン家の
苦しみを共有しています。

私はワームビアご一家から「オットー」と刻まれたバッジを頂きました。私は今、
そのバッジを手に握りしめ必死に訴えています。

私の声であり、横田めぐみの声であり、オットー君の「声無き声」です。

ここに居る私達全員がどこか遠い知らない所で起きている事と思わず、現在進行
形の人権侵害が「我が事」の問題として起きているという事をしっかり理解し、
その上で何をしなければならないのかを心に誓うべきです。

北朝鮮が米国を相手に首脳会談を二回実施しました。

一回目のシンガポールの会談時に、金正恩委員長はシンガポールの高級ホテルの
屋上から輝く夜景を見ていました。彼は何を思ったでしょうか。「綺麗な夜景だ」
とは考えなかったでしょう。「何故、自分の国である北朝鮮は暗黒世界のままな
のだろうか」と思った事でしょう。

2500万人の国民の自由と人権を恐怖と暴力で圧殺し、核開発をはじめとする軍事
費に膨大なお金を投じ続けています。

この瞬間にも、明日の命を繋ぐどころか、「今日の命」を繋ぐためにどうしたら
良いかを悩み苦しんでいる北朝鮮国民が居る事も忘れてはなりません。

北朝鮮当局が非核化を約束し、諸外国と真摯に向き合い、とりわけ日本をはじめ
とする拉致された国家に対して謝罪をすると共に全拉致被害者を即時一括帰国さ
えすれば、北朝鮮は明るい未来を描く事が出来ますし、金正恩委員長の体制の保
証も担保されるでしょうし、そして親子三代で口にしていた「肉の入ったスープ
を飲ませる」約束を北朝鮮国民に叶えてあげる事も出来るはずです。

米朝の首脳会談は決裂しました。

私達が知る範囲では、北朝鮮は非核化の意志は全く無いという事です。

今のままでは国連や米国・日本・ヨーロッパ諸国の経済制裁や瀬取りの監視によ
り北朝鮮は過去に例が無いほど経済的にも政治的にも苦しい立場に追い込まれま
す。

仮に近い将来に三回目の米朝首脳会談が開催されるとしても、完全かつ不可逆的
な非核化が約束されない限り北朝鮮にとって明るい未来を描く事は出来ないでし
ょう。

もし北朝鮮が米国に歩み寄ったとしても、非核化と引き換えの北朝鮮への経済支
援は米国が負担する事はなく、その多くが日本が背負う事になると思います。

しかしながら、日本の立場は一貫しており全拉致被害者の即時一括帰国が果たさ
れない限り経済支援をする事はありません。

部分的な解決や段階的な解決では納得しません。

拉致被害者達を帰国させず、双方の国に事件究明の為と称する連絡事務所の設置
や調査委員会の立ち上げと言う「聞こえの良い隠蔽工作」には絶対反対する立場
を私達は貫きます。

北朝鮮は過去から現在に至るまで、拉致した被害者達を24時間厳重管理しどこで
誰が何をしているかを把握しています。

それを「死亡」を前提とするかの立場に立ち、「一から調査しましょう、調査す
れば何か分かるかもしれません」と言う様な騙しの手口には乗りません。

これ以上私達拉致被害者そして拉致被害者家族を愚弄するのであれば、より強圧
的な制裁が科され、後戻り出来ない程の歴史に汚点を刻む事になるでしょう。

私個人の立場では大切な姉を拉致した北朝鮮を許す事は絶対に出来ない。

しかし私達は金王朝を打倒し、レジームチェンジさせるための政治活動をしてい
る訳ではない。

単純に拉致した「全拉致被害者を帰せ」、と主張しているだけです。金正恩委員
長の勇気ある英断に期待します。

私の父は昨年4月から体調を崩し、入院を強いられています。救出活動の先頭に
立っていた頃とは違い、驚くほど弱っています。

年齢も86歳です。

長引けば長引くほど、両親と横田めぐみが会えなくなるリスクが高まります。本
当に時間が無いのです。

どうか世界が一致団結して北朝鮮を圧力で追い込み、拉致事件の解決、引いては
人権問題の解決と非核化が進むよう手を取り合おうではありませんか。

皆様のお力添えと勇気ある行動に期待します。

どうぞ宜しくお願い致します。有難うございました。



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